アイドルグループ・Jewel☆Cielのメンバー・安藤笑の卒業公演『Jewel☆Ciel 安藤笑卒業公演 〜僕らは〜』が2020年12月27日、東京・恵比寿ザ・ガーデンホールで行われた。安藤は2020年12月31日をもってアイドルから卒業する。

　“青春ロック”という趣のサウンドを武器とする「Jewel☆Ciel」は、生バンドをバックにパフォーマンスを披露。「Baby Summer」「Lipstick」「ナツオト」といった、疾走感のある、爽やかなロックを披露。安藤をフィーチャーした「ピンバッジ」や、シリアスで深い歌詞の「情熱の分子が一度揺れたら」、まったりとした「ふたりサイダー」など多彩な楽曲で音楽性の広さを見せつけた。

　中盤の「ハミングバード」では、彼女たちを支えるCielバンドのメンバーを思い入れたっぷりに紹介。「クラップお願いします！」と、歓声の上げられないコロナ時代にスタンダードとなった煽りで、ファンとの絆を確かめる。そして終盤にはゲストのギタリストを迎え、さらに熱さを増したバンドを背にラストスパートを駆け抜けた。

　アンコール前にはスクリーンに映し出された映像でメンバーが安藤への想いを語る。一色素良は「ぇみちぃさんと過ごせた時間は僅か半年でしたが、私の人生の中で、一番濃くて、一番幸せな半年間でした。アイドルとしての姿勢、人柄をすごいなあって思っています」と尊敬の念を告げる。夢咲りりあは「最初に見たとき、こんなにオーラがある人が存在するんだって思いました。レッスン帰りに一緒になって、ガチガチに緊張している私に優しく話しかけてくれて、見た目だけじゃなく、中身もすごく優しくて…私、この人と同じグループのメンバーになれたんだって」と思い出を振り返る。

　天音七星は「出会って2年半。別々の道を歩むことになるけど、お披露目の時に言っていたように『たくさんの人に愛されるグループ』になれるようにお互いに切磋琢磨して成長していくので、見守っていてください」とメッセージを送る。濱田菜々は「ぇみちぃさんの背中を見てアイドルをしてきました。ぇみちぃさんの愛してくれたJewel☆Cielをこれからも守っていきたいし、今よりもっともっと大きなグループにしていきたいと思っています」と宣言した。そして安藤の「これからのJewel☆Cielが前に進むために、そして私自身も前を向くために」の言葉の後と「アシタミライ」をうたい上げた。

　アンコールが終わった後も止まぬ拍手に応えて、安藤は純白のドレス姿で再びステージに登場。伝えたい想いを書いたという手紙を読み上げる。愛知県のご当地アイドル・Star☆Tは「かけがえのないホーム」、上京し移籍したArcJewelで所属した愛乙女☆DOLでは「アイドルに本気で向き合った」とアイドル人生を振り返る。

　まさに今旅立とうとしているJewel☆Cielについては「イチからのスタートで自分の未熟さを痛いほど実感しました。Cielのことが大好きで、大切でかけがえのない場所で、気が付けばグループのことを考えているほどしえるのことを愛しています」と語る。「とても濃厚な日々」を過ごした場所・Jewel☆Ciel。「メンバーと同じステージに立てるのが今日で最後だと思うととてもさみしいんですが、不器用ながらもいろんなことを乗り越えてきた絆は消えません。えみの愛もこれからのCielに生き続けたらいいなって思います」とその想いは熱く深い。そして「アイドル人生楽しい想い出ばかりで溢れています。3つのグループを経験しましたが、全部が大切な宝物です」と言い切った。

　支えてくれたスタッフ、友人への感謝を述べ、家族への感謝を伝えるとき、「いつも活動を見守って応援してくれた家族がいたから今の私がいます。自慢の娘になれていますか？」と思わず声を詰まらせる安藤。そして「私のアイドル人生は、たくさんの愛と素敵な思い出にあふれています。12月31日でアイドルを卒業してしまいますが、これからも人を幸せにする天才になれるように、前向きに進んでいきたいと思います」と前を向いた。最後に「今日は最高の一日になりました！　最後がJewel☆Cielで本当に良かったです！　アイドルになれて本当に良かったです！」と語る安藤。その新たな道でも素敵な笑顔を見せれくれるはずだ。