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2018/03/25 10:01
『第十二回声優アワード 新人発掘オーディション』で9社からスカウト 東京都出身の22歳・越後友理さんはサウジでサソリと格闘した経験の持ち主
才能ある声優の卵を発掘・育成する『第十二回声優アワード 新人発掘オーディション』が、今年も文化放送メディアプラスホールにて3月3日に開催された。1000通を超える応募者のなかから最終選考に出場した39名のうち、21名の声優の卵たちに声優事務所のスカウトの札が上がった。今回9社のスカウトを受けた東京都出身の22歳・越後友理 (えちご・ゆり)さんは、「役をやるたびに、“これもこの人だったの?”って言われるような、表現の幅が広い人になりたい」と意気込みを語った。
『声優アワード 新人発掘オーディション』は、年度毎に印象に残る活躍をした声優を称える『声優アワード』の誕生とともに産声をあげ、今年12回目の開催。当日は事前に行われた声優事務所による一次選考を通過した39名が集結。同日に授賞式が行われ、名だたる声優が登壇する『第十二回声優アワード』と同じステージを使い、自己PR・テキストリーディング・2人1組での掛け合い台詞・質疑応答の最終審査が行われた。
オーディションを終えた越後さんは「実感がわいてないんですけど、未熟者の私を見ていただいて、札も上げていただいて、ありがたいなあっていう感謝でいっぱいです」と喜びを語る。オーディション前日は予定を入れず「インフルエンザとかをもらったら大変だって思ったので、部屋に閉じこもりました(笑)。今日に向けて、マスクをして温かいお茶を飲んで、普段ほどは声出しもしないで、喉を休めることに徹しました」と万端に準備して臨んだという。
審査に向けては「自分は養成所とかに通った経験がないので、下手に誰かの真似をするよりは、自然体でできることを、できる範囲でがんばろうという気持ちで臨みました」という越後さん。これまで経験のない掛け合い審査については「すごく怖かったんですけど、ペアを組んだ方がすごく優しい方で、5分間の練習の間に役の設定をササっと深めていくことができました。相手の方のおかげでうまくいったかなって思います」と感謝した。
幼い頃からディズニーのアニメーションが好きで、兄の影響で少年ジャンプ系のアニメを観るようになり「アニメの力って素晴らしいな」と感じたことで、声優を目指すようになったという越後さん。声優オーディションを受けたのは今回が初めてだ。「大学3年生になって自分の将来を考えた時に、小さいときから温めてきた声優という夢を叶えたいと思いました。そしてネットで検索したら出てきたこのオーディションに、何かの縁だと思ってチャレンジしました」。
大学では美術史学専攻で演劇史のなかで映画を研究している。海外生活も豊富で中学生の時にはサウジアラビアに、高校の時にはニューヨークに在住し、英語も堪能。自己PRではサウジアラビアでのエピソードを披露して注目を集めた。「シャワールームで生まれたての姿でいたときに、『デスストーカー』っていう名前のサソリが出てきて。そのときシャワールームには父のゴシゴシタオルと養毛剤のスプレーしかなかったので、ゴシゴシタオルを自分の周りに囲むように敷いて、スプレーで撃退しました(笑)」と、その場面を臨場感たっぷりに再現してくれた。
清廉な声質が印象的な越後さん、今後の目標について、「声優さんとして、役をやるたびに、“これもこの人だったの?”って言われるような、表現の幅が広い人になりたいです。仕事のプロとしては、人格的にもいい大人になって“また一緒に仕事をしたいな”って言われるような人になりたいです」と語った。