「日本らしい美しさで社会をより良くする」ことを目指して開催される「第56回ミス日本コンテスト2024」の東日本地区大会が24日、新宿・京王プラザホテルで開催され、2024年1月22日に開催予定の本大会に出場するファイナリスト8人が決定した。東日本代表の一人、愛知県出身26歳のモデル・椎野カロリーナさんは、外国人に見られる外見と、日本人として育った心とのギャップに悩まされた経験を乗り越え、「日本らしい美しさ」をテーマとするミス日本コンテストにチャレンジ。「ミス日本の活動を通して日本の多様性社会の実現に貢献したい」と強い意志を語った。

　東日本大会のステージに立った椎野さんは「高3の時から日本に住み、日本に帰化して日本人となりました。外国人に見られることが多いのですが、日本人として育ったため、見た目と心のギャップに悩まされてきました。中身が日本人だと言ってもなかなか受け入れてもらえないことも多くありましたが、モデルの仕事と出会い、自分に自信を持ち、アイデンティティを確立することができました」と、ここまでに至る経緯を振り返る。

　そして「現代社会は人種・国籍・性などの多様性を受け入れる風潮にあります。しかしながら、今でも人との違いに悩み、苦しんでいる方は多くいらっしゃいます。私自身がそれを乗り越えたからこそ、今、私に伝えられることがあるのではないかと思っております。ミス日本の活動を通して日本の多様性社会の実現に貢献したいと思っております」とアピールした。最後に、審査員の求めに応じてモデルとして培ったポージングを披露。172cmの長身による堂々としたポージングは、ひと際目を引いた。

　ミス日本にチャレンジしたきっかけについて「私には、日本人として認められたいという思いが強くあって、そのために、まずは帰化して本当の意味での日本人になりました。そのうえで、ほかに何ができるんだろうと考えた時、ミス日本の存在を知りました。日本らしさをモットーにしており、『日本らしい美しさ』を学べる場所だと思ったので挑戦しました」と振り返る椎野さん。「私みたいに、見た目と心のギャップがある人が世の中には存在していて、普通に日本人として生きているということを発信することで、心と体のギャップに悩んでいる人について、多くの人に知ってもらいたい」と目標を語った。

　当日誕生日を迎えて26歳となり「20代のうちに最後のチャレンジをしたいという気持ちがありました」という椎野さん。「コンテストでポージングをする経験はあったんですが、人前で話をするというのは初めてで。苦手なことではありましたが、新しい挑戦でしたし、すごくいい経験になりました」と東日本大会に臨んだ感想を語る。そして自己PRの際に「もしミス日本になれたら、人種の壁を越えたいというのが夢。胸を張って日本人として認められて活躍したい」と語っていたが、今回『ミス日本』のタイトルを獲ったならば、もう誰にも文句は言わせないだろう。

　ファイナリストは、この後行われる勉強会を経て、2024年1月開催予定の本大会に臨む。「勉強会では日本人らしさを学びたい。日本の文化や、日本らしさを学び、磨き、奥ゆかしい美しさを目指して、1月のコンテストに向けて頑張りたい」と意気込む椎野さん。「今まで10年間モデルをやってきた中で築き上げた身体のラインや、姿勢、立ち振る舞いには自信がありますし、自分の強みだと思います。その表現力を活かし、グランプリを目指して頑張ります」と語った。

　ミス日本コンテストは「日本らしい美しさ」磨き上げ、社会で活躍することを後押しする日本最高峰の美のコンテスト。3つの美（内面・外見・行動）を掲げ、これを備えた女性を数多く輩出している。

　今回行われた東日本地区大会は、来年1月に行われるミス日本コンテスト大会に出場するファイナリストを決定するための大会で、東西2地区に分かれて行われる大会の「東日本」エリアの代表を選出する。

■「第56回ミス日本コンテスト2024」東日本地区代表に選ばれた8名
●椎野カロリーナさん／愛知県出身／26歳／モデル
●安藤きらりさん／東京都出身／22歳／慶應義塾大学商学部商学科4年
●吉田真理恵さん／東京都出身／20歳／早稲田大学スポーツ科学部スポーツ科学科2年
●丸山蘭奈さん／長野県出身／21歳／日本女子大学文学部英文学科3年
●有馬佳奈さん／鹿児島県出身／21歳／東京大学前期教養学部理科一類2年
●早川知里さん／沖縄県出身／26歳／日本医科大学付属病院研修医
●清水悠華さん／長野県出身／20歳／東京大学前期教養学部理科二類2年
●安井南さん／神奈川県出身／19歳／日本大学生物資源科学部応用生物化学科2年・女優