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2023/01/29 18:52
アイドルグループ「スリジエ」の愛い姫、プロレスデビュー戦黒星に涙 「グループを背負ってここに来た」と二刀流に強い意欲
アイドルグループ「スリジエ」のメンバー・愛い姫(あいき・19歳)が29日、東京・新木場1stRINGで行われた「アイスリボン新木場1stRING大会」にて、プロレスデビュー戦を行った。試合には敗れリングで悔し涙を流したものの、トップロープからのフライングボディプレスも決め、対戦相手の海乃月も「アイドルを背負ってこれだけ頑張ることはなかなか出来ない」と称賛する奮闘を見せた。
試合前、オープニングアクトとしてスリジエの仲間とリングで2曲のパフォーマンスを行った愛い姫。リングコスチュームでのパフォーマンスは「すごく違和感があって。自分、私服でもあまり肌を出さないので有名で、長袖長ズボンで過ごしたりしているので、スース―するなと思いました(笑)。ライブではすごく視線を浴びて、いつもの倍ぐらい恥ずかしかったです。でも今回しかできない経験だと思うので、楽しかったです」と照れ笑いを浮かべる。
デビュー戦では、シュートボクシング仕込みのキックに加え、大胆な投げ技、くるくると動く固め技も披露。胸元を赤く腫らすほどの打撃やロープを使った厳しい攻めにも耐えたが、最後は一瞬の隙を突かれフォールを奪われた。初試合を終えた感想について「ずっと緊張していました。デビュー戦の相手が、いつも一緒に練習してくださっている海乃月さんだということを知って、だからこそ絶対に自分の成長した姿を見せたいと思って、本気で勝ちに行きたいと思っていたんです。でもやっぱり自分が想像していた何倍も難しいものでした。すごく悔しいんですが、自分のデビューを楽しみにしてくださっていた方々の声援がしっかり聴こえたので、それはありがたく、すごく嬉しかったです」と、涙ぐみながら語る。
昨年12月にプロレス参戦を発表し、1ヵ月半で上がったリング。アイドル活動とプロレスの練習の両立は過酷なものだったようだ。「あまり“大変だ”とかは言いたくないんですけど、そういう私でも“大変だったなぁ”と思うぐらいで。両立したい気持ちは強かったんですが、デビューが早かったので、練習に集中するためにライブをお休みさせていただいたり、その最中に足などを痛めてしまって、ライブ中に自分の思うようなパフォーマンスが出来なかったり…。メンバーやライブを楽しみにして下っているファンの方に迷惑をかけてしまったんじゃないのかなというのが、悔しかったです」。
デビュー戦の相手を務めた先輩の海乃月は、そんな彼女の努力を間近で見てきた証人だ。愛い姫の手に巻かれた痛々しいテーピングを指しながら「これ3日前ぐらいに、練習中にトップロープから落ちたんですよ。私、近くで見ていたんですが、トップロープから落ちているから、試合では飛べないだろうなって思ってたんですよ。と思ったら、“上ったなーっ、お!飛んだーっ!!”って(笑)。アイドルを背負ってレスラー一本じゃない、とか言ってるけど、こんだけ頑張ったんだったらスゴイと思います。なかなか出来ないと思いますよ。このままプロレスも好きになってくれたらと思います」と、期待を込めて語った。
愛い姫は「それまで筋トレについて行けないとか、悔しいことはたくさんあったんですけど、ちゃんとした大失敗と言うのをそのとき初めてしたので悔しくて。だからこそ、海乃さんの前で大失敗したことは海乃さんの前で大成功したいなって思って。きっと油断しているんじゃないかなって思って、飛びました。今までで一番上手に飛べたかなと思うので、やっぱり気持ちかなって」と技術を凌駕した気持ちの強さを改めて示した。
愛い姫は改めて「私はレスラー一本ではなく、スリジエの愛い姫として、グループを背負ってここにやって来たので、今日試合を観て下さった方や、記事を見てくださった方に、私のいるスリジエってどんなグループだろう?って思ってもらえるように、グループに興味を持ってもらえるような存在になりたい」と、アイドルとプロレスの二刀流に強い意欲を見せる。ただし、初挑戦の試合に向けて並々ならぬ努力を重ねた彼女は「今日からちょっとの期間は自分に優しくしてあげようかなと思います。甘いモノとかラーメンとか食べちゃおうかなって…。スタッフさんごめんなさい(笑)」とアイドルらしい表情を垣間見せた。
■愛い姫(あいき)
2003年4月19日生まれ、東京都出身。子役時代に『相棒シーズン9』、NHK大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』『八重の桜』、連続テレビ小説『花子とアン』などに出演経験あり。2021年7月4日にスリジエ正規メンバーに昇格。趣味・特技はハンドボール、シュートボクシング、ダンス、アクロバット。