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2017/12/24 17:02
「演劇・表現という異能力を使ってお届けできたら」文豪たちが異能力バトルを繰り広げる、舞台『文豪ストレイドッグス』開幕
現代風にキャラクター化した古今東西の文豪たちが、架空の都市ヨコハマで繰り広げる異能力アクションバトルを描いた同名アニメを原作とした舞台『文豪ストレイドッグス』が22日より、KAAT神奈川芸術劇場にて開幕。初日公演に先駆けて公開ゲネプロが行われ、座長を務める鳥越裕貴らキャスト陣が囲み取材に応じ、本番への意気込みを語った。
孤児院を追い出され、ヨコハマを放浪する少年・中島敦が、鶴見川で入水していた太宰治を助けたことをきっかけに、太宰が所属する探偵集団「武装探偵社」の一員となり、彼らが追っていた「人食い虎」の捜索を手伝うことに。やがて、ヨコハマの港を縄張りにする兇悪なマフィア「ポートマフィア」の構成員・芥川龍之介に狙われることとなり、それぞれが異能力を用いた壮大なバトルを繰り広げる。
この日の囲み取材には、武装探偵社から中島敦役の鳥越裕貴、太宰治役の多和田秀弥、国木田独歩役の輝馬、ポートマフィアから芥川龍之介役の橋本祥平、中原中也役の植田圭輔が出席。座長の鳥越は「文豪ストレイドッグスへの愛を全力でぶつけて、舞台『文豪ストレイドッグス』としての新たな魅力を伝えられたら」と語り、多和田も「みんながこの作品に対して愛を持って一生懸命やっているので、きっと原作のファンの方にもその愛が届くのではないかと思います」とコメント。
鳥越は「スタッフさんも含めみんなが文豪ストレイドッグスを愛していて、キャストも役者としてちゃんとスイッチの切り替えができる人が多いので、すごくいいカンパニーになったなと思う」と振り返りつつ、「ただ、ボケが多いので、ツッコミの人間としては、稽古中からどんどんツッコミを入れて和やかにして…みたいな作業をずっとしてた。天然ちゃんが本当に多いんです」と告白。
盛り上げ役と突っ込み役の両方を担っていたということで、「みんなマイペースなんで両方やらないとダメなんです。特に武装探偵社はすごくマイペースなんですよ。それに振り回されました」と不満を漏らしつつも笑みを浮かべる。
橋本は「早く皆様に観ていただきたいと思っていたので、今日という日を迎えらえて本当に本当に良かったなって思います」と笑顔で語りつつも、「芥川としてはポートマフィアとして、全力で武装探偵社をぶっ殺しに行きたいと思います」と宣言。すかさず「オブラートに包め(笑)」(植田)、「“叩きのめす”とかな」(鳥越)と突っ込まれ、「“叩きのめす”ですね」と苦笑いを見せる。そして「小学校のころから“技”を出したかった」と打ち明けた橋本は、「個人的には(本作で)一番“技”を出しているので、生き生きしてると思う」と目を輝かせた。
それぞれの文豪たちによる異能力バトルが描かれるシーンも見どころの本作。植田は「舞台化するにあたって、どう表現するんだろうと思われることが多々あるかと思いますが、いい意味で裏切っていくような作品になるのではないかと思う」と語り、「洒落たことを言うのであれば、演劇・表現という異能力を使って、みなさまに文豪ストレイドッグスの世界をお届けできるのでないかなと思っています」と胸を張ると、鳥越が「洒落てますね〜!」と称賛し、植田も「そうやろ〜!」と満足げな様子。
続けて、自身が演じる役柄については「中原中也としては、新しいジャンルとして“ちびカッコイイ”というものを世間に広めようかなと。中原中也は本当にカッコイイ男だというのを、自分の体を受かって広めていきたい」と意気込んだ。
また「どんな異能力が欲しいか?」を聞かれたキャスト陣は、「何をやってもウケる、スベリ知らず」(鳥越)、「言った発言がドカンとなる、100笑いの異能力」(橋本)、「台本を一回見ただけで覚えられる能力」(輝馬)とそれぞれ回答。多和田が「眠りいらず。それを使ったら眠気が吹っ飛ぶみたいな能力。寝なくても台本読んだりできるようになったら…」と話すと、橋本が「でも、睡眠不足って蓄積はされるんじゃないかな」と本音をポロリ。すかさず鳥越は「(共演者同士で)足引っ張るのやめて!(笑)。みんなで楽しくやろう!」とフォローしていた。
さらに植田は「僕はみんなのことが大好きなので、みんなが幸せになれる異能力とかがいい」と優等生な発言。すると、「うわーーー!!」「汚ったねー!」「こういう奴ですよ!」とキャスト陣からの総ツッコミを受けつつ、「今日の会見、俺の勝ちやな!」とドヤ顔でアピール。これには「“ちびカッコイイ”はNGでお願いします」(鳥越)、「禁止ワードでお願いします」(輝馬)と、ほかのキャストたちが報道陣に呼びかけ笑いを誘っていた。
最後に鳥越は「キャスト、スタッフ、そして原作チームのみなさんもみんな本当に舞台『文豪ストレイドッグス』を愛してくださっているので、お客様の愛も僕らの愛でマシマシで返せるようにしたい。ぜひ劇場にお越しいただき、演劇を体感してほしいです」と呼びかけた。
舞台『文豪ストレイドッグス』は、12月24日(日)までKAAT神奈川芸術劇場にて上演された後、大阪公演が2018年1月12日(金)、13日(土)まで森ノ宮ピロティホールにて上演され、東京公演が1月31日(水)〜2月4日(日)までAiiA Theater Tokyoにて上演される。なお、2月4日の千秋楽公演は、全国の映画館にてライブビューイングが実施される。