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2023/09/08 17:31
京極夏彦氏のミステリー『死ねばいいのに』舞台化決定、主人公・渡来健也役に新木宏典「丁寧に表現出来るよう、精一杯努めて参ります」
「姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」など数多くのベストセラー作品を生み出してきた京極夏彦氏の作品『死ねばいいのに』が、2024年1月に舞台化されることが明らかとなり、主人公・渡来健也役の新木宏典らキャスト陣が発表された。
2024年に文壇デビュー30周年を迎える京極氏の作品の中で、異色とも言える本作は、究極のミステリーとの呼び声が高く、他に類を見ない人間の内面を炙り出した作品となっている。小説家のみならず、妖怪研究家、グラフィックデザイナーやアートディレクターと多岐に渡る経歴を持つ京極氏の珠玉の名作がついに舞台化される。
主演を務める荒木は40歳の誕生日を機に、「荒木宏文」改め「新木宏典(あらきひろふみ)」として心機一転し活躍中。舞台を中心にテレビでも活躍してきた新木が、これまでの経験を活かし、本格的なセリフ芝居への挑戦として新たな境地が期待される。
そして、主人公と対峙する六人には、津村知与支、宮崎香蓮(「崎」は「たつさき」が正式表記)、伊藤公一、阿岐之将一、魏涼子と福本伸一といった実力派のメンバーたちが脇を固める。
上演台本・演出は、2023年7月に座・高円寺の芸術監督に就任したシライケイタ氏が担当。原作をもとに描いた上演台本・演出やオリジナルの劇作を得意とし、劇団のみならず外部での演出も数多く手がけている。人間の本質を追求し、メリハリのある演出手腕で注目されているシライ氏が、『死ねばいいのに』が炙り出す人間の本質をどう具現化するのかにも注目だ。
【コメント】
■主人公・渡来健也役/新木宏典
この度、京極夏彦先生の「死ねばいいのに」の舞台化にあたり、出演させて頂く事になりました。
現実と虚構の境目がなくなってしまいそうになるこの世界感に恐怖を感じながら、魅了されたこの感覚を、板の上でも丁寧に表現出来るよう、精一杯努めて参ります。
■上演台本・演出/シライケイタ氏
誰もが本心を隠しながら生きていける時代に、これほど正直な人間を描いた物語は珍しく、原作を読んで驚きました。
言葉と俳優の存在だけで真っすぐ、愚直に作ろうと思います。
「死ねばいいのに」という言葉が反転して客席に深く突き刺さる。そんな芝居を作るつもりです。
【公演概要】
舞台『死ねばいいのに』
2024年1月20日(土)〜28日(日)紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
原作:京極夏彦「死ねばいいのに」(講談社文庫)
上演台本・演出:シライケイタ
出演:新木宏典
津村知与支 宮崎香蓮 伊藤公一 阿岐之将一 魏涼子 福本伸一
■STORY
死んだ女のことを教えてくれないか―
三箇月前、自宅マンションで何者かによって殺された鹿島亜佐美。彼女と関係のある6人の人物の前に、渡来健也と名乗る無礼な男が突然現れる。
健也との交わらない会話に、苛立ちや焦燥を顕にする6人だったが、彼の言葉にハッとさせられる。問いかけられた言葉により暴かれる嘘、さらけ出される業、浮かび上がる剥き出しの真実…。渡来健也との対話の先にある「死ねばいいのに」という言葉が導く結末とは―。