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2021/07/22 20:58
20歳の女優・峰平朔良、「TOKYO青春映画祭」で最優秀助演賞を受賞「続けていれば何かがある」
エンタメプロデューサーつんく♂が立ち上げた、「青春」をテーマにした映画祭「TOKYO青春映画祭」が開催され、ノミネート作品の上映、作品賞グランプリをはじめとする各賞の発表が行われた。ノミネートの1作『アカリとマキコ』に出演した峰平朔良が、最優秀助演賞を受賞した。
つんく♂が総監修を務め、「中2に見えるヒロイン募集」からスタート、「中2」をテーマに青春映画を製作する「中2映画プロジェクト2022」から発展した「TOKYO青春映画祭」。テーマは「甘酸っぱい」「ほろ苦い」「思春期の笑顔・涙・汗」、時には「熱血」時には「社会問題」「友情問題」「家族関係」など、「青春」とカテゴライズできる映画なら誰でも参加できる、世界でもレアな映画祭となっている。
『アカリとマキコ』は卒業を目前にした二人の女子高生が、ある出来事をきっかけに、お互いを認め合える存在として成長していく姿を繊細に描く作品。峰平は言葉を上手く話せない真希子を演じた。
受賞後「女優業をしていて初めて賞をいただきました。これまで苦しいこともたくさんあったんですけど、まだまだ女優を頑張っていけるエネルギーをいただけました。女優を3年続けていて、暗闇の時期もありましたけど。続けていれば何かがあるんだなって、自信になりました」と喜びを噛みしめる。
今作で、言葉を上手く話せない真希子役を、真摯な姿勢で演じる姿が高評価を得た。「なるべく、嘘偽りの無いようにしたいと考えました。吃音で悩んでいる方もいらっしゃるので、失礼がないように、真摯に向き合わないと駄目だと思ったんです。ただし、そういう真希子の背景に重きを置く作品ではないので、バランス感覚が重要でした」と振り返る。
朱莉(愛鈴)との距離感や関係性の変化が本作の見どころ。「実はマキコを支えていたはずのアカリのほうが弱い部分を持っていて、マキコは実は強くて…というところが面白いと思いますね。マキコが抱えているものは、一般的に見たら弱く映るのかもしれないんですが、この作品ではマキコが芯を持っていないとアカリを動かしていけないと思うので、マキコの芯の強さを表現することが大切でした」。
インディーズ映画の短編ということで、撮影時にはスタッフの仕事も手伝ったという。「現場は小人数で、チームで一つの作品を作っていく雰囲気だったので、私もスタッフさんを手伝ったりしました。裏側でもの作りに携わったことは、女優としても成長に繋がったと思います」と、峰平も手応えを感じたようだ。
今回映画祭に参加し「映画を観て“良かったよ”って言ってくださる方も多くいらして、応援して下さる方も増えたので、後には引けない状況になりました。今後多くの作品に出ることが一番の良いご報告になるかなって思います」と再び女優への意欲を燃やす峰平。「女優をやっている限り、主演で賞をもらうことはもちろんですし、私の成し遂げたいことはアカデミー賞の最優秀主演女優賞なので、私が語るには大きすぎる夢かもしれませんが、女優を続ける上ではそこを目指していきたいと思うので、これからも頑張ります」と意気込む。
そして「つらい過去を経てきた経験があるので、つらい苦悩を持って生まれてしまった役に寄り添っていきたいなって思っています。それを観てお客さんが心動かされるものがあれば、それが役者の使命だと思うので。苦しみや苦悩を乗り越えていく役を演じたいです」と夢を語った。
■作品部門
●グランプリ:『けしかすの花』(監督・小池匠)
●準グランプリ:『雨のまにまに』(監督・金澤勇貴)
●審査員特別賞:『SMILE』(監督・空下慎)
●最優秀青春賞(観客投票による):『SMILE』(監督・空下慎)
■個人部門
●最優秀シナリオ賞:笠原ちゃこ監督(『ブスの法則』)
●最優秀監督賞:内田英介監督(『雨でも晴れる』)
●最優秀男優賞:陣慶昭(『消しかすの花』)
●最優秀女優賞:光石桔梗(『雨でも晴れる』)・園田あいか(『SMILE』)
●最優秀助演賞:佐々木このみ(『ブスの法則』)・峰平朔良(『アカリとマキコ』)
●アイドル賞:園田あいか(『SMILE』)・桜田ミレイ(『従姉妹協奏曲〜いとこコンチェルト〜』)