注目の17歳俳優・酒井大地、富山県・射水が舞台の映画『僕の町はお風呂が熱くて埋蔵金が出てラーメンが美味い。』で初主演「地元の方のあたたかい空気のなか、改めて映画を作る楽しさを実感しました」 | ニュース | Deview-デビュー

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2023/05/24 08:01

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注目の17歳俳優・酒井大地、富山県・射水が舞台の映画『僕の町はお風呂が熱くて埋蔵金が出てラーメンが美味い。』で初主演「地元の方のあたたかい空気のなか、改めて映画を作る楽しさを実感しました」

初主演映画が公開となる17歳の俳優・酒井大地(C)Deview
初主演映画が公開となる17歳の俳優・酒井大地(C)Deview

 「第1回スター☆オーディション」(2019年)で男子部門グランプリを受賞してデビューした17歳の俳優・酒井大地の初主演映画『僕の町はお風呂が熱くて埋蔵金が出てラーメンが美味い。』が、5月26日(金)より、ユーロスペース、池袋シネマ・ロサほかにて全国順次公開される。「日本のベニス」とも呼ばれ、古く美しい街並みの残る富山県・射水市でロケ撮影を行い、地元キャスト、スタッフとともに作り上げたハートフルコメディー。同作に主人公・トオル役として臨んだ、期待の若手俳優に話を聞いた。

■映画『僕の町はお風呂が熱くて埋蔵金が出てラーメンが美味い。』主演/酒井大地インタビュー

――映画『僕の町は〜』は、寂れゆく地元の危機を救うべく奮闘する高校生男子3人組の挫折と成長を描く青春物語。随所にちょっとブラックなユーモアやビターな現実も織り交ぜながら、ポップな展開で爽やかな印象を残す作品でした。今回、主演として撮影に臨んだ感想を教えてください。

【酒井】「映画初主演ということで、とても緊張していたんですけど、地元のスタッフさんとキャストさんのお陰で緊張もいい感じにほぐれて、地元感を表すことができたかなって思います。撮影が始まる前に射水の町の皆さんにお声がけしたら、“あら、おはよう!撮影!?”って、明るくポップに都会の撮影隊を迎えて下さって、あたたかいな、有難いなって思いました。皆さんが作ってくださる空気にすごく助けられました」

――「日本のベニス」と言われるが如く、街中を流れる川や橋、古い街並みが印象的です。ロケ現場の空気感はいかがでしたか?

【酒井】「落ち着くなぁ、第2の故郷と呼べるところだなって思いました。町の人もあたたかいですし、海も近いので気分転換にも良い町なんだろうなって」

――酒井さんのご出身は福井県ですが、同じ北陸でも地元とは違いましたか?

【酒井】「僕の地元は、周りが田んぼに囲まれていてもっと田舎だったので、射水市は少し栄えてるなって気がしました。今回、セリフは全部富山の言葉だったんですが、同じ北陸だから似てるんだろうなって思ったんですが、結構違っていました。福井はイントネーションが特徴的なんですが、射水の言葉は語尾に特徴があるので、同じ北陸でも方言は全く違うんだなって思いました」

――撮影でもセリフは苦戦しましたか?

【酒井】「トオルのおじいちゃん(松蔵/泉谷しげる)が曳山(ひきやま)祭の前日に亡くなってしまうんですが、祭りの会長であるおじいちゃんが亡くなって、みんなが楽しみにしている祭が中止になりそうなところで、看取ったお医者さんに“明日死なせてくれませんか?”ってお願いするシーンがあるんです。そこは僕自身のセリフが一番多かったですし、方言のことも、ベテランの皆さんの中で演技することも考えていたので大変でした。富山弁の台詞に感情を乗せたり、アドリブを入れるのも難しくて。そのシーンの撮影前はご飯も食べられないぐらい緊張しました」

――“明日死なせてくれませんか?”なんて言葉を言うシチュエーション自体が無いですからね。そのシーンは思わず笑ってしまいました。確か、すごく長回しの撮影だったような気がするんですが。

【酒井】「みんなで土下座をしてお願いしているシーンのリハーサルのとき、おばあちゃん(佐江)役の丘みつ子さんが、ちょっと土下座のまま先生に近づいたんです。僕もその流れで近づいて、お母さん、お父さん役の方もみんな近づいていって。みんながぎゅっぎゅって迫っていくアドリブが面白いなって思いました。映画的に暗すぎてもダメだし、でも人が亡くなったシーンでただふざけるわけにもいかないし。そうやってにじり寄って行くのが一番面白い選択だったかなと思います。チームワークで生まれたシーンでした」

――亡くなったおじいちゃんが生きてるように装うとか、結構荒唐無稽なシーンもありましたね。現場のノリはどうだったんですか?

【酒井】「あのシーンは、スタッフの皆さんも笑いながら撮影しているぐらいだったので、現場の空気をそのまま写すことが出来たかなって思いました。普段から皆さん明るいんですが、ベテランのスタッフさんもいて、ふざけるところは盛大にふざけながら、締めるところは締まっている現場でした。高校生男子3人組のビターな現実は丁寧に描かれていて、いいシーンが多かったと思います」

――泉谷さん、丘さんといったベテランの方との共演はいかがでした。

【酒井】「泉谷さんは本当にお優しい方で、現場をどうやって明るくするかということを学ばせていただきました。ジョークを挟みながら、でもいざ演技になったらメリハリを付けてしっかりと芝居するという姿勢を学ばせていただきました。丘さんとは、撮影の合間にプライベートなお話をさせていただきました。僕、料理が得意で魚をさばくことができるんですが、丘さんもお料理がお好きなので、“どうやったら鯛の頭を割れるの?”とか、たくさんのお話をさせていただきました。そのなかで“趣味をたくさん作りなさい”というアドバイスをいただきました」

――トオル、アゲル(宮川元和)、ヨシキ(長徳章司)の3人組の関係性や、台本のセリフには無いようなじゃれあいも可愛らしかったんですが、あの3人で演じる時の空気感はいかがでした?

【酒井】「撮影が始まる2日前に射水に入ったんですけど、初日から3人で一緒にお風呂に入ったんです。そこから裸の関係で、男3人では緊張もせず、何でも話せる関係になりました。映画初出演の二人はやっぱり緊張していましたが、監督からの要望もあってなるべく自然に関係性を出せるように男3人でふざけようっていうことを意識していたので、アドリブで自転車で走り回るシーンは3人のワチャワチャを前面に出せたのかなって思います」

――あそこまで素の感じで演じられたことはなかなかないのでは?

【酒井】「これまでも共演の方と仲良くなることはあったんですが、あんなにも仲良くなれたことは珍しいと思います。今も僕が富山に遊びに行くときに3人で遊んだり、2人が東京に遊びに来るときは逆に僕が迎えたり。プライベートでも遊んだりするような、親友と呼べるぐらい仲良くなりました」

――2人は富山在住で、富山県民を対象にしたオーディションで出演を決めたそうですね。特にヨシキくんの初々しい朴訥な感じは、役柄にすごく合っていましたね。

【酒井】「そうですね(笑)。最初の頃は監督さんも“ヨシキ、もうちょっと自然にできる?”とか言ってたんですけど、途中からは“ヨシキはそれが味だね”ってなって。ヨシキが若干カメラを気にしているところも“いい味出てるね!”って感じになりました」

――酒井さんも、2人はその役柄としてしか見られなかったのでは?

【酒井】「あの2人は役作りというより、ヨシキは素の章司、アゲルは素の元和だったので、僕もあまり作り込むことはせずに、素の自分を出すことを意識していました。だから、僕たちの素のワチャワチャが映像に残っているのかなって思います」

――ちなみに素の酒井さん自身は、トオルと比べて似ている部分はありますか?

【酒井】「僕も地元・福井に住んでいた時は、田舎を走り回っていて、学校が終わったらすぐ川に遊びに行くような男の子でした。トオルも海辺で釣りとかして遊んだのかなと思うので、“わんぱく少年”という部分は似てるのかなって思いますね。あと、仲間内では調子に乗ってふざけたり、率先しておちゃらけちゃいますね」

――撮影の中で特に記憶に残っているシーンは?

【酒井】「男3人で銭湯に入っているときのシーンが印象に残っています。あのシーンは3人で動きがシンクロしているところが面白いので、このセリフが終わったら右手で頭を洗って、このセリフが終わったらタオルを持ち変えてとか意識しながら、動きをぴったり合わせて演じたので結構大変でしたし、印象に残っています」

――男同士の友情も描かれますが、ほのかな恋愛要素もあります。好きな同級生の女子・花凛(原愛音)と二人きりになってきょどってる感じも可愛かったです。

【酒井】「2人で夢を語るシーンがあるんですが、監督から“本気で照れて!”って指示があったので、足で表現したり、手でもじもじしたり、一瞬花凛のすぐ近くに座るんですけど、ちょっと“ごめんなさい”って感じで離れたりするところは、いい感じで照れを表現できたかなって思います」

――トオルと比べて、ご自身の女性に対するアプローチはいかがですか?

【酒井】「自分は奥手では…無いと思います。恥ずかしくても、言うべきことは言うって人だと思います(照)」

――本作のタイトルにあるように、本当に熱いお風呂には入ったんですか?

【酒井】「初日に入りました! まず足元だけ入ったんですけど、本当に熱くて2、3秒で“無理っ!”ってなりました(笑)。熱湯風呂で、本気で浸かるのは無理でした。古い銭湯だけじゃなくてスーパー銭湯にも行ったんですが、東京の銭湯より5度ぐらい熱いんじゃないかと思うぐらいで…」

――もちろんラーメンを食べるシーンもたくさんありましたが、個人的に好きなラーメンはどれですか? 一つをひいきは出来ないかもしれないけど。

【酒井】「全部美味しかったんですけど…個人的には、え〜っと、やっぱり『麺屋 いろは』さんの富山ブラックは美味しかったです。他では食べられないですし。あと最初に出てくる『スパロー』さんのカレー中華も美味しかった。とろみがあるので、いくらフーフーしても冷めないんですよ」

――実際のお店でラーメンを食べながらというシーンも多かったかと。

【酒井】「初めてものを食べながら演技をしました。これは仕方のないことなんですけど、途中からラーメンが冷めて伸びてくるじゃないですか。ケンカした後のラーメン店のシーンは、ワンカットの撮影だったので、麺がスープを吸っちゃってる後のものを食べたんですが、冷めても伸びても美味しいラーメンだったので、さすがだなぁって思いました(笑)」

――曳山祭の映像は見事でした。

【酒井】「実際に祭りの最終日の10月1日に合わせて撮影しました。初めてあんなに大きな神輿と曳山を観たんですが、迫力に圧倒されちゃって、芝居を忘れるぐらい、すげえ、やばっとかいう言葉しか出なかったです。普段は地元の人しか曳くことが出来ないんですが、特別に僕も曳山を引かせていただいて。結構ずっしりと来たので、これを一日運ぶって大変なんだなって思いましたし、町全体で熱心になる気持ちが伝わりました。夜の曳山の点灯式もすごく綺麗でした」

――作品を通じてご自身の成長を感じたことはありますか?

【酒井】「これまで、映画一本でやって来られてきたプロフェッショナルな方たちに囲まれて映画を作って来ましたが、今回は地元のボランティアのスタッフさんも多く参加していて、みんなでもの作りをしている実感があって、映画ってこうやって作るもんだと、初心を思い出すことができました。改めて映画を作る楽しさというか、奥深さを感じることが出来たと思います。トオルは映画の中で動画を作ったりしていますが、僕もものを作ることが好きですし、主人公の気持ちにシンクロするところは多かったと思います」

――この作品を観る方に、注目してほしいところを教えてください。

【酒井】「“なんでもやってみなわからん、簡単に無理無理いうな”っていう、おじいちゃんのセリフがあるんですが、今、夢を追いかけている方や、これから夢を見つけたいという方に観ていただきたい作品です。諦めてしまうことって多いんですけど、一回やってみて、無理だったとしてももう一回やってみようって思えるような大事なセリフだし、大切なシーンだと思っています」

――本作は富山県・射水市の地元おこしにもなっています。ちなみに坂井さんの次回作は福井で撮影されたそうで、凱旋になるんじゃないですか?

【酒井】「映画『おしょりん』(2023年10月20日公開予定)は地元・福井で撮影しました。撮影期間中は地元の友達やお世話になった方、おじいちゃん、おばあちゃんにも会えたりして。福井でも公開するので一つの親孝行というか、僕が活躍しているところを作品を通してみてもらえるのは嬉しいなって思います。そんなふうに映画『僕の町は〜』も、富山に縁のある沢山の方に来ていただけたら嬉しいです」

――デビューという媒体ですので、酒井さんのデビューのきっかけについて聞きたいと思います。スターダストプロモーション主催の「第1回スター☆オーディション」には、ご自身で応募されたんですか?

【酒井】「僕は当時ソフトテニスに夢中で、芸能界には興味はなかったんですが、母がオーディションを見つけて応募したところ、グランプリをいただけたので、そこからチャレンジしてみようって思ったんです。グランプリの特典として映画『都会のトム&ソーヤ』出演したときに、映画の撮影について学べて、それがすごく楽しかったから続けたいなと思いました。オーディションが無かったら映画にも出演出来なかったし、今頃福井で普通の高校生だったと思うので、たまたま受けた一つのオーディションがきっかけで、こうやって新しい夢に出会えてよかったと思っています」

――これからの夢や目標を教えてください。

【酒井】「趣味としてギターを少しやっているので、ギターを弾くような役だったり、料理が得意なので、グルメドラマなど料理をする役もやってみたいです。あと、今スニーカーのコレクションにハマっているので、スニーカー関連のお仕事をいただけるような俳優さんになれたらいいなと思います」

――これから酒井さんのようにデビューしたいと思っているデビューのユーザーに向けてのエールをいただけますか?

【酒井】「僕もオーディションに応募したことがきっかけで、こんなに大きな夢を掴むことができました。この映画が伝えたいことのように、なんでも“無理、無理”言わず、やってみたらもしかしたら夢は叶うかもしれない。とりあえずやってみて、無理だったら新しい方法を考えることを続けていたらきっと上手くいくと思います。失敗しても学べることは多いと思うので、諦めずに挑戦してみてください」

■酒井大地(さかい・たいち)プロフィール
2006年1月17日生まれ、福井県出身。2019年に開催された「第1回スター☆オーディション」で男子部門グランプリを受賞。21年、映画『都会のトム&ソーヤ』(河合勇人監督)で初出演を果たす。映画『僕の町はお風呂が熱くて埋蔵金が出てラーメンが美味い。』にて主人公・本江透(トオル)役を務める。

■映画『僕の町はお風呂が熱くて埋蔵金が出てラーメンが美味い。』
(2023年5月19日(金)〜富山3館先行公開/2023年5月26日(金)〜ユーロスペース、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開)

〈あらすじ〉
富山県射水市の「内川」沿いに住む、ちょっとドジだが憎めない高校生男子3人組、トオル(酒井大地)、アゲル(宮川元和)、ヨシキ(長徳章司)。同級生の女子・花凛(原愛音)との会話を弾ませ、大好きなラーメンを食べ、熱いお風呂に浸かり、久しぶりの曳山(ひきやま)祭“花山”、夜は“提灯山を楽しみに過ごしていた。
祭りを翌日に控えた日、祭りの会長を務めるトオルの祖父・松蔵(泉谷しげる)が急死した。町の近藤医師(立川志の輔)が臨終を伝えると、家族に悲しみが広がっていく。ただ、370年続いた祭りの決まりで、総代や会長が亡くなったらその年は曳山が引けないという。松蔵が一番楽しみにしていた祭りが中止になるかもしれない。トオルはひらめいた。「じいちゃんはまだ死んどらんことにならんけ?」
一同、驚くが、祖母の佐江(丘みつ子)もトオルのアイディアに同意し、「出来んこと考えんと、出来ること考え!」と常日頃、松蔵が言っていた言葉を伝えて頭を下げた。
祭り当日、町中、多くの人で賑わっていた。父・俊也(金児憲史)の協力もあり、どうにか松蔵の会長挨拶も切り抜け、曳山祭りが始まった。「イヤサー、イヤサー」掛け声が飛び交っていく。
松蔵の葬儀の日、トオルは初めて家に借金があることを知る。アゲルやヨシキもあちらこちらでリゾート開発会社への借金の声が響いていることを耳にしているようだ。町中に不穏な空気が漂っていた。
そんな折、トオルたちは蔵で見つけた「射水の埋蔵金」という巻物を開いてみた。「埋蔵金さえ見つかりゃぜんぶ解決するんや!絶対見つけるがや!」

■映画「僕の町はお風呂が熱くて埋蔵金が出てラーメンが美味い。」公式サイト
https://www.ax-on.co.jp/sp/bokura/

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