福田組“第三の男”戸塚純貴「好青年を演じると僕だって気付かれない」 | ニュース | Deview-デビュー

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2018/11/03 08:41

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福田組“第三の男”戸塚純貴「好青年を演じると僕だって気付かれない」

『走れ!T校バスケット部』出演の戸塚純貴。撮影/mika
『走れ!T校バスケット部』出演の戸塚純貴。撮影/mika

 連戦連敗の雑草バスケチームの成長と奇跡を描いた青春ベストセラー小説を映画化した『走れ!T校バスケット部』が、3日に公開。映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』の山崎退役をはじめ、福田雄一監督作品で数々のインパクトのある役柄を演じ、注目度が高まっている俳優・戸塚純貴にインタビュー。本作でも雑草バスケチームのムードメーカーを熱演している彼に、本作のみどころをはじめ、3ヵ月にわたるバスケの猛特訓や撮影エピソード、芝居の魅力・楽しさなどを聞いた。

■『走れ!T校バスケット部』戸塚純貴インタビュー

――原作や台本を読んでどのような印象を受けられましたか?

「まっすぐな青春モノで、すごくストレートな作品だなっていうのが第一印象でした。それに加えて、実話に基づいた物語という部分で、イジメがキーワードになっていたりするあたりが、ただのスポーツ青春物語というだけではなく、バスケを通して家族やチーム、人と人との繋がりや人間模様が一番に描かれているなって感じました。だから原作や台本を読みながら、バスケをするというだけではなく、そういった大事な部分をちゃんと演じなければいけないなという想いになりました」

――人間の大事な部分を演じなければいけないという想いが生まれた、ということですが、物語として魅力を感じた部分はどんなところですか?

「熱くなれることだと思います。僕らも撮影に入る前に、実際にバスケの練習をしたんですけど、キャスト全員がバスケ未経験だったので、基礎からしっかりと学んで、これまでバスケをやってきた人物だと表現できるように、猛特訓しました。最終的には、ウインターカップ(全国高校選手権大会)出場を目指すというレベルにまでもっていかないといけないし、ずっと弱小のままじゃダメだっていうのがあったので、ちゃんと“上手くならなきゃいけない”というプレッシャーもありました。でもその分、撮影では代役やCGを使わずに、カット割りもせず一連の流れで撮っていくことができた。ゴールに入るまでやるので、入ったときの喜びとかも素直にみんなで分かち合うことができたなって思います。僕個人としても撮影していてすごく熱くなることができたので、その熱さはこの物語の魅力として一番伝えたい部分でもあります」

――男の子同士だからこその関係性や空気もスクリーンから感じましたが、描かれていないところもお芝居で見せなければいけない。たとえば元々T校にいた裕太を含む5人(佐野勇斗、佐藤寛太、鈴木勝大、早見あかり)との関係性などもあると思うのですが、裕太についてどのように感じながら作っていきましたか?

「バスケオタクで知識はあるけど、実力が伴わないという役で。ベンチにいることがすごく多いキャラクターでもあったので、“このチームの中で自分が何に貢献してきたのか”ということはすごく考えました。それで行き着いたのは、ベンチにいるときにいかに輝くか。みんなを励ましたり、応援したり、茶々を入れたり……。そこはお芝居としてすごく頑張りました。バスケのシーンですごくいいプレーをするというよりも、試合に出ていないときの居方というか、そういうところをすごく意識していたと思います。練習のときだけすごく元気だったり、後輩には強く出るみたいなところは、コミカルに演じてみようかなと思いながらやっていました。あと、シリアスなイジメのシーンをストレートに描いているからこそ、T校という全然違う環境に、(志尊淳演じる)陽一が来て良かったと思える環境づくりは心がけていましたし、観てくださる人にもそれが伝わればいいなと思っています」

――元々、T校バスケ部ってすごく仲がいいチームなんだなというのは伝わってきました。

「それだったら嬉しいです。バスケは強くないですが(笑)」

――だからこそ、試合のシーンが活きますよね。弱小だったチームが、本気の試合ができるようになっていくというギャップが大きくて。試合のシーンは圧巻でした。そうとう特訓されたんだろうなと。

「それぞれ役柄があった上で、それを汲み取りながらバスケ指導の半田圭史さん(元日本代表のプロバスケットボール選手)が指導してくださったので、すごくやりやすかったです。基礎から学ばせてもらったので、一日中ボ−ルを使わない日もあったりして。ディフェンスだけを学ぶ時間とか、みんなボールが触りたいのに触わらせてもらえないような、本当に部活みたいな感じでした。しかも練習していた体育館には冷房設備がなくてものすごく暑くて。サウナのようなムシムシした中で特訓していました。一人も欠けることなく全員でちゃんと上手くなろう!っていう意識で練習と向き合っていました」

――まさに部活のような特訓ですね。

「そういう基礎ができた上で、それぞれの役柄に合ったメニューを教えてもらっていきました。たとえば、ゾノ(佐藤)はパワーフォワードなので、パワー系の動きを練習したり、俊足の透(鈴木)はレイアップの練習をひたすらしたり。僕は個人的に、クロスオーバーというドリブルの練習をけっこうやりました。NBAの名プレイヤーであるアレン・アイバーソンが得意とした技なんですけど、動画を見ていて、一番カッコイイプレーがそれだったので、ひたすら練習しました。カッコイイ風にしたくて(笑)。実際に撮影でそのシーンがあったんですが、本番ではなかなかうまくいかなくて大変だったんですけどね。それでもみんな頑張った分、ちゃんと映っていると思うので、バスケのシーンはぜひ注目してほしいです」

――その練習を通して絆を育んだと思いますが、今回共演したメンバーはいかがでしたか?

「やっぱりすごく仲良くなりましたね。鈴木勝大と僕が同じ年で最年長だったんですけど、年齢差を感じるようなこともなく、みんな協調性もすごくある人たちだったので、一緒にいて本当に居心地が良かったです。誰と一緒にいても、居心地が良いというか、柔らかい性格の人たちばかりで。熱さはあるけど人として穏やかで、それがちょうどいいバランスだったんじゃないかなと思います。泊まりでの撮影も多かったので、ご飯をみんなで食べに行ったりもしましたし、現場の雰囲気もすごく良かったです」

――ちなみに、このメンバーの中でのムードメーカーはどなただったんですか?

「基本的に志尊がムードメーカーでした。まぁ、みんなムードメーカーと言えばそうなんですけど、作品としても志尊が主演だということもあり、普段から場を盛り上げてくれたり、そういう役回りはやってくれていたなと思います」

――『走れ!T校バスケット部』もそうですが、映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』の山崎退役や『痛快TVスカッとジャパン』のダメ彼氏・カズピコ役など、インパクトのある役や話題の作品への出演が続いていますが、反響などはいかがですか?

「『印象的だった』と言っていただくのは嬉しいです。ただ、Amazonプライム(おばあちゃん孝行の孫がバイクのヘルメットを贈り、後ろに乗せて走るCM)にも出ているんですけど、普通の好青年を演じているからか、僕が出ているって気づかれないっていうこともあって」

――あのCMは、泣けるストーリー展開でとても印象に残っていますが……。

「そうなんですよ! すごくいいCMなので、あれで“僕、これは売れるんじゃないか!”って思ったんですけど、まぁ、あれが僕だってぜんぜん気づかれない……(苦笑)。そのCM自体は知っているけど、僕が出ていたって気づいてない人が多いんですよ。今回の映画でバスケ部の顧問役のYOUさんが、撮影現場で『最近、すごく泣けるCMがあるんだよね。知ってる?AmazonプライムのCM、見たことある?』って僕に言ってきて。“そんなことある?”って思いましたもん。『これ、僕ですよ』って言ったら、『やだぁ〜! 今、すごい変な髪してるからわからないよ〜』って言われて。『今はこういう髪型の役だから!』っていうことがありました(笑)」

――そんなことがあったんですね(笑)。そのCMのみならず、本当に様々な役を演じられている戸塚さんですが、お芝居の魅力や楽しさをどんなところで感じていますか?

「飽きっぽい性格でもあるので、好きなものじゃなければ続かないんですけど、僕は作る作業がすごく好きなんです。学校ではあまり勉強はしなかったけど、車がすごく好きで整備士になりたかったので、車やバイクのエンジンをイジってましたし、そういうもの作りも好きなんです。その人に成り切れば全て本当になる。たくさんの人と出会えて一緒に考えて作るプロセスも好きですし、求められれば求められるほど喜びを感じます」

――では最後に、この映画『走れ!T校バスケットボール部』見どころアピールをお願いします。

「本当に熱い映画です。秋にはウインターカップもあるので、バスケの楽しさをこの映画で知ってもらえたらと思います。きっと胸が熱くなって、周りの家族、友人の大切さに気づくこともできる作品だと思いますし、観終えて帰るときには清々しい気持ちになって帰ってもらえる作品でもあると思うので、ぜひ劇場に足を運んでいただければと思います。よろしくお願いします!!」

撮影/mika 取材・文/えびさわなち ヘアメイク/中島康平 スタイリスト/牛田元

■戸塚純貴(とづか・じゅんき)

1992年7月22日生まれ、岩手県出身。ボックスコーポレーション所属。近年の主な出演作に、映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』、ドラマ『幸色のワンルーム』(EX)、ドラマ『警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室 Third Season』(TX)、映画『純平、考え直せ』、舞台『カレフォン』など。12月7日公開の映画『青の帰り道』への出演が決定。

■映画『走れ!T校バスケット部』(全国東映系にてロードショー)

連戦連敗の弱小バスケ部の成長と奇跡を描いた、シリーズ累計120万部を超える青春ベストセラー小説が待望の映画化。連戦連敗、向かうところ負けばかりの超弱小チーム「T校バスケット部」。そんなT校に、バスケの強豪H校で1年生ながらエースとして活躍していたスタープレーヤー、田所陽一(志尊淳)が編入してくる。陽一は親友をイジメから救った事で自分自身が標的となり、H校を自主退学していた。 もう二度とバスケはしない――。そう心に誓い、勉強に専念する陽一だったが、新たな仲間たちとの出会い、脳裏に焼き付いて離れないリングに引き寄せられるボールの軌道が、陽一を再びコートへと駆り立てる。情熱と葛藤、仲間と家族、あきらめきれない夢 ―。陽一を迎えた新生「T校バスケット部」が全国大会に向けて走り出す!

(C)2018「走れ!T校バスケット部」製作委員会

関連写真

  • 『走れ!T校バスケット部』出演の戸塚純貴。撮影/mika

  • 『走れ!T校バスケット部』出演の戸塚純貴。撮影/mika

  • 『走れ!T校バスケット部』より。(C)2018「走れ!T校バスケット部」製作委員会

  • 『走れ!T校バスケット部』より。(C)2018「走れ!T校バスケット部」製作委員会

  • 『走れ!T校バスケット部』(C)2018「走れ!T校バスケット部」製作委員会

  • 『走れ!T校バスケット部』(C)2018「走れ!T校バスケット部」製作委員会

  

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