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2021/09/03 13:11
アイドルカレッジ・南千紗登、ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」でセーラープルート/冥王せつな演じる「憧れの大人の女性の魅力が詰まった役です」
2010年4月結成の正統派アイドルグループ「アイドルカレッジ(アイカレ)」。メンバーはアイドル活動だけでなく、女優業や声優業、ソロアーティスト活動、モデル業、衣装製作など様々な分野でも活動している。同グループに最初期から所属している南千紗登が、9月3日(金)〜9月12日(日)天王洲 銀河劇場で上演する『ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」かぐや姫の恋人』に、セーラープルート/冥王せつな役で出演する。思い入れが強いという本作について、オーディション、演じる役柄、カンパニーの空気、そして所属するグループでの経験と女優活動への想いについて聞いた。
■南千紗登(アイドルカレッジ)インタビュー
――アイドル活動と並行して女優としても活躍してきた南さん、今回は誰もが知る大きなタイトルへの出演が決定しました。
【南】「自分が小さいときからすごく大好きで、憧れていた作品なんです。ミュージカルのオーディションも何度も何年も受けて来て、正直“これを最後にしようかな”って思っていたぐらいのタイミングで選んでいただけて、本当に嬉しいです。本当は昨年上演するはずがコロナの影響で今まで延期されていたんですが、こんな状況のなかで公演させていただけることを、各方面に感謝しながら本番に臨みます」
――近年は特に女優活動に力を入れていただけに、感慨深いのではないですか。
【南】「長く務めてきたアイドルカレッジのリーダーをえびちゃん(海老原優花)にお願いして、アイドルカレッジの活動制限をして、私は個人の女優活動を中心に、舞台などに出演させていただいていました。そうした活動の中でも自信を持って言えるぐらいのタイトルで役をいただけたので、諦めずにずっと続けていれば、自分の夢が一つ叶うんだなって、改めて実感した瞬間でした」
――グループや事務所はそうした夢をバックアップしてくれたんですね。
【南】「今回のようにオーディションを受けながら、有難いことに出演のオファーをいただくこともありまして、多くの舞台で経験を積ませていただきました。アイカレと並行して舞台に出ていたんですが、アイカレの活動も頑張りたいとなると、舞台の稽古や公演などとの時間の調整が上手くできなくなってしまって。そうした部分について事務所の方が配慮してくださって、現在の活動限定という形をとらせていただけることになったんです。いままでに前例が無い形だったんですが、私にあったやり方を考えてくださったので、女優に軸足を置く活動が叶っている感じですね」
――本作で演じるセーラープルート/冥王せつな役についてはどう感じていますか。
【南】「セーラープルートはセーラー戦士の中では一番大人の戦士で、一歩引いた場所から戦士たちを見守っているというポジションなんです。そういう面では、私もアイカレではリーダーとしてグループを見ていたり、今の活動限定のスタイルでは少し外側からグループを見ている部分もあって。“立ち位置がちょっと似ているね”って言われたりもするので、自分とリンクするところもあるかなと思っています。あと“時の番人”として孤独だった時期もあって、すごく芯が強い女性だと思う。自分の過去を遡ると少し似ていると感じるところもあるので、自分のいろんな引き出しを開けて演じたいと思います」
――そういう意味では役柄は掴みやすい?
【南】「私のイメージではプルートは色気があって、憧れの大人の女性としての魅力が詰まっているなって思うんです。私自身は普段騒がしくて大人の女性には程遠いので(笑)、今回を機に近づいていきたいと思っています。でも転生して『冥王せつな』としてこの世界で生きているときはおちゃめな面もあるので、そこは自分の普段の部分を出して、私が演じるからこそのセーラープルートを出せれば。そして戦うシーンはめちゃめちゃ強気で行きます!」
――稽古場もSNSなどを見るといい雰囲気みたいですね。
【南】「皆で高め合えるような雰囲気です。セーラー戦士も、アンサンブルのキャストの方も本当にみんなで高め合っていて、全員で一個のカンパニーとして作品を作り上げていこうという気持ちが強いんです。全員が今回初めての役を演じるので、いっぱいいっぱいになることもあるんですけど、そこを周りの人がカバーしたり、アドバイスをしあえる、いい環境でやらせていただいていると思います」
――アイドルグループを経験して、女子がたくさんいる環境は慣れているのでは?
【南】「そうですね(笑)。アイカレでは20人以上のひとクラス分の女子のかたまりで動いているので、とてもとてもいやすい環境です。居心地がめちゃめちゃ良いので、最初から自分を出しちゃいました。私、見た目がスンとして話しかけづらい印象を持たれがちなので、稽古2日目ぐらいからいつものおちゃらけた感じで行ったら仲良くなれました。『敬語やめてください、ちーでいいですよ!』って言ってる自分も敬語だったりして(笑)。そういう空気をすぐに作れるのは、アイドルグループでの経験がかなり活きていると思います」
――現場を楽しめているのも様々な経験を経てきた結果ですね。
【南】「年を重ねたことも自分のなかでは大きいかもしれません。昔の自分だったら絶対無理でした。今回オーディションに受かった理由もそこにあるんじゃないかなって思います。これまではダンスを間違えると棒立ちになって、続きが踊れなくなっちゃうぐらい緊張しいだったんです。年齢を重ねて、ある程度自分のことが分かったので、あまりテンパらず、間違えてもいままで培ってきたものを忘れずにそこでいられたんじゃないかな。やっぱり楽しんでやることが一番大事だなあって思います」
――アイドルカレッジのメンバーのお二人、石塚汐花さんと高橋媛さんから見て、南さんの活躍はどう思われますか?
【石塚汐花】「ちーさんが常にグループの先頭で引っ張ってくれている姿を私たちはいつも見ていたので、最近一緒に活動出来なくて、大きなステージに一緒に立てないことが増えてしまうのは正直寂しいです。でもちーさんがアイカレを一歩外に出たところで活躍されている姿を見ると、すごく誇らしいことだなって思います。いつも私たちにその大きな背中を見せてくれるから、私たちも頑張らなきゃって思えるので、誇らしき先輩です。さっき取材前の待ち合わせで久しぶりに会った時、すっかり“女優様”みたいなオーラをまた一つ纏っていたので(笑)、緊張してます、実は」
【高橋媛】「美少女戦士セーラームーンは小さいときから見て知っていたアニメなので、出演決定のお知らせLINEが来たときには高橋家一同びっくりして(笑)。私がしんどい時に話を聞いてくださったり、辛いときに助けていただいた先輩が大きい舞台に立つので、ちーさんが頑張っているから私も頑張ろうって思える、すごく尊敬できる先輩です!」
――現在、所属事務所のBLUE ROSE及びアイドルカレッジが新人を募集していますが、この記事を見て応募しようかなと思っている人にメッセージを。
【南】「今回は女優の話をしたんですが、アイカレにはほかに声優をしている子もいますし、アイドルとして歌・ダンスなどのパフォーマンスの面で活躍しながらも、自分のやりたいことを一緒に考えて、活動の幅を拡げてくれる事務所です。そして良くも悪くもみんな優しい。お互いに厳しく見つめ合うところはあっても、基本的にはみんな思いやりのある人が集まっているなってシンプルに思います。アイカレでは、グループ卒業後にも事務所に所属して女優を続けることも考えてくれるので、自分が夢見ていることを本気で考えているのであれば、まずその気持ちに対して優しく考えてくれる場所ではあると思っています」
――では最後に公演に向けての意気込みをお願いします。
【南】「舞台9月3日〜12日まで天王洲 銀河劇場で上演する『ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」かぐや姫の恋人』に出演します。女の子なら誰でも一度は憧れた『美少女戦士セーラームーン』の世界だと思うので、一公演一公演、ワンシーンワンシーンを大切にみなさんにお届けできたらと思います。絶対楽しいです!絶対感動します!ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです」