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2021/05/13 11:22
車いすのアイドル・猪狩ともか、国を提訴するに至った想い語る「命や身体の自由を奪われる人がいなくなるように」
アイドルグループ・仮面女子の猪狩ともかが11日、自身のYouTubeチャンネルを更新。2018年4月に強風で倒れた看板にぶつかる事故で脊髄を損傷し、車いす生活となった猪狩が、国を提訴したことを報告。提訴に至った想いを語った。
2018年4月、強風で倒れた看板の下敷きとなり脊髄損傷、両下肢麻痺の状態になり、芸能活動はもちろん、通常の社会生活すら難しい状況に追い込まれた猪狩。しかし「もう一度ステージに立ちたい!」という強い思いと、ファンの応援、周囲のサポートによって事故から約4ヵ月後に奇跡的にアイドル活動に復帰。その後もライブ出演や映画出演を続ける一方、パラスポーツへの挑戦や、バリアフリーの啓蒙活動、執筆活動を行うなど、活躍の幅を広げている。
猪狩はYouTubeチャンネルにて「私が国を提訴する理由と事故当時の気持ち」と題した動画を投稿。「私は3年前の春に強風で倒れてきた看板の下敷きになったことにより、脊髄を損傷し車いす生活となりました。今回、その看板の責任者である国を提訴しました。これは看板が長年管理されず、根本が腐っていたことが原因で起こってしまった事故です。逆を言えば、看板の管理をしっかりしてくれていたら、この事故は起きていなかったと思います」と経緯を説明。
そして「車いす生活になったからこその素敵な出会いや新しい道がひらけたのは確かですが、五体満足のままでいられるならそうでありたかったです」と言い、「今回、私が声を上げることで、今後公の建物や看板の管理が行き届き、私のように突然の事故で命や身体の自由を奪われる人がいなくなるようにと思い、提訴しました」と提訴に至った想いを語った。
最後に「自分の人生を一変させるような事故はある日突然やってくるかもしれません。皆さんには、そんな時に後悔しないように毎日を大切に過ごしてほしいです」とメッセージを送った。