座長・中村優一「介護について向き合うきっかけになったら」舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』幕開け | ニュース | Deview-デビュー

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2017/11/08 22:47

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座長・中村優一「介護について向き合うきっかけになったら」舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』幕開け

舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』囲み取材に登壇した(下段左から)伊万里有、中村優一、神永圭祐、(上段左から)なるせゆうせい(脚本・演出)、上田堪大、緒月遠麻、立川らく朝(C)Deview
舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』囲み取材に登壇した(下段左から)伊万里有、中村優一、神永圭祐、(上段左から)なるせゆうせい(脚本・演出)、上田堪大、緒月遠麻、立川らく朝(C)Deview

 俳優の中村優一が主演を務める舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』が8日、東京・俳優座劇場にて開幕。初日公演に先駆けて公開ゲネプロが行われ、中村をはじめとするキャストが登場し、本番への意気込みを語った。

 日本の老人介護を題材に、高齢化社会の問題点を描いた「くさか里樹」による漫画『ヘルプマン!』の『監査編』(単行本26、27巻)を舞台化した本作。この日の囲み取材には、『監査編』の主人公・小池一郎役の中村のほか、『ヘルプマン!』本編の主人公である恩田百太郎役の神永圭佑、神崎仁役の伊万里有、新村薫役の上田堪大、八神奈美役の緒月遠麻、服部九作役の立川らく朝、本プロジェクトのプロデューサーであり、脚本・演出も手がけた、なるせゆうせいが出席。

 座長を務める中村は本作について「なるせさん指揮のもと、キャスト全員で介護について向き合って稽古をしてきました」と語り、「この舞台を観た方が、観終わった後、少しでも介護について向き合うきっかけになる作品になったらいいなと思います。介護に関わっているみなさんにも観ていただけたら嬉しいです」とアピール。

 自身が演じる役柄については「突然、高齢者支援課に配属される県庁職員の役で、ゼロから介護について学んでいく役柄なので、なるせさんには、“人として演じるな”ということをすごく言われました」と告白。すると伊万里から「今回は演じてないんだね!」と茶々を入れられ、「そういうわけではないよ!(笑)」と否定しつつ、「演じてないわけではないんですが、人として舞台上で生きるということを意識しています。周りの人からの影響を受けて、それに対して思ったことや感じた事を舞台上で出すというのが、僕の役目。なので、お客さまに一番距離の近い人間だと思います」と語った。

 また、本作を通して「リアクションに敏感になった」と明かし、「いろんな人から影響を受ける役柄なので、一人一人のセリフや些細な部分にもリアクションを取らないといけない。ここまでアンテナを張って出る舞台は今回が初めてなんじゃないかなと思うくらい、集中しています」と告白。

 『ヘルプマン!』本編の主人公で、元気印のヘルパー・百太郎を演じる神永は「こういう役をやったことがなかったので、最初は戸惑いましたが、ひと言ひと言のセリフを熱を持って発することで、だんだんと百太郎の人物像が見えてきた」と話し、「普段からちゃんと人と正面から向き合っていかないと、この役は成立しないなと思ったので、普段の生活から心がけてきました。それが舞台上で出ればいいなと思います」と打ち明ける。

 「この舞台は社会貢献をとてもしていると思う」と語ったのは、百太郎の親友であり、介護業界の実情を内側から切り開いていく仁を演じる伊万里。「観てくださるみなさんに、少しでも介護のことを知ってもらえたらいいなと思うのと、僕が演じる仁は、介護の難しい用語を使うので、きちんとお客さまに伝わるように説明できたら」と身を引き締めた。

 『監査編』のカギを握る介護施設の職員・八神を演じる緒月は「こういう作品だからこそ、嘘のない芝居を心がけたい」と意気込み、舞台のオリジナルキャラ新村役の上田は「こんな県庁職員は嫌だなというのを代表しているんじゃないかなと思う役柄です。ちょっと重い作品だなと感じる部分もあるかと思いますが、そこを上手く緩和できたらと思います」と語り、「明るい未来のために、僕は生きています!」と宣言。伊万里から「よ!ポジティブボーイ!!」と声をかけられると満面の笑みを浮かべていた。

 初舞台ながら落語立川流で培った熟練の演技力で介護老人・服部役を演じる立川は「落語家の私がなぜここに立っているのか、未だに良くわかってないですが」と笑いを混ぜつつ、「落語家の了見で芝居ができたら、私を誘っていただいた甲斐もあるんじゃないかと思うので、一生懸命やらせていただきます」と決意を新たにする。脚本・演出のなるせは「初演をやらせていただいたのが7年前。今改めてこの作品をやるという意味が自分の中でもあって。自分の親が介護状態ということもあり、これから避けて通れない高齢化社会で、たまには真面目に生きないといけないなと気付きまして…」と語り、「演劇というのは社会や世相を反映させている作品だと思うので、みなさんの中で考えるきっかけになって、心に残る作品になればいいなと思います」と作品への想いを吐露。

 稽古場でのエピソードについて話題が及ぶと、伊万里は「慢性鼻炎なのか、アレルギー持っている人が多いのか、みんな鼻水がよく出ていて」と明かし、「なので、アレルギー性の鼻炎薬を常に持ち歩いて、鼻通りをよくして、難しい言葉を
ちゃんと説明できるようにしています」とポケットから鼻炎薬を取り出してアピールし、笑いを誘う。また、なるせが「座長が中村優一くんなので、ピシっと引き締まる。特に何かを言うわけではないけど、周りをすごく見ているので、すごくいい稽古場だった」と 振り返ると、上田も「(中村からは)ほわ〜んって、マイナスイオンが出ているんです!」と座長を絶賛していた。

 さらに今回、通し稽古をたくさん重ねたそうで、中村が「何十回って通し稽古やったね。稽古場でそんなに通すことあまりないよね?」と語ると、「本番の公演数よりもやってるからね」(神永)、「前半(稽古に)出られなかったから、本読みの次が通しだった」(立川)、「僕らの気分的には、ロング(公演)です」(伊万里)と、稽古を振り返って大盛り上がり。続けて、中村が「あと、この作品は介護の話なので、専門用語とか難しいセリフも多いんです。そこで、なるせさんの提案で“2倍の速度で通しましょう”ということになり、早口言葉のような通しをやったんです」と明かし、「初めての経験でしたが、すごくいい経験になりました」と胸を張った。

 舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』は、11月8日(水)〜12日(日)まで東京・俳優座劇場にて上演。

(C)2017 くさか里樹/舞台「ヘルプマン 2017」製作委員会

関連写真

  • 舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』囲み取材に登壇した(下段左から)伊万里有、中村優一、神永圭祐、(上段左から)なるせゆうせい(脚本・演出)、上田堪大、緒月遠麻、立川らく朝(C)Deview

  • 稽古の日々を振り返り盛り上がるキャスト陣(C)Deview

  • 舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』ゲネプロより。中村優一演じる小池一郎(C)Deview

  • 舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』ゲネプロより。神永圭佑演じる恩田百太郎(C)Deview

  • 舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』ゲネプロより。伊万里有演じる神崎仁(C)Deview

  • 舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』ゲネプロより(C)Deview

  • 舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』ゲネプロより(C)Deview

  • 舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』ゲネプロより(C)Deview

  • 舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』ゲネプロより(C)Deview

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  • 舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』ゲネプロより(C)Deview

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  • 舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』ゲネプロより(C)Deview

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  • 舞台『ヘルプマン!〜監査編〜』ゲネプロより(C)Deview

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