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2019/09/28 08:31
高木俊扮する”インフルエンザウイルス感染細胞”が観客をイジリ倒す!? 体内活劇「はたらく細胞II」初日開幕
体内活劇「はたらく細胞II」が27日、東京・シアター1010にて開幕。初日公演に先立ち、公開ゲネプロが行われ、主演・北村諒らキャスト陣が意気込みを語った。
原作は、TVアニメ化もされた清水茜による"細胞擬人化”漫画「はたらく細胞」。白血球、赤血球、血小板などの細胞を擬人化したファンタジーで、人の体内で年中無休で働く細胞たちの日常を描く。2018年の初演に続き、今作は舞台化第2弾。
前作同様、ステージ上と客席通路を含めた劇場全体を"体内”に見立て、細胞チームと細菌・ウイルスたちのバトルシーンや体に起こる異変などを様々手法で表現。細胞や細菌・ウイルスたちと客席のコール&レスポンスや、高木俊扮するインフルエンザウイルス感染細胞による客席イジりなど、会場が一体となって楽しめる演出が満載で、観客が時には一般細胞として参加したり、時にはムンプスウイルスの1人として(ムンプスウイルスのお面が配られる)参加したり、前作以上に客席を巻き込みながら、細胞や細菌・ウイルスたちの様々な物語が展開していく。
公開ゲネプロ直前に行われた囲み取材には、本作からの出演となる白血球(好中球)役・北村諒、赤血球役の川村海乃、一般細胞役の杉江大志に加え、前作からの続投となるキラーT細胞役・君沢ユウキ、インフルエンザウイルス感染細胞役/ムンプスウイルス役の高木俊が出席。
座長を務める北村は「この作品は、お客様と作るシーンや空気感がすごく大事だなと思っているので、やっとお客様と一緒にこの舞台を完成に持っていけるんだと思うとワクワクしますし、楽しみでございます」と声を弾ませると、川村も「とにかくテンポと笑いがすごいし、(高木演じる)インフルエンザウイルス感染細胞がお客様をイジリ倒すので、それが楽しみで仕方がないです」と興奮冷めやらぬ様子。
北村と川村同様、今作からの出演となる杉江も「稽古場でやっていてイメージしかなかったものが、映像や照明とかが入ってすごく形になったなと思います。それを観てお客さんがどんな反応を返してくれるのかすごく楽しみですし、不安でもあり、ドキドキしている部分でもあります」と胸中を明かした。
前作に続き、キラーT細胞を演じる君沢は、小学生を対象とした「子ども料金席」について触れ、「この作品は面白いことに、"子ども席"っていうのがあるんです。僕も小さい頃に演劇をよく観ていて、それが影響で今この仕事していたりもして。そういう素敵な影響もあると思うし、勉強にもなると思う」と述べ、「いつかどこかで、学校公演をやってほしいなという欲望を持ちながら、まずは今回の公演を必死に頑張りたいと思います」と意気込む。
細菌・ウイルスチームを代表して囲み取材に登場した高木は、前作を振り返りつつ、「去年の公演は大好評だったんですが、今回はそれを超えるくらいの作品になっていると思います」と自信をのぞかせ、「僕としては油断しているお客様をイジってイジってイジって楽しみたいと思います」と不敵な笑みを浮かべる。そして、「劇場が体内という設定なので、みなさん一人ひとりが細胞になった気分で、そして暴れまわるウイルスから怯えたり逃げたりする気持ちを楽しんでもらえたら。一緒に体感して楽しみましょう!」と呼びかけた。
チーム一丸となって敵と戦うストーリーにちなみ、『今回のチームで"はたらいて"良かったこと」を聞かれると、川村は元気いっぱいに挙手しつつ「稽古場で君沢さんに『いいぞ、頑張れ!』ってめちゃくちゃ熱血な応援をしてもらいました」と告白。それに対して杉江が「君沢細胞は熱いからね(笑)」と語ると、川村はさらに「その君沢細胞の熱い応援を受けて、"あ、私たち仲間だな"みたいな気持ちになりましたし、活性化しました」とニッコリ。
すると君沢は「それは良かった」と答えつつ、「僕は普段はまったくしゃべらないクールな男なんですけどね」とすまし顔。しかし、キャスト陣からすかさず「嘘つき(笑)」(川村)、「何言ってんの?」(北村)、「どの口が言ってんだよ!」(杉江)と総ツッコミを受け、会場は笑いに包まれた。
そして、改めて君沢は「白血球と僕らキラーT細胞は免疫細胞と言って、身体の中の殺し屋というか、主にばい菌を倒す役割なのでけっこうアクションが多いんです。それに赤血球や一般細胞を守ってあげる役割もあって。そういうのが舞台の話でもあるし、さっき(川村が)言ってくれたように、カンパニーの連携になっていたのかなと。そういうのを一緒に感じられる稽古場だったなと思います」と稽古を振り返った。また、座長の北村も「『こうしたほうが良いんじゃないか』とか、みんなで作品を良くするために声を掛け合ったりとか、そういうことができるチームなのがすごく素敵だなって思いました」と誇らしげに語る。
本作ならではの各々の見どころについては、高木が「前作よりもウイルスチームが増えているし、発表されていないウイルスがいたりもするので、どういう感じで出てくるのかっていう楽しみもあると思う」と明かすと、君沢は「キラーT細胞としては、ウイルスを見つけ次第、2秒で殺すっていうのが使命なんですが、今回は殺し屋ならではの寂しさや孤独さみたいなものも描いてもらっているので、ぜひそこは劇場で見てもらえたら」とアピール。
また、北村が「今回、白血球はすごく可愛いところがあって。そういう一面が見られる」と語ると、高木も「白血球と赤血球の関係性がけっこう描かれていて、ほのぼのするので、この二人の関係も見どころ」と明かす。君沢も「そういう意味では、前回よりも今作のほうが関係性や人間模様……いや"細胞模様"がみられる」と本作ならではの見どころを語った。
最後に北村は「この作品は"体感できる"というところが一番の魅力」と述べ、「原作の漫画は、読んで楽しくて、さらに勉強ができるというめちゃくちゃ素晴らしい作品なのですが、それが体内活劇「はたらく細胞」だと、体感しながら楽しみながら勉強ができる。"遊園地に行っているのに、勉強できる"みたいな、めちゃくちゃ素晴らしいコンテンツだなって思います」と力説。さらに、「舞台上にいる僕たちは死ぬ気で戦ったり、逃げたり、協力したりするので、そこを楽しみにしてもらえたら嬉しいです」と呼びかけた。
体内活劇「はたらく細胞II」は、9月27日(金)〜10月6日(日)まで東京シアター1010にて上演。なお、10月6日の千秋楽公演がニコニコ生放送にてライブ配信される。さらに、同公演のBlu-ray&DVDが2020年3月25日に発売されることも決定している。
※高木俊の「高」は「はしごだか」が正式表記。
(C)清水茜/講談社・体内活劇「はたらく細胞」プロジェクト2019