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2020/07/30 19:01
ワークショップで映画に強い事務所「ブレス」に所属した佐野弘樹「いろんな人や仕事と出会えて可能性が広がった」
オーディションメディア37年のパイオニア「デビュー/Deview」が贈る、毎年恒例・業界最大規模のBIGチャンス『夏の特別オーディション2020』。デビューが厳選した126社の芸能プロダクションが一斉に新人募集を行う一大企画の開催に合わせて、今回参加している事務所に「デビュー」をきっかけに所属したイチ押し新人をピックアップして紹介。デビューと映画24区のコラボで行ったワークショップオーディションで、麻生久美子らが所属する「ブレス」に所属した佐野弘樹に話を聞いた。
■佐野弘樹(ブレス所属)インタビュー
――ワークショップオーディションに参加する前は何をしていましたか?
「演劇を始めたころで、同じところで5公演ぐらいやっていたんですが、3回目ぐらいで、“ちょっと違うんじゃないかな”って思い始めて…。少しずつお芝居の界隈の知り合いが増えて話を聞くうちに、他のところでもやりたい、映画が好きだったので、事務所に所属すればもう少し幅が広がるんじゃないかなって考えて。そこで時期を決めて集中的にオーディションを受けていたんです」
――そのなかでデビューの募集を見つけたんですね。
「それ以前に、直接プロダクションのホームページを見て、片っ端から30〜40社ぐらい履歴書を送っていて、その後にデビューと映画24区とプロダクションが行うオーディションを見つけました。正直、僕は事務所はどこでもよくて、書面だけじゃ伝わらないこともあるから、どうしても実物を見てほしいし、僕も知りたいと思って、ワークショップで5〜6時間見てもらえるんならと思って参加しました」
――そこで何か見せてやろうという気持ちはありました?
「行動で何かをしようとは思っていなかったんですが、余計な事は言わないって決めていました。自己紹介で知ったかぶりしたり、とにかく僕はこれが好きなんですっていうヘンな熱い想いはいらないかなと。シンプルに相手が知りたい僕の情報だけを受け答えして、とにかくお芝居のなかで見せてやろうって思っていました」
――そこでブレスから声がかかりましたが、面接のときの印象は?
「そのときブレス以外からも声をかけていただいて、何社かの方とお会いしたんですけど、そのなかで一番、人として接してくれたのが今のブレスのマネージャーさんでした。すごく小さなことですけど、素人の僕からは言い出しづらいお金の話も、先に切り出して透明にクリーンに話してくれたし。すごく覚えているのが、帰り際に“何で来たの?”って聞かれたので“自転車で来ました”って答えたら、“じゃあ気を付けてね”って。そういう一言が、それまで会った会社では無かったんですよね。面談が業務的なところが多くて、寂しいなあって思っていて。結局、人と人がやっていくことなので、それが一番の決め手でしたね」
――ターニングポイントとなった仕事は?
「やっぱり、ドラマ『Followers』(Netflix)ですね。現場にかかわっている人数が一番多かったですし、第一線の方々と2週間ぐらいずっとご一緒出来て、そういう現場の空気を体感できたのがよかったです。いろんな部署のスタッフさんや、キャストさんとも仲良くなって、連絡をとりあったり、食事に行ったり、次の現場であったりするということも、財産だなって思います」
――所属事務所ブレスからはどんなサポートを受けていますか?
「人としてちゃんと向き合っていってくれますね。何回かやらかしちゃったこともあるんですけど、その時はピシッと言ってくれます。あと、僕は自分で企画した舞台もやってるんですけど、それはブレスに所属してから始めたんです。“こういう理由があって、舞台やりたいです”ということを話したら、“やってみなよ”って勧めてくれて。いろんなしがらみの多い会社と比べて、マネージャーさんは自由に僕のカラーに沿ってやらせてくれるので、反れないように進んでいきたい」
――そういう環境にいると自分からもどんどん発信しないといけませんね。
「結局どこの事務所にいても、上に行く人は上に行くと思うんですけど、自分が動かなきゃなんにも始まらないと思う。今は僕のやり方とマネージャーさんのやり方が、いい感じに積み上がっているのかなって思っています。常に求められる存在にはなりたいので、自分で動こうとしています。舞台の脚本・演出の方の言葉を借りるなら『舞台は2時間のオーディション』。そこから実際に別の仕事につながったこともあるので」
――佐野さんが今後やってみたいことは?
「少しずつですけど、やりたいことができる環境が整って、ステップアップしていると思うんですけど、そこでベストな自分を出していい作品にできるような作品に関われたらと常々思っています。そのためには、目の前のことを一つ一つクリアするしかないのかなって。やってみたいことは、実はまだブレス所属の方と共演したことがないんです。深水元基さん、黒川芽以さん、麻生久美子さん、そんな方々とガッツリやってみたいですね。まだ同じ事務所でも僕のことは知らないと思うので、ブレスにこんな若いやつがいるんだぞって(笑)」
――これから『夏の特別オーディション』で応募しようと思っているデビューの読者にエールをお願いします。
「事務所に入ったら仕事があると思っている人がいると思うんですが、そこだけは勘違いしないでほしいです。結局どこの事務所にいても、フリーでも、動いている奴がお仕事がとれたり、求められる人材になるので。事務所どうこうよりは、自分自身と向き合って、誠実に生きるのが一番いいのかなって思います。ただし事務所に入れたからこそ、いろんな人や仕事と出会えて、可能性は広がるので、自分から動くという気持ちだけは持っておくべきだと思います」
――ありがとうございました。
「最後にこれだけは言いたいんですが、僕、嘘をつく人って大嫌いなんです。というのも、僕ですら18歳、20歳ぐらいの人と共演すると、薄い事を言ってたり、思ってもないことを平気で言う奴って分かるんですよ。だから僕らより上の年代のマネージャーさんには芝居を観なくても一発で分かってしまう。だから本当に好きならいいけど、背伸びして好きでもない映画の話をしたり、所属の俳優さんをほめたりすることは全然いらない。そこは本当の自分を出さないといけないんです。その状態で最低限来るべきだなって思います」
佐野弘樹所属のブレスが「夏の特別オーディション2020」で新人を募集。応募締め切りは8月11日。応募要項はオーディション情報サイト「デビュー」に掲載中。
■佐野弘樹
1993年12月8日生まれ、山梨県出身。映画「見えない目撃者」(森淳一監督)、映画「町田くんの世界」(石井裕也監督)、ドラマNETFLIX「FOLLOWERS」レギュラー、「100文字アイディアをドラマにした」(テレ東)、舞台「五反田団/新春工場見学会2020〜ハイバイ周りの人たち」などに出演