東映ムビ×ステ 舞台『死神遣いの事件帖-鎮魂侠曲-』が23日より、東京・サンシャイン劇場にて開幕。初日公演に先立ち公開ゲネプロが行われ、メインキャストの崎山つばさ、安井謙太郎(7ORDER）、陳内将、脚本・演出の毛利亘宏が囲み取材に登壇し、意気込みを語った。

　映画と舞台、それぞれ独立した作品ながら、物語は連動する新感覚のエンターテインメント「東映ムビ×ステ」の第2弾。6月12日公開された映画『死神遣い事件帖-傀儡夜曲-』では鈴木拡樹が主演を務め、舞台『死神遣いの事件帖-鎮魂侠曲-』では、崎山が主演を務める。

　主人公・庄司新之助を演じる崎山は、「ムビ×ステの映画連動企画ということで、なにがなんでも舞台は幕を開けたいという想いで稽古に臨みました」と思いを明かし、「その中でいろんなニュースが飛び交って不安もありましたが、僕らは感染対策をしっかりして稽古場の過ごし方、劇場に入ってからの過ごし方も徹底して、その中でこうして初日を迎えることがどれだけ嬉しいことか、すごく身に染みて感じています」としみじみ。そして、「なんだか初舞台を踏むような、久しぶりの感覚です。意気込み十分に、でも気を付けながら、しっかりとみなさまに僕らの演劇をと届けていきたいなと思っています」と意気込んだ。

　「座長はじめ、一つになってこの舞台を届けていきたい」と語った死神・十蘭役の安井は、「今回、映画と舞台の連動ということで、2つが合わさってはじめて完成となる作品だと思います。これを盛り上げて、さらに第三弾につなげられるよう、しっかりと演じていきたい」と力強く語り、死神・百目鬼を演じる陳内は「初日を無事に迎えることはできるのかと、稽古期間からみんなで不安で過ごしていたのですが、スタッフさんが万全な状態を作ってくださって。無理のない範囲で、でもしっかりと濃度の濃い稽古期間を過ごせました」と振り返る。

　見どころについて崎山は「このご時世の中で演じることの意味がすごく凝縮された物語だなと思います。僕をはじめとする侠客の生き様、生きるということがどれだけ大切か、今一度それを感じることができる作品になっていると思う」と述べ、「侠客に限らず、死神や兄弟、姉妹の生き様などを舞台上から感じ取ってもらえたら嬉しい」と明かす。

　安井は「個人的には、十蘭が映画とはだいぶキャラクターが変わっているというか、深堀していただいているので、そこに注目してください」とアピールすると、陳内も「映画では明かされなかった百目鬼という死神のキャラクター像を舞台では深く掘ってくださっていて。それを全面で表現いたしますので、楽しみにしてもらえたら」と演じる役への想いを語る。さらに、陳内は「いろんな登場人物が自分なりの正義を持っていて、それがバトンを繋いでいく中で、たくさん盛り上がる山があります。通し稽古を観たときに、自分はストーリーも知っていますし、出演していますけど、ずっとワクワクして心が躍る感覚を覚えました。映画からさらに舞台がバージョンアップしているなという自信があります」と胸を張った。

　そして、毛利は「我々は今コロナとの戦いを絶賛くり広げていますが、舞台上でもそれとダイレクトに被るわけではないですが、生きていくことは何かと戦っていくことだということを、ストレートにメッセージに込めさせていただきました」と明かし、「庄司新之助というキャラクターが戦い行く様が、我々がコロナに打ち勝っていくっていうのと被っていけばなと心から思っています。必ずこの芝居で勝利して、この大変な世の中に少しでも活力を与えていければなと思っております」と本作に込めた想いを打ち明けた。

　最後に崎山が「僕らは、僕らの演劇をこの板の上から全力で届けることがすべてだと思います。1日でも多く客様に観ていただけるよう、公演ができるように務めてまいりますので、どうぞ応援よろしくお願いします」と決意を新たにした。

　東映ムビ×ステ 舞台『死神遣いの事件帖-鎮魂侠曲-』は、7月23日（木・祝）〜8月2日（日）まで東京・サンシャイン劇場にて上演。その後、大阪・福岡・広島でも上演される。