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2022/02/24 18:01

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ディズニーヒロインやミュージカル等で活躍中の新人女優・斎藤瑠希、数多くのオーディション経験を経て「“オーディションも表現を楽しむ場”という認識に変わった」

映画『ミラベルと魔法だらけの家』主人公・ミラベルの日本版声優やミュージカル『ヴェラキッカ』などで活躍中の新人女優・斎藤瑠希(C)Deview
映画『ミラベルと魔法だらけの家』主人公・ミラベルの日本版声優やミュージカル『ヴェラキッカ』などで活躍中の新人女優・斎藤瑠希(C)Deview

 劇作家・末満健一が手掛けるTRUMPシリーズが、2024年に15周年をむかえるにあたり、2023年4月より、アニバーサリープロジェクトが始動。その第一弾として、2014年にモーニング娘 '14、スマイレージ(当時)のメンバーが出演し、根強い人気を誇る『LILIUM-リリウム少女純潔歌劇-』の再演が決定し、シリーズ初となるフルキャストオーディションが実施されている。

 オーディションサイト『Deview/デビュー』では、今年1月に上演されたTRUMPシリーズ最新作、ミュージカル『ヴェラキッカ』に出演した新人女優・斎藤瑠希にインタビュー。昨年、ディズニー長編アニメーション映画『ミラベルと魔法だらけの家』でヒロイン・ミラベルの日本版声優に抜擢され、『ヴェラキッカ』でもメインキャストを務めるなど、今後の活躍が期待される彼女に、デビューのきっかけとなった原点についてや、チャンスを掴むまでの道のり、さらにはTRUMPシリーズの魅力などを聞いた。

【斎藤瑠希 インタビュー】

――最初に芸能界に興味を持ったきっかけは?

【斎藤瑠希】「親の影響もあって、洋楽をたくさん耳にしていて、物心つく頃には歌が大好きで常に歌っているような子供でした。その頃から、漠然と“歌手になりたい”という夢ができたんだと思います。そこから自分と同年代の方が歌っている動画を見るようになって、あるとき、Little Glee Monsterさんがアカペラで路上ライブしている映像をYouTubeで観て“私も歌手になりたい!”という想いが強くなりました。その頃、ちょうどタイミングよく、リトグリさんを輩出した『最強歌少女オーディション』というのに出会って。そのとき、小学6年生だったのですが、受けられるオーディションは受けたい!という思いと、度胸試しも兼ねて、そのオーディションを受けたことが始まりです」

――そのオーディションがきっかけで育成クラスに選出され、様々レッスンを経験されたかと思いますが、どんな想いで受けられていたのでしょうか。

【斎藤瑠希】「私以外にも一緒にレッスンを受けている子たちがいたのですが、その子たちの熱に自分が埋もれないよう、とにかく必死でした。レッスンでは初めて経験することも多かったので、ついていくことに必死でしたし、がむしゃらにやっていた感じです」

――どんなことをレッスンされていたのですか?

【斎藤瑠希】「リズムトレーニングやダンス、音楽理論などいろんなレッスンがカリキュラムの中にあって、そのどれもレッスン経験がなかったので、すごく新鮮でした。一緒にレッスンを受けていた子たちは、歌も歌えて、ダンスの経験もあったり、もともとゴスペルを習っていたりする子もいて。レッスンを受ける前までは、自分の世界が本当に狭くて、家族や身内の中で『歌が上手いね』って言われていたけど、オーディションを受けてからは、自分の世界がすごく広がりました。自分なんかよりも多才な子はたくさんいるし、自分より歌が上手い子もたくさんいて、自分はその五万といる中の1人なんだと思ったら、より必死になりましたし、自分の代わりは常に周りに居るという状況が、自分にとっては良い刺激になったなと思います」

――アーティストを目指してレッスンを受けていた中、演技に興味を持ったきっかけは何だったんですか?

【斎藤瑠希】「当時は歌手になるためのレッスンが主だったのですが、高校生になったとき、もともとミュージカルも好きだったこともあって、渡辺ミュージカル芸術学院の1期生として入学したことがきっかけです。そこで初めて、ミュージカルがどのようにして誕生したのか、お芝居とはどういうものか、という基礎的なことをたくさん学びました。それまでミュージカルは観て楽しいものだと思っていたのが、こんなにも奥が深かったのかと知識としての理解が深まったことで、よりミュージカルを好きになりました」

■「今はオーディションがすごく楽しいと思える」

――昨年秋には、オーディションを経て、ディズニー長編アニメーション映画『ミラベルと魔法だらけの家』でヒロイン・ミラベルの日本版声優に抜擢された斎藤さん。これまでもたくさんのオーディションを受けてきているかと思いますが、常に心掛けていることは?

【斎藤瑠希】「『ミラベルと魔法だらけの家』のオーディションを受けるちょっと前までは、自分をよく見せようとか、歌に自信があったので“私の歌を聞いてください!”っていうような感じで臨んでいたんです。オーディションというのは、自分をよく見せる場所だと思っていたし、絶対に受かりたいという想いもあって、“こうしたら受かるかもしれない”という先入観みたいなものを持った状態で受けていて。変に自分に自信があって、だからこそ落ちたときにすごく凹むっていうことが多々ありました。でも、最近はオーディションというのは、“良い自分”を見せるのではなく、自分というありのままの人間を知ってもらう場所と考えるようになったんです。そこから“オーディションも表現を楽しむ場”という認識に変わりました」

――オーディションに対しての意識変化があって、いい状態で『ミラベルと魔法だらけの家』のオーディションに臨むことができたんですね。

【斎藤瑠希】「はい。『ミラベルと魔法だらけの家』のオーディションのときは、本当に自分自身でした。友達としゃべっているぐらいの感覚で、すごくリラックスした状態で挑めたので、そのありのままの自分がミラベルのキャラクターともマッチしたのかなと思っています。オーディションって、自分の技量やその役にハマるかというのも大事だと思いますが、自分をよく見せようとするのは実質自分ではないし、“この人と一緒に仕事がしてみたい”と思ってもらえるように、“自分はこういう人間です”というのを見せる場所なんだなと。なので、今はオーディションがすごく楽しいと思えるんです。楽しいと思えるからこそ、自分の今の実力をナチュラルに出せるのかなとも思います」

――たくさんのオーディションを経験してきたからこそ、そういうふうに思えるようになったんですかね。

【斎藤瑠希】「そうですね。今となっては、なんであんなに気を張っていたんだろうって思います。もちろん、礼儀やマナーは大事ですが、ほかの人とは違う、自分の持ち味というのをいかに伝えられるかという場だと思うので。“他の人もこうしてるから自分もそれに合わせなきゃ”というのではなく、“自分はこう思う”という、自分の気持ちをもっと大事にしていこうって思えました」

――そして今年1月には、TRUMPシリーズ最新作のミュージカル『ヴェラキッカ』に出演。主演の美弥るりかさんをはじめ、錚々たるキャストの方々との共演はどのような経験になりましたか?

【斎藤瑠希】「『ヴェラキッカ』の初日、カーテンコールが終わったあとに、スタンディングオベーションをしていただけて、それが初めての経験だったのですごく感極まりました。鳥肌というか、全身に電気が走ったような衝撃があって。改めて、これがステージ上から見えている景色なんだと感じて、お客様から届く熱を肌で感じましたし、このためにステージに立ち続けることができたら、どんなに幸せだろうって感じました。これまで、歌やバンドやアカペラのグループなど、いろんなことを経験させていただいた上で、これを体験できたことがすごく自信にも繋がりましたし、この感動を知ってしまったら、もうミュージカル女優という仕事は絶対に辞められないなと思いました」

■「TRUMPシリーズはハマったら戻れない中毒性のある作品」

――これまでも舞台経験はあったと思いますが、やはりプロの現場は違いました?

【斎藤瑠希】「そうですね。当たり前ですが、周りはプロの方々ばかりで、プロとしての仕事に対しての姿勢というのを間近で感じられましたし、すごく学びになる舞台でした。役作りに関しても学生のときは探り探りで、自分の中で“この役はこういうキャラクターだ”というのを完成させてから稽古に挑んでいたのですが、『ヴェラキッカ』では自分で考えて作ったものに加えて、周りの方々はどんな表情をしているんだろう、この場はどういう雰囲気で創り上げているんだろうというのを観察して吸収しながら、稽古を重ねる中で役を作っていくことができて。これから私が目指すべきところ、目指したいところはここなんだ!というのを再認識できましたし、本当に素晴らしい経験になりました」

――根強い人気があるTRUMPシリーズ。来年春には『LILIUM -リリウム 少女純潔歌劇-』再演が決まり、シリーズ初となるフルキャストオーディションも実施されておりますが、TRUMPシリーズについてはどのような印象がありますか?

【斎藤瑠希】「姉の影響もあって、私もTRUMPシリーズのファンだったのですが、作品をまたいで伏線を回収したり、どの作品から入っても繋がる部分があったりするのが、TRUMPシリーズの醍醐味だなと思います。作品を見終わった後に、(作・演出の)末満健一さんの頭の中はいったいどうなっているんだろうって、戦慄することが多いんですよね。本当に細部まで練り上げられて作られている作品なので、何度観ても面白いし、観る度に違う目線で見れたり、違う考察が出来たりするのが楽しい。ハマったら戻れない中毒性のある作品だなと思います」

――もともとTRUMPシリーズのファンだったということは、『ヴェラキッカ』に出演が決まったときは胸アツだったのでは?

【斎藤瑠希】「『ヴェラキッカ』の出演が決まったと報告を受けたとき、『ヴェラキッカって、あのTRUMPシリーズですよね?』と興奮して思わず聞き返しました(笑)。その後、私がTRUMPシリーズを好きになったきっかけを作ってくれた姉に、真っ先に『TRUMPシリーズの『ヴェラキッカ』に出ることになったよ!』と伝えたのですが、姉も『えーーー!』ってすごく驚きつつ、喜んでくれて。前々から好きで見ていたTRUMPシリーズの世界に自分が入れるという喜びもありましたし、『ヴェラキッカ』で演じたマギー・ヴェラキッカも、きっとセリフの言い回しもこういう感じでアタックしたら、ファンの方に喜んでもらえるかもしれないなと、ファン目線でもマギーの役作りをできたので、そこはすごく楽しんでやれたなって思います」

――昨年は『ミラベルと魔法だらけの家』、ドラマ『ドラゴン桜』、今年1月にはミュージカル『ヴェラキッカ』と、活動の幅がどんどん広がっている最中だと思いますが、今後の夢や目標を教えてください。

【斎藤瑠希】「チャレンジできることはどんなことでもチャレンジしていきたいなと思っています。今、一番大きく掲げている目標は、『レ・ミゼラブル』のエポニーヌと『ミス・サイゴン』のキムを演じることです。以前は、漠然とエポニーヌとキム、できることならやってみたい!っていう、本当に夢のような目標だったのですが、今となってはちょっとずつ身近な目標になってきているのかなとも思えきていて。だからこそ、もっともっと前進してその目標を叶えたいなと思っています。これまではがむしゃらにやってきましたが、これからはこの世界で自分がどうありたいのかというのをきちんと考えた上で進んでいけたらなと思いますし、いろんなことを学んで吸収して、役者としても、一人の人間としても豊かな人になりたいなと思います」

【プロフィール】
斎藤瑠希(さいとう・るき)●2002年9月26日生まれ、埼玉県出身。ワタナベエンターテインメント所属。
2014年、Little Glee Monsterを輩出したプロジェクト「最強歌少女オーディション2014」で育成クラスに選出され、ワタナベエンターテイメントスクール、日本芸術高等学園で歌やダンス、演技を学び、在学時に「HIGH SCHOOL MUSICAL」(演出:山田和也)でヒロイン・ガブリエラ・モンテス役を演じる。
2019年、渡辺ミュージカル芸術学院に1期生として入学し、試演会では「アンティゴネ」(演出:田中麻衣子)テイレシアス役、「コーラスライン〜未来への挑戦〜」(演出:豊田めぐみ)ディアナ役、「三文オペラ」(演出:田中麻衣子)ポリー役などを演じた。
卒業後、ワタナベエンターテインメントに所属し、2021年にはTBS系日曜劇場「ドラゴン桜2」に石渡役で出演、ディズニー映画『ミラベルと魔法だらけの家』ではヒロイン・ミラベル役の日本版声優に抜擢され注目を集めた。2022年には、ミュージカル『ヴェラキッカ』にマギー・ヴェラキッカ役で出演。

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