昨年『ベイビーわるきゅーれ』のロングランヒットにより一躍人気映画監督の仲間入りを果たした新鋭・阪元裕吾監督の最新作『グリーンバレット』がいよいよ8月26日(金)から公開される。ミスマガジン2021の受賞者である和泉芳怜、山岡雅弥、天野きき、辻優衣、大島璃乃、内藤花恋を主演に迎え、フェイクドキュメンタリー形式でありながらも、殺し屋新人募集にエントリーした6人の新米殺し屋たちを京都から招かれた”最強殺し屋”の国岡が教官となり訓練していく青春アクションストーリーが展開する本作。演技未経験のメンバーもいる中、撮影に挑んだ時の心境や、夢に向かって努力していることなどを主演６人にそれぞれ語ってもらった。

【映画『グリーンバレット』主演：和泉芳怜×山岡雅弥×天野きき×辻優衣×大島璃乃×内藤花恋 インタビュー】

■「”ミスマガ6人で映画に主演”というすごい事実に直面し不安もよぎった」

――ミスマガ6人で映画に主演と聞いたときの心境は？

【和泉芳怜】「まさか演技に挑戦するとは思っていませんでした。演技にも自信がなかったし、運動も苦手なのでアクション映画と聞いたときはとても不安でした」

【山岡雅弥】「芸能の世界に入って初めての仕事がミスマガだったので、演技は全くやったことがなく『私で大丈夫かな』と思いました」

【天野きき】「お芝居をやらせていただけるとは思っていなかったので、ものすごく嬉しい気持ちと感謝でいっぱいでした」

【辻優衣】「演技はやったことなかったし、普段、映画やドラマもほとんど観ないので、自分が関わってこなかったものに挑戦することにちょっと驚きました」

【大島璃乃】「小さい頃から映画が好きだったので、自分が映画の中で役として生きられることがとても楽しみでした」

【内藤花恋】「ワクワク、楽しい、うれしいという陽の感情が湧き上がると同時に、ミスマガ6人で映画に主演というすごい事実に直面し不安もよぎりました」

――台本を読んだときの感想や、惹かれたポイントはありますか？

【和泉芳怜】「狙って笑いを取るのではなく、絶妙なバランスで笑いが散りばめている感じがすごく好きです」

【山岡雅弥】「今井美香は神里はるかとバディのような関係なのですが、はるかが人の話を聞いてくれないので、基本一人でしゃべっています（笑）。いろいろ喋っているのに聞いてもらえない状況っておもしろいと思いました」

【天野きき】「『映画になったら絶対おもしろいじゃん！』と思える部分がたくさんあって、台本を読むのがすごく楽しかったです。他のキャストの演技を想像しながら読み進め、“THE コメディー”の世界観を堪能しました」

【辻優衣】「自分がこれをやって大丈夫なのかという不安が、台本を読み進めていくうちにどんどん大きくなっていきました。実際に撮影が始まっても大丈夫なのかなという気持ちはしばらく残っている状態でした」

【大島璃乃】「どのキャラクターにも演じている人の要素がちょっとずつ入っているので、本人とキャラクターを照らし合わせて読み進めるのが楽しかったです」

【内藤花恋】「個性豊かなメンバーが出会い、成長していく物語が描かれていて、まるで少年マンガを読んでいるようにワクワクしました。思わずクスッと笑ってしまう部分もちょこちょこあって、絶対おもしろい映画になると確信しました」

■「演じる役があまりにも自分とそっくりでびっくりした」

――みなさんの要素も入ったキャラクターになっているとのこと。役の印象やご自身との共通点があれば教えてください。

【和泉芳怜】「あまりにもそっくりでびっくりしました。阪元監督からは、お話した内容を役の要素に取り入れたと聞いています。伝えていないのに、人と話すことをめんどくさいと思うタイプだと気付かれたようで…。見透かされた気がしました（笑）」

【山岡雅弥】「一人でベラベラ喋るけれど、相手が聞いていないと分かったら『まあ、いいっか』って思ってしまう部分は私にもあります。独り言のようにボソッと話すところも似ていると思いました」

【天野きき】「自分では結構いろいろ考えているほうだと思っているけれど、周りには何も考えてなさそうな子に見えているのかなと思いました。“何も考えない”を演じるのは意外と難しく、コツを掴むまでは時間がかかったので、あまり似ていない気もしています」

【辻優衣】「ところどころ似ている部分を感じながら演じられたので、思っていた以上にお芝居に難しさを感じずに取り組めました。演じている人の個性も感じられるキャラクターになっているので、キャストとキャラクターを見比べながら楽しめると思います」

【大島璃乃】「鹿目梨紗は超がつくほどの真面目。私自身も梨紗と同じように、めちゃくちゃ練習したのに、本番でできないことはしょっちゅうなので、似ていると感じる部分も多かったです」

【内藤花恋】「私は正直、共通点を見つけられませんでした。みんなからも『全然似ていない』と言われました（笑）。監督には私ってこんなふうに見えるのかなと、正直動揺しました。ただ、強い役をやりたいとは伝えていたので、それがあの凄まじいキャラに繋がったのだと思っています」

――撮影現場で思い出は？

【天野きき】「撮影も映画と同じく、合宿でした。気づけば騒がしいほどずっと喋り続ける仲になっていました。最終日は帰りたくなくて泣いてしまうほど仲良くなっていました。私は泣くキャラじゃないはずなのに、帰りたくないと泣いてしまうような思い出に残る時間を過ごすことができました」

【辻優衣】「合宿はロッジだったから、大騒ぎしても大丈夫だったけれど…」

【内藤花恋】「ホテルだったら苦情が来るくらいには、毎日騒がしくおしゃべりしていました（笑）」

【山岡雅弥】「美香とはるかはずっとちょっかい出し合っていて、撮影現場でもワチャワチャすることも多かったです」

【天野きき】「たまに、スタッフさんから静かにするよう注意されることもありました」

【大島璃乃】「あとはやっぱり寒さかな」

【内藤花恋】「雪が降ったのに、地べたに寝転がるシーンがあって…。冷たいし、汚れるし、血ノリもつくし、大変でした」

【和泉芳怜】「撮影に入る前のアクション稽古が印象に残っています。あのとき、自分の体の重さにビックリして（笑）。例えば前転の練習で、回ったつもりが回っていなくて、元の位置に戻っちゃうんです。もともと早く動けないのに、筋肉痛で動くスピードは遅くなるし、体も硬くなるし…。残念なことばかり次々と起きて、すごく焦っていたのを思い出しました」

■「自分に自信を持つことが一番大事だと思う」

――映画出演が夢だった方もいらっしゃるようですが、みなさんが夢を叶えるために大切だと思うこと。また、夢を叶えるためにがんばっていることを教えてください。

【和泉芳怜】「私は3歳くらいからアイドルになるのが夢でした。アイドルになりたいと思ったきっかけは、友達と受けたオーディションでした。最初のオーディションだったのに、落ちた時に『なんで？』『悔しい』と思ったんです。そのときの悔しさをバネに、いろいろなオーディションを繰り返し受けて、今の事務所に入りました。
オーディションを受けるときは、自分が自分のことを一番好きで、愛していることを伝えたいという気持ちにならないと、相手には伝わらないと思っています。確立したキャラクターで行く人もいれば、素の自分を全面に出す人もいます。私は、キャラづけするタイプではないので、自分の素を愛してもらおうと思い立ったタイミングが、ちょうどミスマガの時でした。『素を出しすぎたかな』と思ったときでも、『そういうところがおもしろい』と言ってもらえる機会が増えて、今は、素を愛してもらえる自分になることが大事だなと思っています」

【山岡雅弥】「夢は叶わないものだと思っています。叶わないから一生懸命がんばろうとするし、追いつこうと必死になります。叶わないものとネガティブに考えるのではなく、叶えるためにがんばる、努力すると前向きになればもっと上にいける気がしています。意識しているのは能天気でいることです（笑）。女優さんになるのが夢ですが、どんな女優さんというのをあえてイメージしないようにしています。縛られるのはあまり好きではないし、可能性の幅を広げたいので。長澤まさみさんのような独特な世界観がほしいと思っています。他にいないなという世界観のある女優さんになりたいです！」

【天野きき】「叶えたい夢は一つじゃないから、『あれもしたい』『これもしたい』と言い続けるようにしています。言い続けることにより、叶うかどうかはわからないけれど、限りなく叶う方向に近づくと思っています。例えば、女優さんになりたいとずっと言い続けていたら、いつか誰かが推薦してくれるかもしれません。誰かに夢を叶えてもらおうということではありません。見つけてもらう機会を増やすという意味で、言い続けることって大事だと思っています。どこにチャンスが転がっているかわからないからこそ、SNSでも現場でもどこでも発信、発言することを意識しています」

【辻優衣】「私は自分に自信を持つことが一番大事だと思っています。ミスマガを受ける前にもオーディションを受けていましたが落ちてしまって。すごく悔しかったのですが、今振り返ると自信がなかった気がしています。今よりも10kg以上太っていて、自信がなかったことは確か。あのときの悔しさから努力して12kg痩せたらミスマガに合格しました。そこから自分に自信が持てるようになり、自信を持つことの大切さを実感しました。努力と自信。両方が大切だと思っています」

【大島璃乃】「私は将来、女優として海外の作品にも出たいと思っています。すごく大変なことだと思うのですが、ミスマガのオーディションに参加したときの配信期間で学んだのは、100%の力を注ぎ込み全力で挑むことの大切さです。自分のために時間を作ってくれた人に、自分が全力で取り組んだものを見ていただきたい、みなさんの時間を無駄にしたくないという思いがあります。自分の使える武器は全部使うことも大切だと思っています。夢を叶えるためになんとしてでも！ という強い思いがないと、厳しい世界を生き抜くことはできません。自分に甘えずできること、やるべきことをしっかり見つけ、自分の立ち位置を分かったうえで、どういう道を進むのかが見えてきます。自分自身を知ることはとても大事だと思っています」

【内藤花恋】「大事なのは辞めないこと。辞めたら100%夢は叶わないけれど、辞めなければどんなにどん底にいようが、夢が叶う可能性はゼロではないわけです。たとえほんの少しでも確率が生まれるのであれば、何を犠牲にしても辞めないことを選びたいと思っています。もちろん、やっぱり無理かも、逃げ出したいと思うこともあると思います。そういうときは、人生は永遠に続くものではない。どんな人にも終わりはくると頭を切り替えます。そうすると、ちょっと開き直れるんですよね（笑）。私の座右の銘は『思考は現実化する』です。やりたいことをいっぱい想像して思考に落とし込む。無理だと思わないことを常に意識しています」

※辻優衣の「辻」は「１点しんにょう」が正式表記

【PROFILE】
■山田ふみか役／和泉芳怜（いずみ・かれん）2004年2月28日生まれ、神奈川県出身。
ミスマガジン2021グランプリ
趣味・特技：漫画、アニメ、ゲーム、ビニール袋を高速でめくる事、指でダンス。

■今井美香役／山岡雅弥（やまおか・みやび）2004年11月29日生まれ、福岡県出身。
ミスヤングマガジン
趣味・特技：絵を描く事、映画鑑賞、マット運動、レスリング

■神里はるか役／天野きき（あまの・きき）2005年1月11日生まれ、東京都出身。
ミス週刊少年マガジン
趣味・特技：歌、ギター、読書、テニス

■東雲唯役／辻優衣（つじ・ゆい）2002年7月30日生まれ、大分県出身。
読者特別賞
趣味・特技：ポケモン、K-POP、Y字バランス

■鹿目梨紗役／大島璃乃（おおしま・りの）2000年11月25日生まれ、群馬県出身。
審査員特別賞
趣味・特技：映画鑑賞、絵を描く事、着物の着付け、バレエ、水泳、テニス

■沖田響役／内藤花恋（ないとう・かれん） 2002年9月21日生まれ、東京都出身。
審査員特別賞
趣味・特技：料理、ダンス、バレーボール、アクロバット

【作品概要】
映画『グリーンバレット』
8月26日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー
監督・脚本：阪元裕吾　アクション監督：坂口茉琴　

■出演：
和泉芳怜 山岡雅弥 天野きき 辻優衣 大島璃乃 内藤花恋 伊能昌幸
松本卓也　大坂健太　沢口愛華(特別出演) 碕理人　中村龍介/板尾創路

▼ストーリー
プロの殺し屋を目指す山田ふみか(和泉芳怜)、今井美香(山岡雅弥) 、神里はるか(天野きき) 、東雲唯（辻優衣)、鹿目梨紗(大島璃乃)、沖田響(内藤花恋)の6人は、京都最強の殺し屋・国岡(伊能昌幸)がインストラクターを務める訓練合宿に参加することに。だが個性炸裂する女子６人は早くも破綻をきたし、国岡でも全くコントロールができない。ストレスがピークに達した時、ある事故が暴発。それは‘フォックスハンター’という凶暴かつ最悪な殺し屋集団を合宿所へ向かわせる結果に。果たして国岡は、新人女子６人と共に生き残ることができるのか!?