多くのアイドル・女優・歌手を輩出し、今年7年ぶりに復活したスターの登竜門「ミスマガジン2018」でグランプリに輝いた沢口愛華が、『週刊ヤングマガジン』第48号（10月29日発売／講談社）の表紙・巻頭・巻末を飾る“グラビアジャック”を果たした。名古屋のアイドルグループ・delaのメンバーからエントリーし、ベスト16のなかでも最年少15歳でグランプリを獲得した逸材に、デビューのきっかけから、ターニングポイントとなった『ミスマガジン』の経験で成長したことなどについて話を聞いた。

■ミスマガジン2018グランプリ・沢口愛華インタビュー

――ミスマガジン2018グランプリ受賞、おめでとうございます。この受賞がアイドルとして、芸能活動のターニングポイントになりそうですね。

「私、名古屋のアイドルユニット『dela』の5期生なんです。1期生には25歳もいて、“年増”って言ったら怒られるんですけど（笑）、10歳違ってしっかりしているので、こういうインタビューでもすべて喋ってくださるので、私は“ま、いいや”って座ってるだけなんです。でも『ミスマガ』に参加して、周りにメンバーがいないなかで、一人で東京に仕事に来て学べたことって多くて。喋って自分を伝えることの大切さとか、自分のアピールの仕方を学んで、ミスマガを通して自立できたので、本当にありがたいです」

――『地位が人を作る』という言葉の通りですね。

「親からも“最近お姉ちゃんらしくなったね”って言われました。これまで中2の弟に“あれやって、これやって”ばかり言い過ぎて“しっかりして”って言われてたんですけど、自分から率先して洗濯もやりますし、掃除も苦手なんですけど、ちゃんと掃除機をかけたりしているので。今、舞台の稽古で短期間だけど、一人暮らしを体験して楽しんでおります」

――元々芸能のお仕事には興味があったんですか？

「お母さんの影響でE-girlsさんを知って、歌もダンスも上手くてすごいって、小さいながらに憧れていました。特に鷲尾伶菜さんのオーディション期間やレッスン期間を見ていたので、歌番組でもE-girlsさんが出ると“鷲尾さん！”ってなってて。すごく歌声が好きで、自分もこういう人間になりたいって思っていましたね」

――小さい頃から歌が好きだったそうで。

「歌は小さい時からずっとそばにありました。ボイトレとかはしたことがないんですが、、中学ぐらいのとき、家族でカラオケに行って“あれ、最近上手くなった？”って言われたことがあって、それが嬉しくて。delaに入る前だったんですけど、歌を自分の武器にしたいなって思い始めました」

――そして地元名古屋のアイドルグループ「dela」のオーディションに挑戦します。

「小さい時から仲が良い弟の友達が、delaの公開オーディションを受けているのをたまたまお母さんと観に行ったんです。アイドル＝東京っていうイメージが強かったんですが、地元・名古屋のアイドルもこんなに輝いてるんだって思って。その後『SAKAE GO ROUND 美少女コンテスト』に応募して、グランプリとアイドル賞をいただいたのが加入のきっかけです」

――それが去年の夏のことなんですね。中3だから微妙な時期で。

「本格的な受験期間に入るときにアイドルになったので、みんなが受験勉強をしているなかで、道を外れて行ってるのかなって不安で、すごく複雑な思いがありました。家族ともめたりもしましたし、自分の中でやらなきゃいけないことは分かってるのに、気持ちが整理できず、身体が動かなくて“もうどうにでもなっちゃえ”って、全部投げ出したり。友達も経験のないことだし、親だってもちろんアイドルを育てたことなんかないので、誰にも相談できない不安がずっとありまして。中学生ながらにいろんなことを考えました」

――そんな複雑な思いから救ってくれたのが『ミスマガジン』。

「delaに加入した当初はすごく人見知りで、あまりメンバーとも話せず、相談もできずにいたんです。そんなときに『ミスマガ』の募集があって。1期生の先輩がミスマガにエントリーしたときに、一人だけじゃ不安なので、メンバーのみんなが“沢口も”って事務所の方に話してくださって。そのときが始まりだったのかなって思います。メンバーもすごく親切にしてくださって、私がアイドル活動や高校のことで落ち込んでいるときも助けていただきましたし、『ミスマガ』のベスト16に残ったり、グランプリになったときはすごく喜んでくださって。自分がグランプリを獲ったことによって、メンバーの本当のことを知ることが出来たと思います」

――オーディションの過程で周りの人の支えの大切さを知ったと。

「勉強の面で支えてくださったのは塾の先生です。アイドル活動をしていることもすぐに打ち明けられるぐらい仲が良くて。お仕事で塾に行けない日の振り替えも親身になってくださったり、空いてる時間はいつでも自習に来ていいからって言っていただけたり、すごく支えていただきました。先生は、中日スポーツでベスト16に残ったのを知って衝撃を受けたらしいです。中学では上位の成績を取っていたので、先生も期待してくださっていましたから、グランプリを報告しに行ったとき“自慢の教え子になったよ”って言っていただけました」

――ちょっといい話ですね。

「『ミスマガ』のオーディションを振り返ってみると、たくさんのドラマが私の中にあって。友情だったり、家族の愛情だったり、ファンのみなさんの支援も直に見たり聞いたりすることが出来たので、すごいことだったなって思います」

――そして『ミスマガジン2019』のエントリーが始まります。

「もう1年経つんだなという感慨もありますし、次のグランプリが私よりすごい人だったらどうしようって危機感もあるんですけど、2018グランプリとして名前を残させていただくので、次の方にも頑張っていただきたいです。私はまだ15年しか生きてないんですけど、人生が変わったと言ったら大げさかもしれないんですが、芸能活動の道が大きく広がったことに感謝しているので、これからもずっと続いてほしいなって思います」

――これから沢口さんのように芸能界で活躍したいと思っている読者にエールをいただけますか？

「私はまだデビューから１年しかたっていないんですが、たくさんの経験をすることができて、たくさんの人との関わりを知って、言葉に表せないほどの感謝だったり、想いが出てきました。楽しいこともたくさんあるんですが、甘い世界ではないですし、苦労も噛み締めつつ頑張って、大きな成功を遂げた時に、みんなに感謝ができるようになれたらいいんじゃないですかね。そのためには努力が一番大切ってことです」

　現在『ミスマガジン2019』がエントリーを受付中。応募の方法は公式サイトのほか、オーディション情報サイト「デビュー」に掲載中。

■沢口愛華■
2003年2月24日生まれ、愛知県出身。身長154cm B88・W60・H85。血液型：A型、趣味・特技：バスケットボール。名古屋のアイドルユニット『dela』のメンバー（5期生）

■劇団ミスマガジン公演『ソウナンですか？ 演劇版』■
ヤングマガジンで連載中の人気漫画『ソウナンですか？』（原作／岡本健太郎・漫画／さがら梨々）を“演劇版”として舞台化。無人島に漂着し、サバイバル生活を送る女子高生4人の、笑いあり、涙あり、水着あり(!?)の青春模様を個性溢れるアイドルたちが体当たりで演じる。
出演：池松愛理、岡田佑里乃、佐藤あいり、沢口愛華、寺本莉緒（以上「ミスマガジン2018」）、岡本桃花、倉沢しえり、鈴木ゆうは、農海姫夏
原作：岡本健太郎・さがら梨々（講談社「ヤングマガジン」連載中）
脚本・演出：竜史（20歳の国）
公演日程：2018年11月7日（水）〜11日（日）
劇場：東京・新宿「シアターブラッツ」

■ミスマガジンとは？■
1982年から始まり、今年で36周年と雑誌業界で最も歴史のあるミスコンで、初期には女優の斉藤由貴や細川ふみえなどを輩出。以降も中川翔子、岩佐真悠子、山崎真実、北乃きい、倉科カナ、桜庭ななみ、新川優愛、衛藤美彩（乃木坂46）など、現在も最前線で活躍する女優・モデル・アイドルが多数誕生している。体制やシステムの見直しのため2011年から休止され、今年7年ぶりに復活した。