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2017/06/02 12:50
久保田秀敏、”ラスト八雲”を熱演 舞台『心霊探偵八雲 裁きの塔』が開幕
神永学の人気推理小説を原作とした舞台シリーズの最新作、舞台版『心霊探偵八雲 裁きの塔』が、5月31日に品川クラブeXにて開幕。それに先駆けて公開ゲネプロが行われ、主人公・斉藤八雲を演じる久保田秀敏らキャスト陣から初日コメントが届いた。
『心霊探偵八雲』は、神永学による人気推理小説シリーズ。赤い左眼を持ち、死者の魂を見ることのできる大学生・八雲が、同じ大学に通う晴香とともに、謎に満ちた怪事件に挑むスピリチュアル・ミステリーで、テレビドラマ、コミックス、テレビアニメなど幅広くメディア展開されている。
舞台版では、原作者の神永学自身がシナリオを手掛け、原作の世界観をそのままに、舞台ならではの表現で、重厚かつ濃密な心理描写を描くミステリー会話劇が繰り広げられる。「ANOTHER FILES」の舞台化シリーズで、『いつわりの樹』(2013年)、『祈りの柩』(2015年)に続く、待望の3作目であり、最終章となる。
主人公・八雲を演じるのは、過去2作品に引き続き、久保田秀敏。ヒロインの晴香は前作同様、美山加恋が演じるほか、土方真琴役の樋口智恵子、石井刑事役の佐野大樹、後藤刑事役の東地宏樹が引き続き出演。今作で物語の鍵を握るゲストキャストとして、水石亜飛夢、北園涼、田中涼星、今村美歩、石坂勇、OH-SE(電撃チョモランマ隊)が出演する。
八雲たちが通う大学内にそびえ立つ時計塔には、かねてから妙な噂があった。塔の最上階にある大きな姿見が、黄泉の国と通じていて、十二時にその鏡の前に立つと、亡者と再会をすることができるのだという。そして、同級生の小池花苗からその噂にまつわる相談を受けた晴香は、いつものごとく八雲に持ちかけ、一緒にその謎を調べることに。
一方、新聞記者の土方真琴は、大学内の文芸サークルに所属する桜井樹が書いた小説『時計塔の亡霊』が、北東新聞小説新人賞を受賞し、その取材に訪れていた。桜井が取材中に「この作品は時計塔の亡霊に書かされた」と話し、違和感を覚えた土方もまた八雲のもとへ訪れる。
そんな中、時計塔で殺人事件が発生し、晴香が容疑者として捕らえられてしまい、物語は大きく動き出す。毎回トラブルを持ち込む晴香に対し、文句を言いながらも一緒に様々な事件を解決してきた八雲。同じく一緒に事件解決をしてきた刑事の後藤と石井は、晴香の無実を信じ、必死になって事件の真相を追うが、一方の八雲は事件をきっかけに、晴香のことを何も知らないということに気づき、事件から目を背けてしまう。「人を信じる」とは何なのか? 赤い眼のせいで人間関係に対して複雑な想いを抱える八雲が、自分の進むべき道を見失いそうになりながらも、後藤の叱咤により目を覚まし、晴香を助けるため事件解決へと立ち上がる。
いくつもの段差が設けられたスクエア状のステージが中央にあり、ぐるりと客席がステージを囲む円形スタイルで、ステージと客席との段差も低く、時にはステージを降りて、目の前の客席通路で芝居が繰り広げられる。至近距離での芝居に臨場感もたっぷりで、役者たちの息遣い、芝居の熱量などを肌で感じることができる。
これまで以上に丁寧に描かれる八雲と晴香の関係性、そして物語が進むにつれて複雑に絡み合う人間関係と、様々な人間の過去や愛憎が次々と浮き彫りになっていく。「裁きを受けるのは誰なのか?」最後の最後まで見逃せない、濃厚なミステリーに仕上がっていた。
【キャストらによる初日コメント】
◆斉藤八雲役 久保田秀敏
「八雲を演じ、本公演を成功させるためには、皆をどう見せていけるかが重要だと思っております。
3作目の今回も、皆の想い、葛藤、そして、歪んだ過去を推理で導き出し、明快に繋いでいく役割を果たしたいと思っています。その中で僕が一番重要視しているのは、ずっと一緒に色々な事件を解決してきた晴香との繋がりで、今までの作品以上に深く見せていきたいと思います。
集大成となる「裁きの塔」で、八雲の生き様、晴香への想い、そして、後藤、石井、真琴…全てのキャストの人間ドラマを、舞台上に上手く描き出せたらと思います。最後の八雲、頑張ります」
◆小沢晴香役 美山加恋
「ANOTHER FILESシリーズ第3作目の”ラスト八雲”がついに始まりました。
今回は八雲君の感情が動くところが見どころなので、そこを存分にお客様に味わっていただきたいと思います。
晴香がどれだけ八雲くんの中で大きい存在かということを、前半部分でお客様にお伝え出来るかどうかが勝負どころだと思うので、絡みの部分でいつもとは違う八雲君の反応を引き出したいです。
小沢晴香として八雲君と一緒に素敵な作品にできるよう頑張りますので、是非観にいらしてください」
◆後藤和利役 東地宏樹
「”ラスト八雲”となる今回の「裁きの塔」は、”信じる”ということがテーマです。
劇場に入って舞台装置を見たらさらに熱が上がりまして、今まで稽古場でやってきたこと、芝居、脚本と、この装置と音や明りとが上手く合わさったら、とても素敵なものになると思いました。
今回も、僕と石井との堅苦しくないシーンを作ってもらっているので、そういうところでは是非笑っていただきたいですし、あとはしっかりとしたお話が出来ていますので、2時間、集中してみていただければ嬉しいです」
◆石井雄太郎役 佐野大樹
「今回、『心霊探偵八雲 裁きの塔』は舞台化シリーズの最終章となります。
僕は初演から10年間八雲に出演してきましたが、やはり今回は特別感があり、役者同士のみならず、全スタッフさんの技術と想いが相まって、すべての歯車が噛み合い、まさに最終章にふさわしい作品に仕上がったと思います。
ラスト八雲「裁きの塔」まずは一度観に来ていただきたく、役者一同皆様のお越しをお待ちしております。
ぜひ劇場へ足をお運びください!」
◆演出・伊藤マサミ
「心霊探偵八雲の演出をさせていただくのは3回目になりますが、毎回1回目だと思ってチャレンジしています。
今回も、新しいこともやりながら、心霊探偵八雲の普遍的な面白さを伝えるべく、とにかく熱いステージを作りたいという想いで手掛けさせていただきました。
これまでの作品のなかで最も急展開、ハイスピード感を意識しましたので、見れば見るほど先が気になる作りになっています。また、円形のステージを活用して、ある一定の席でしか見られない表情、ある一定の席でしか聞こえない音も沢山散りばめましたので、どの席に座っても楽しめると思いますし、何度も観たいと思っていただけると思います。
舞台版は今回で最終章ですけれども、今後もずっと”八雲”のキャラクターは皆さんの中に生き続けると思いますので、その想いをこの「裁きの塔」から引き継いでいっていただければ幸いです」
◆原作・脚本 神永 学
「舞台版「心霊探偵八雲」最終章となる『心霊探偵八雲 裁きの塔』がいよいよ開演します。
本作は、信頼をテーマに描いています。登場人物たちそれぞれが信じる――ということについて葛藤を繰り広げていきます。
思えば、舞台も信頼によって創り上げられるものです。
キャスト、スタッフの信頼の結晶である本作品を、是非劇場でご覧ください」
舞台版『心霊探偵八雲 裁きの塔』は、6月11日まで品川クラブeXにて上演中。その後、6月16日(金)〜18日(日)まで大阪ビジネスパーク円形ホールにて大阪公演を上演。また、大阪公演初日の前日、6月15日には同所にて、舞台版『心霊探偵八雲』〜最終章特別企画〜ファン感謝イベント「ラスト八雲」 IN 大阪が開催される。
なお、オーディション&エンタメサイト『Deview/デビュー』では、主人公・八雲を演じる久保田秀敏とヒロイン・晴香役の美山加恋、そして本作の演出を手がける伊藤マサミによる対談インタビューを掲載中(下記リンク参照)。