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2023/07/11 19:22
屋良朝幸らが迫力満点のパルクールアクションに挑む、WBB最新作「スパイラルスパイ」が幕開け
佐野瑞樹と佐野大樹による兄弟演劇ユニットWBBの23回目の本公演、WBB vol.23「スパイラルスパイ」が10日(月)に紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて開幕。初日公演前には公開ゲネプロが行われた。
本作は、前作のvol.22「スパイのスパイス」で今江大地が演じた主人公・斑鳩が、劇中で書き上げた新作脚本を実際に上演するという、WBB初の2作連動作品。作・演出は劇団ホチキスの米山和仁が務めるほか、アクション演出としてHAYATEを迎え、本格的なパルクールアクションにも挑戦。
主人公・三神輝(みかみ・あきら)を演じるのは、WBB初出演の屋良朝幸。vol.12「ミクロワールド・ファンタジア」では振付で参加した屋良が、今回、満を持して主演を務める。また、前作に引き続き朱莉佳太郎(あかり・けいたろう)役としてジャニーズJr.の平塚翔馬、阿良池一(あらいけ・はじめ)役として佐野瑞樹が出演する。
三神はスパイ映画が大好きなシステムエンジニアで、スパイ活動をデジタル面でサポートする、いわゆる”裏方”の仕事をしていた。あるミッションで、ベテランスパイの阿良池に、高校生スパイ・朱莉をサポートして欲しいと頼まれる。三神は、組織のシステムに侵入し、自分をエージェントとして登録し、朱莉と同じミッションに、自分を送り込む。そのミッションとは、ある高校で起こるハッキング事件だった。その高校は、国の要人や大企業の社長の子息らが通う特別な高校・帝(みかど)高校。そこに教員として侵入した三神は、学校内の落ちこぼれ達を集めた「ゼロクラス」の担任をする事に。三神は、自分の身分を隠しながら朱莉のサポートをするのだが…という、スパイの裏方がスパイになりすましてミッションを決行しようとする学園アクションコメディ。
「スパイ映画のような演劇を!」をテーマに制作されたという本作。アクションたっぷりの予告動画がWEBで公開されるなど、公演前から期待をふくらませる演出があったが、劇場でも上演前にキャストが登場して観劇マナーに関しての寸劇を披露したり、映画上映前に登場するお馴染みのあのキャラクターが舞台上でキレキレのダンスを披露するなど、本作への期待が膨らむ演出が用意されている。
本編では、コメディ作品ならではのキャスト同士のコミカルな掛け合いはもちろん、舞台セットの高低差を活かしたアクロバットなパルクールアクションやガンアクションなど、迫力満点な手に汗握る怒涛の展開に、一気に作品の世界観への引き込まれる。また、横田龍儀、福島海太、松本仁が演じた、学校内の落ちこぼれを集めた「ゼロクラス」の生徒たちが、最初は反発しながらも徐々に三神に心を開いていく、ハートウォーミングな展開もあり、登場人物たちの様々な人間模様が描かれる。
さらに、本編後のカーテンコールでは、オールキャストによるダンスタイムもあり、本編でヒールな教頭役に徹したOH-SEと主演の屋良のダンスバトルは、ダンスマニア垂涎の組み合わせであることはいうまでもない。さらに屋良、佐野、平塚による世代を超えたダンスパフォーマンスも、ここでしか見られないお宝ものだ。さらに映画で言うところのエンドロールが終わった後には、日替わりで異なるエピローグシーンが上演されるということで、何度見ても楽しめる演出となっている。
WBB vol.23「スパイラルスパイ」は7月17日(月・祝)まで、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演される。