オーディションメディアのパイオニアとして、40年以上にわたりオーディション情報を発信してきた「デビュー」。“日本最大級のオーディション情報サイト”として、芸能界デビューのチャンスとなる芸能プロダクションの新人発掘オーディションを一挙掲載する大特集を、毎年「夏」と「冬」に実施している。現在は2024年8月15日まで、芸能プロダクション147社が参加する『夏の特別オーディション2024』を開催中だ。
　今回、同企画に参加中の芸能プロダクション各社に取材し、オーディション＆新人採用担当者がオーディションの際に重視しているポイントを大調査。応募の履歴書のどの部分を重点的に観ているのか、書類・面接審査で重視したポイント、オーディションの際に気をつけたほうがいいこと、そして『夏の特別オーディション2024』に応募するにあたってのアドバイスまでを取材。オーディション合格対策に役立つ情報を特集している。
　さらにデビューのマスコットガール「デビューちゃん」と、デビューの編集を手掛ける「ミズノさん」がその回答を読み解く。

【PART1】では応募書類で最も重視する点について聞いた。

■【PART１】書類審査はココを見ている!!

オーディション＆新人採用担当者に、書類審査で重視している項目をアンケート取材。各プロダクションの担当者に履歴書で重視しているTOP3を選んでもらった。オーディションの履歴書で担当者が何を重視し、どこを見て審査しているのかが、圧倒的な1位となったのは……？

【書類審査で重視する項目】
写真：100％
年齢：39％
自己PR：34％
趣味・特技：26％
身体バランス：24％
志望動機：21％
動画や音声資料：18％
SNSアカウント：16％
居住地：13％
芸歴：13％
※38社のプロダクションからの回答（複数回答）

【デビューちゃん】「やっぱり、どの事務所も応募写真をもっとも重要視しているんですね！ 年齢や自己PR、趣味・特技、身体バランスなども審査にはとても重要な項目なんだと、改めて知ることができました！」

【ミズノさん】「1番重視されるのが写真ということは、まずはオーディション応募用にきちんと撮影した写真を用意することが第一！
年齢に関しては、育成期間や営業案件などを考慮した上で、事務所によって求めている人材が異なるから重視されるポイントだよね。
また、自己PRはありきたりなものではなく、唯一無二の自分の個性や魅力が相手に伝わるよう、工夫することも大事だね！」

■各芸能プロダクションの回答■

●アーティストボックス
「個人の個を伸ばす」というマネージメント方針のため、他にはない一芸に秀でているかどうかという点で「特技・趣味」欄を重視しています。

●アイズ
求める人材のイメージに近いかどうか。弊社が扱う案件に合ったビジュアルかどうかと、これからの育成を考えて年齢が若いことは重要視しています。

●アセティア
人に見られることを前提とした宣材写真を用意できているか。同様にビジュアルを最低限磨いているのか。SNSでの発言や運用内容は真っ当であるか。

●アフロディーテ
「写真」「特技」では可能性を、「芸歴」は他社さん所属歴と退所の状況をチェックしています。

●ヴィヴィアン
写真をちゃんと撮影しているかどうかでやる気が伝わります。友人と一緒に撮影したピースをした写真を無理やり友人の部分のみ切り抜いた写真では、本気なのかとりあえず出したのかの差が出やすいため、写真はちゃんと撮影した、自分でもプロフィール写真として良い写真だと思える1枚を送って欲しいです。

●エイジアプロモーション
「写真」は容姿だけでなく、キャラクターも感じられる写真のセレクトも重要。自己PRの動画があると現状でのスキル確認がしやすく、面接のイメージがわきます。また、SNSでは自己プロデュース力に個性や取り組む姿勢が伝わるので、投稿内容に加えて、頻度・フォロワー・ファン層なども、審査では参考にしています

●オールウェーブ・アソシエツ
写真に関してはビジュアルの良し悪しでは無く、雰囲気や強さ。芸歴は経験値の有る無し、これまでの仕事のレベル。新人でも勿論OKです。SNSアカウントはフォロワー数、普段の人柄や生活面を見ています。

●オフィス・ニグンニイバ
写真は加工などせず自然体で写っているかどうか。年齢・居住地に関しては、タレント活動の可能性。

●オフイスパレット
最初は写真を見て清潔感・顔の表情・全体のバランスなど、そして居住地の確認（オーディション場所に遠い方は呼びにくいです。それを超えるビジュアルの方は考えます）、年齢（プロモーションするには20歳までが望ましい）です。

●オンリーユー
写真：ビジュアルの良し悪しに関わらず、個性や目力を見ています。自己PR：本人のキャラクターや個性を重視します。また、夢のために今どんなことを頑張っているのか。文章からどんな方なのかを想像しています。特技・趣味：頑張ってきた経験は必ず武器になると思うので、注目しています。

●ゴールデンミュージックプロモーション
写真→ビジュアル、バランス。動画資料→表現力など。SNSアカウント→フォロワー、表現力など

●GMBプロダクション
写真：ビジュアル（どのように見られたいのか）。自己PR：自己分析できているか。特技・趣味：秀でたモノがあれば興味を持ってお会いしたいと思います

●シー・フォルダ
写真は清潔感がありお顔立ちや表情の豊かさ、全体のバランスを見ています。自己PRと志望動機はご自身の得意な事や、事務所に入り、それを活かして、具体的に何をしてみたいかに注目しています。

●シグマ・セブンフェイス
写真のビジュアルはもちろんですが、表情を主に見ているので、濃いメイクや加工があるものはスルーしてしまいがちです。

●ジャパン・ミュージックエンターテインメント
趣味・特技に関しては、こだわりや人柄、忍耐力、継続力など様々な要素が現れるので注目しています。

●SUI
顔・体のバランス・アプリなど使用していないか、自己PRの内容（本気度やアピール力など）、募集年齢に当てはまっているか、

●スターダストプロモーション
写真：お顔立ちと等身バランスを主に拝見しています。ただ、映りこんでいる背景や身に着けているファッションなどすべてから感じる“初対面の印象”も大事にしています。
年齢：全国に営業所があり、交通網も発達してきているので居住地はあまり気にしていないですが、年齢によっては地元に留まったまま活動開始するかどうか、稽古に１人で通えるか、学業との兼ね合いのバランスを考えたり、東京に拠点を移すタイミングがいつ頃来るかなど総合的な判断をするため、年齢はチェックポイントです。
特技・趣味：芸能に直接通じる歌やダンスといった特技があるかは気になります。今までどんなことに夢中になって打ち込んで来たか、どのくらい出来る特技なのか、バラエティで活躍できるようなレベルの凄さなのか、特技はどのくらい出来るかまで気にして見ています。趣味も同様で、何に興味を持って過ごしているか、発信することでお仕事になるものがあるか等、活躍されるときに何か活かせるか想像しながら拝見しています。

●Star Dream Company
写真、自己PR、志望動機は特に重視しております。

●チャーム
写真：第一印象が良ければプロフィールまで見ていきます。年齢：キッズ中心の事務所で20歳以下の案件が多いため。居住地：遠方だと仕事の際に通えるか心配なため

●トライアングル
写真：カメラ目線で顔のパーツがハッキリわかるのもの。体型・バランス：仕事上、スタイルや顔と体のバランスが重視されるから。特技・趣味：人より秀でている事、今後の仕事でプラスに生かせるようブラッシュアップできるか。

●ハルエンターテイメント
まずはビジュアルを見て芸歴を見て趣味・特技を見る流れで毎回審査してます。芸歴はあるのかないのかを判断しており、その上であるならどんな特技があるのか、どんなふうに生かせるのかを考えながら審査しております。

●4C
まずは写真での審査から始まります。写真で引っかからなければPRでどれだけ素敵なことを書いていても、読まずに落選。写真で選考残れば次はどんな人か知りたくなります。しっかり戦略を練って臨んでください。

●BRINGS Inc.
写真： いろいろな表情、自己PR：表現力、志望動機：弊社を志望しているか

ベリーベリープロダクション
まずは第一印象を大事にするため、写真で判断します。次に「何を芸能界でやっていきたいのか」を確認の為、志望動機を見ます。第3に芸能の仕事の大半が都内で行われているので、都内に通える距離であるのか。地方だったらかなり高レベルを求めてしまうので、居住地は重要です。通えるのか、都内近郊に親戚ありなど情報があると良いと思ってしまいます。

●ユニ・エンタテインメント
写真：唯一その人の姿がわかるものなのでいろいろなパターンがあると嬉しい。SNSアカウント：オフはどういう雰囲気なのか、どういう生活や活動をしているのか、どういう考え方を持っているのかなど読み取れるところは見ています。

●リップ
写真に関しては送ってくる写真で本人のやる気が見えます。自己PRはこの仕事に対しての向き合い方ややる気が分かります。志望動機は本当に芸能界をやりたいのか？を見ます。
●レイ・グローエンタテインメント
写真は容姿、表情。体のバランスをみています。志望動機は弊社や俳優に関しての意見がしっかり書けているかを見ております。特技・趣味は特に特技で何か人と違うものがあると良いです

【デビューちゃん】「私も各社がどんなところを重視しているのか、審査ポイントをしっかり読み込んで、まずは履歴書を見て「会ってみたい」と思ってもらえる写真や自己PRを考えよう！」

【ミズノさん】「書類審査になかなか合格しない…と悩んでいるなら、まずは応募写真を見返そう！
正面から撮影した全身・アップ写真は必須。笑顔や真顔など、表情のバリエーションを増やしたり、いろんなシチュエーションで撮影したり、自分の魅力が伝わるとっておきの写真で応募して！」

【PART2】では「好印象な応募写真／印象が悪い応募写真」について聞く

――登場人物――
★デビューちゃん
デビューのマスコットガールを務める高校1年生。自分でプロダクションの特別オーディションに応募して所属。現在はティーン誌のモデルとして活動するほか、様々なオーディションにも挑戦。活動の幅を広めていくためにデビューユーザーと同じく「オーディション突破のコツ」を勉強中。

★ミズノさん
オーディション業界歴34年。オーディションを見極めて紹介するほか、時にオーディションを企画し、審査員を務め、数多くのスターの誕生を見守ってきた。どんなに細かなことでも気になることや分らないことはミズノさんに聞けば解決。