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2026/10/23 17:38
新国立劇場 ドラマコネクト第一弾、2028年4月公演『最愛の人』全キャストオーディション開催
新国立劇場の上村聡史芸術監督の指針の一つである「新しい才能との出会い」に基づき始動した新プロジェクト「ドラマコネクト」の第一弾公演のタイトルが『最愛の人』に決定。併せて同公演の全キャストオーディションの開催が決定し、エントリーが開始された。
第一弾となる2028年4月公演に向け、26年5月より劇作家の公募を実施し、94名が応募。書類選考及び面談選考を経て、本企画の劇作家として、七坂稲氏を選出。その後、応募時のプロットを基に、演出の五戸真理枝、芸術監督の上村聡史とともに、作品自体に加えて、今後の共同創作の観点からもブラッシュアップを重ね、この度、タイトル並びに作品概要が決定した。
タイトルは『最愛の人』。父の三回忌前日に届いた一通の手紙をきっかけに、亡き父の過去の精子提供が発覚し、突然現れた“もう一人の子供”の存在によって、家族が揺れ動いていく物語となっている。
そして、同公演の全キャストオーディション(全6役)の開催も決定。11月10日(火)までエントリー可能で、11月から12月にかけてオーディションを実施。合格者は、27年春と秋のプロダクションワークショップへの参加および28年4月の本公演に出演することとなる。
オーディション募集開始にあたって、芸術監督の上村、劇作を担当する七坂、演出の五戸よりコメントが到着した。
【応募者に向けてのメッセージ】
■演劇芸術監督・上村聡史
今回立ち上げる七坂 稲さんの『最愛の人』は、私たちが生きる「今」の社会の可能性に希望を託した作品です。人生の選択や家族の多様な形態、そして血縁を超えた人間同士の繋がりを真正面から捉えた劇作でもあります。
本作は決して画一的な答えを差し出すものではありません。今は亡き者の願いに思いを馳せ、これから育まれる生命の営みをどう未来へと繋いでいくのか。複雑に揺れる現代において、この深遠な問いを、俳優の肉体と対話を通して客席へと投げかけていきます。
本企画のキャストオーディションは、既成の評価やキャリアにとらわれず、作品の本質に共鳴する純粋なエネルギーと感性が出会うための開かれた場です。登場人物一人ひとりの繊細な揺らぎや心のひだに、自らの精神と肉体をもって飛び込み、演出家とともに粘り強く思考し、作品に新たな命を吹き込んでくださる俳優の皆様との出会いを切に願っております。
■劇作家・七坂稲
以前から私は「家族」と「喪失」について考えてきました。考えれば考えるほど多様な人間の姿が浮かび上がり、書き留めることによって、家族とは何か、喪失をどう受け止めるのか、その答え探しをしているのかもしれません。今作品『最愛の人』でも、改めてそれらと向き合っていきたいと考えております。この作品に登場する家族は一見ごく普通の家族ですが、亡くなった父親が過去に行った精子提供を巡り揺らぎ始めます。この物語の主人公である母親の思いを中心に、家族の愛の形を模索したいと思っております。とはいえ、物語はまだ手垢のついていない白地図のようなものです。俳優の皆様には、家族観や生命観について皆様のご経験やお考えをお寄せいただき、どんな道を辿りどこへ向かうのかは未定ですが、『最愛の人』という作品を一緒に作り上げていただきたいと考えております。ご応募をお待ちしております。
■演出家・五戸真理枝
本作『最愛の人』では、親の視点からも、子どもの視点からも、命や、生きていくことと向き合う時間が描かれます。人類はその歴史の始まりから、喜びも悲しみも、さまざまな葛藤も抱えながら命をつないできました。現代の日本では、家族の形は多様化し、結婚を望まない人も増えています。少子化が進む一方で、不妊治療など生殖医療の技術は発達しています。しかし、子どもを持ちたいという願いが、誰にでもかなえられるわけではありません。とても身近でもあり、とても繊細でもある物語を前に、人間のどんな瞬間をどのように描くのか。作品に集う皆さまの感性や発想を活かしながら、視点や方法を探り、作品を練り上げ、立ち上げていきます。それぞれの人物にどう命を吹き込み、キャラクターを際立たせていくか。そしてどのように演じるか。俳優の皆さまには、肉体と精神による想像力を積極的に持ち寄っていただきたいと考えています。物語をゆっくりと育てる過程は、アイディアを持ち込むだけでなく、受け止める時間でもあると思います。皆が同じ創作の地平に立って作り上げる作品です。人間の姿を一緒に探してくださる皆さまをお待ちしております。













