アイドルグループ・スリジエが23日、ファーストワンマンライブをお台場・Zeppダイバーシティ東京で開催した。昨年12月のお披露目から1年経たずして迎えた大舞台。センターの山本あこは「今日がまだ一歩。まだまだスタートラインに立ったばかりです。未熟な私たちをあたたかく見守ってくれたら嬉しいです」と呼び掛け、2019年7月開催が発表された品川ステラボールでのセカンドワンマンに向けて新たなスタートを切った。

　スリジエは、フランス語で『桜』を意味する言葉から名付けられた正統派アイドル。ケツメイシなど数多くのアーティストを手がけた音楽プロデューサー・YANAGIMANが楽曲を提供、原宿発の人気ブランド「PINK-latte」が衣装をプロデュース、さらにメンバーがモデルとして『JSガール』『LARME』『Ray』などの雑誌に出演、映画主演を果たすなど、常設劇場での公演活動を軸に、さまざまなジャンルで活躍中だ。

　チケットはソールドアウト、急遽機材スペースを縮小して対応し若干数の当日券を発行するなど、はち切れんばかりの期待値のなか、ファーストワンマンがスタート。オープニングアクトに登場した、秋めいた装いのスリジエ候補生が会場を温め、満を持してスリジエ（月組、星組、宙組、虹組）と関西のスリジエWEST（天組、雲組）の正規全メンバーが登場。「夢ドリーム」「ミメミモメモミユメミモミ」で全38人が階段状のステージで美しく揃ったダンスを見せ、センターステージでは初々しく元気な笑顔を振りまいた。

　「アイドル界1長い自己紹介だと思う」と一人ずつ全員で自己紹介。そして「東と西が同じステージで歌うのは初めて。東京と大阪は600キロ離れてるので、若干振りが変わっていて、それを揃えるのに時間がかかって」と、初の総力戦ライブに向けた裏舞台を明かした。満場のファンがペンライトを掲げると「アイドルって感じ！」とメンバーは無邪気に喜んだ。

　センターの山本あこは「すごくドキがムネムネしてるんです！　私たち1年間、定期ライブとか外部ライブとか、ビラ配りと頑張ったじゃないですか…」とまで言うと「緊張で手汗がすごい、言うこと忘れた！　頭まっ白なの今！」とテンパる。しかしメンバーに「担当カラー白だからさ」とツッコまれひと笑いすると気を取り直し「ワンマン発表から10ヵ月で、やっと立たせていただいたんですけども、今日がまだ一歩。まだまだスタートラインに立ったばかりです。未熟な私たちをあたたかく見守ってくれたら嬉しいです」と宣言した。

　スリジエWESTが関西ノリで盛り上げた後、「恋の呪文〜スリジエ〜」を披露すると、「Get Over」（オーシャン ALLSTARS）、「恋は不思議さ」（虹組）、「diary」(宙組) 、「クジラの眠る星空に」(星組）、「Dramatic な恋じゃなくていい」(月組）と各ユニットが次々と楽曲を披露。さらに終盤には新曲「憧憬れロマンチック」をライブ初披露。ファンと一緒にキュートな振り付けを踊って楽しみ、「トレジャーハンター」「ジョバンニ☆」「スタートライン」とライブで人気の曲を畳みかけた。

　アンコールに入り、「私たちが一番最初に歌った曲になります」とラストの曲振りに入ったところで、突然スクリーンに「緊急告知」の文字が映し出され、2019年7月15日に「品川ステラボール」でセカンドワンマンライブの開催が発表された。驚きと喜びで混乱し、口々にしゃべりだすメンバー。そこでリーダーの中丸葵は「まずは今日を駆け抜けよう！　今日を駆け抜けて、そこから冷静になって喜ぼう！　嬉しい気持ちを心に持って最後の曲行きましょう！」と全員をまとめ上げ、ラストの「You are No.1」でワンマンライブを完走した。

　青葉桃花が「2時間が早すぎて、あと5回ぐらいやりたい」というほど名残惜しそうなメンバーたち。最後のあいさつに立ったリーダーの中丸葵は、涙声で言葉に詰まりながら「ファンの皆さんが私たちをアイドルにしてくれたなと思っていて。スタッフやファンの皆さんのおかげで、毎日最高のステージに立たせてもらっています！　本当にありがとうございます。ここからスタートラインだと思っています。今はがむしゃらに進んでいるところなんですが、これからもどんどん上を目指して、日本一のアイドルを目指して頑張っていきます。そのためには皆さんの応援が必要なので、よろしくお願いいたします」とメッセージを送り、記念すべきファーストワンマンの幕を閉じた。