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2025/05/12 17:21
『東京国際映画祭』が中学生を対象に本格的な映画づくりのワークショップ開催「TIFFティーンズ映画教室2025」
2025年10月27日(月)〜11月5日(水)に開催される『第38回東京国際映画祭』は「映画の未来の開拓」を重要なテーマの一つとして掲げている。今年の夏休み期間、映画を「観る人、作る人を育てる」ことを目的としたユース部門の特別企画として、全国各地でこどもたちを対象に映画鑑賞・制作ワークショップを開催してきた「一般社団法人こども映画教室(R)」と共に、9年目となる、中学生向けの映画制作ワークショップ「TIFFティーンズ映画教室2025」を夏休み期間中に実施することが決定した。
「TIFFティーンズ映画教室2025」は、本格的な映画づくりに挑戦するワークショップ。プロの映画監督やスタッフとともに、プロット作りから撮影、編集など映画作りのすべての過程を中学生たち主体で進めていきます。特別講師として、メキシコの泉の神秘に迫ったドキュメンタリー『セノーテ』(2019年)や昨年の第37回東京国際映画祭Nippon Cinema Now部門に出品され、今年の第75回ベルリン国際映画祭フォーラム部門でも上映された、『Underground アンダーグラウンド』(現在公開中)などの作品で知られる小田香監督を迎え、東京ウィメンズプラザを拠点として、中学生がプロの映画監督や映画スタッフとともに本格的な映画づくりに挑戦。完成した作品は今年度の東京国際映画祭にてワールドプレミア上映する。
現在このワークショップの参加者を募集中。対象は中学生。応募の締め切りは7月6日まで。応募の方法はオーディション情報サイト「デビュー」に掲載されている。
◆特別講師プロフィール◆
小田香監督(おだ・かおり)監督
1987年大阪府生まれ。2013年、映画監督のタル・ベーラが陣頭指揮する若手映画作家育成プログラムであるfilm.factory(映画制作博士課程)に第1期生として参加し、2016年に同プログラムを修了。ボスニアの炭鉱を主題とした第一長編作品『鉱ARAGANE』(2015)が山形国際ドキュメンタリー映画祭・アジア千波万波部門にて特別賞を受賞。2017年、エッセイ映画『あの優しさへ』がライプティヒ国際ドキュメンタリー&アニメーション映画祭にてワールドプレミア上映。2019年、メキシコの地下泉を撮影した『セノーテ』がロッテルダム国際映画祭などに招待され各国を巡回。2020年、第1回大島渚賞を受賞。2021年、第71回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。中編作品『GAMA』(2023)はMoMA Doc Fortnight、Cinema du reel、Festival du cinema de Brive(SFCC批評家賞)など国内外の映画祭で上映。2024年、最新長編『Underground アンダーグラウンド』が東京国際映画祭でワールドプレミア後、ベルリン国際映画祭フォーラム部門で上映された。
◆コメント◆
赤いボタンをピッと押したら、なにかが撮れる!なんて簡単なんだろう。ボタンを押すだけで撮影できるのなら、じぶんにも映画みたいなものがつくれるかもしれない!20歳くらいで映画づくりを始めたとき、そんな風に思っていました。そしてそれは間違ってなかったです。上手くできなかったこと
のほうが多いですが、じゃあどうしたら良かったんだろうと考えたり、まわりの人たちに相談したりしながらコツコツ映画をつくってきました。「誰にも映画づくりを教えることはできない。外に出て、出会い、学びながらつくったらいい。じぶんを解き放ってあげること。」私が映画の学校でずっと言われてきたことです。ああ映画に正解がなくて良かった。人をわざと傷つけるようなことをするのは駄目だけど、赤いボタンをピッと押した先に、無限のワクワクが待ってる。なにがうつるかなぁ、なにがうつってないかなぁ、なにをうつしたかったんだろう。8日間が短いのか長いのかまだわかりませんが、映画づくりを通してTIFFティーンズ映画教室に参加するみなさんと目一杯学び、遊べますように。どきどきと楽しみです。