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2017/10/17 19:01
ミュージカル『刀剣乱舞』初の単騎出陣、佐藤流司扮する加州清光が魅せた多才なパフォーマンス力
人気ゲームを原案としたミュージカル『刀剣乱舞』シリーズに登場する、加州清光のソロライブ「ミュージカル『刀剣乱舞』 加州清光 単騎出陣 2017」が、10月5日(木)〜15日(日)まで、天王洲・銀河劇場にて開催された。デビューでは、初日公演の直前に行われた公開ゲネプロの模様をレポート。
本公演は、2015年秋の初演(トライアル公演)より、本公演の1作目「阿津賀志山異聞」、2作目の「幕末天狼傳」、さらには嚴島神社世界遺産登録20周年記念奉納行事としての特別公演や、初の大型ライブ「真剣乱舞祭 2016」など、多くの出陣を重ねてきた、佐藤流司扮する加州清光によるソロライブ。舞台公演でお馴染みの楽曲をはじめ、新曲も初披露し、約1時間20分ノンストップのライブを、歌にダンス、殺陣と多彩なパフォーマンスで盛り上げた。
幕が上がると、そこには揺らめくように踊るダンサーと中央に仮面をつけた加州清光が顕現。仮面舞踏会を思わせるような雰囲気の中、ピアノの旋律が印象的な『解けない魔法』(ピアノver. JAZZアレンジ)で幕開け。ジャジーな曲調を雰囲気たっぷりに歌い上げ、続く『mistake』では、バックダンサーとともに華麗に舞い踊り、一気にその世界観の中へと誘う。
その後、「今日は主みんなを楽しませるようにって言われての出陣なんだけど、俺が言われたからやる…みたいな戦い方すると思う? 今日は俺の戦いを見てってよね!」と挨拶し、「俺、加州清光。川の下の子、河原の子ってね。扱いにくいが性能はピカイチ、いつでも使いこなせて可愛がってくれて、あと着飾ってくれる人大募集してるよ」と、お馴染みの名乗りを披露。新曲『kiss for all the world』では、歌とダンスに加え、アクションを織り交ぜながらのパフォーマンスで観客を魅了。その後、真っ赤なロープで縛られる中、目隠しされるという妖艶な演出の中で『美しい悲劇』を熱唱し、『サヨナラ』へと繋がっていき、刀剣男士ならではの切ない数奇な運命を歌った楽曲たちが、ステージをより彩っていく。
そして、アップテンポな新曲『見つめてくれるなら』では、衣装を着替えて登場。続く『Additional Time』〜『Show me the world』では、客席へと降りたち、ファンとともにライブを楽しんでいた。その後も『Love story』、『Dear you』と本公演でお馴染みの楽曲を持ち前のハスキーボイスでしっとりと歌い上げ、ファンの心をわしづかみにする。
伸びやかな歌声に客席が酔いしれる中、「イエ〜イ!みんな楽しんでる?」と無邪気な笑顔を見せる加州清光。そして「そうそう。ここに来る前、(大和守)安定にお見送りしてもらったんだけど、安定がこっち見てずっと手を振っててさ。“あ、心配してくれてるんだな”って思ったんだけど、よくよく考えたら、うらやましいだけだったのかもしれない。ま、嬉しかったけどね」と本丸の様子が垣間見れるような粋なエピソードで会場を盛り上げる。
続いて「一人だからって、俺が見劣りするような戦い方するわけないだろう」と強気な発言に加え、「単騎出陣だからこそ見せられるもの!」と宣言すると、奥から和太鼓が登場。「俺の本気見せてやるよ!」と気合いを入れて、上着を脱ぎ捨てると、掛け声とともに迫力満点の和太鼓を披露。続く『漢道』でも元気いっぱいに、番傘と紐を使いながら熱唱すると、会場のボルテージはさらに上昇。
ライブ中盤、黒フードをすっぽりと被り仮面を付けた男たちが登場し、ダークな雰囲気へと一気に変貌。ダンサーたちがステージ上をうごめくように妖しげに踊る中、時間遡行軍が登場。すると、加州清光がいつもの衣装で姿を現し、「今日の俺はいつもと違うぜ。じゃ、おっ始めるぜ!」と叫び、刀ミュでお馴染みのテーマ曲『刀剣乱舞』〜加州清光 単騎出陣〜特別バージョンを歌い上げる。
その後、「まだまだ行くぜ!」と力強く語り、『勝利の旗』、『爪と牙』、『戦うモノの鎮魂歌』を激しい殺陣を織り交ぜながらメドレー形式で立て続けに披露。スクリーンに映し出された満開の桜を背景に、切ないバラード曲『キミの詩』を歌唱し、本編ラストの曲『ユメひとつ』が流れる中、これまでの公演での加州清光の活躍を追った映像が流れ、“加州清光”一色に染まったライブは大盛り上がりの中、幕を閉じた。
アンコールでは、真っ赤なフリルにファーをあしらったフラメンコ風のゴージャスな衣装を身にまとい、サビの「アモーレ」という歌詞が耳に残る、新曲『情熱のSymphonia』を披露。煌びやかな雰囲気にうっとりと余韻に浸っていると「あ〜あ。単騎出陣もそろそろ終わりの時間みたい。次の曲で終わりだから、最後まで俺のことしっかり見ててよね」と呼びかけ、再び『解けない魔法』を歌唱。加州清光との別れを名残り惜しむように歓声と拍手が鳴り響く中、「これからも頑張るから、ちゃんと見ててよね、バイバ〜イ」と満面の笑顔でステージを後にした。
ミュージカル『刀剣乱舞』史上初の試みとなった単騎出陣だったが、歌とダンス、アクションや殺陣、和太鼓など、多才なパフォーマンス力を見せつけ、時にクールに、時に可愛く、時に色気たっぷりに…と、加州清光の様々な一面を堪能できた特別な空間だった。
本公演のBlu-ray&DVDは2018年春に発売予定。さらに、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ初となるソロCD、刀剣男士 加州清光『見つめてくれるなら』が12月13日に発売されることも決定。本公演で披露された表題曲をはじめ、『kiss for all the world』、『情熱のSymphonia』『刀剣乱舞 〜加州清光 単騎出陣〜』が収録される。