今年6月にオーディション情報サイト「デビュー」にて一般公募を行った、舞台『春過ぎて、アルタイル』キャストオーディションに合格し、花園舞樹（はなぞの・まいき）役を演じる吉田里奈さん。近未来を舞台にした、人生を懸けたオーディションの物語に臨む吉田さんが、作品に対する想いを寄せてくれた。

　今年7月の舞台を最後に引退を考えていたという吉田さん。しかし「未練がましくデビューさんを見ていたところ、たまたまこのオーディションを見つけました。元々男役を勉強していたこと、舞台『日付のないカレンダー』が好きなのですが、その脚本・演出の西永貴文さんが脚本・演出だったこと、オーディションの募集期間が短いにも関わらず見つけてしまったこと。『これは受けろと言われてるなぁ』と思いダメもとで応募しました」と、運命的な出会いだったことを語る。

　そして「別現場で遅い合流だったのですが、いざ稽古に向かうと皆さんフレンドリーですぐ打ち解けました。ミュージカルなので芝居の他に歌とダンスがあり、ひーひー言っていますが、お手本となる素晴らしいキャストさんに囲まれ、毎日勉強させていただいてます。歌劇団の話なので、音楽や衣裳等きらびやかなのは勿論ですが、人生を変えるため頑張る流輝の姿に勇気を貰えること間違いなしです！　それこそズタボロだった私のメンタルが前向きになるくらい。純粋に『私も頑張ろう』と感じていただける作品です」と、この作品への想いを語った。

　舞台『春過ぎて、アルタイル』は2018年8月21日（火）〜8月26日（日）浅草九劇にて上演。出演は中山咲月、杉浦アヤカ、野村奈央、水瀬きい、河村唯、日野原希美、田上よしえ、坂本実紅、清瀬まち、吉田里奈ほか。アフタートークショーでは、吉田さんの生の声も聴けるかもしれない。同作を制作するケイポイントは、今後劇団を旗揚げし定期的に舞台公演を行っていく予定とのことで、今後の展開にも期待したい。

■『春過ぎて、アルタイル』あらすじ

今から50年くらい先の近未来……。ロボット産業が発展したこの国では、失業者が増え、格差社会が蔓延している。行きつけの喫茶店で、日々だらだらと過ごす桐夢流輝（中山咲月）は、店のママから、『アルタイル・レビュー・スクール』のオーディションを勧められる。上流階級の女性のみが入団できるミュージカル劇団『アルタイル・レビュー』が、この度初めて、身分も年齢も関係ないオーディションを開くという。合格すれば身分の垣根を超え、トップスターになることもできる。流輝は幼馴染と共に、エントリーするのであった。全国から個性溢れる候補生が集結し、オーディションは全国民の注目となる。それぞれの思いが交錯し、熾烈な戦いが繰り広げられる中、思いもよらぬ悲劇が流輝に襲いかかる。果たして流輝は、トップスターへの道を歩むことができるのか……？！　人生を覆す一発逆転のオーディションが今、始まる！！