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2016/07/08 21:07

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乙女新党、3年半の活動にピリオド。最大級の感謝を込めた「旅立ちのうた」

乙女新党ラストワンマンライブ『乙女新党 第二幕・最終章 〜旅立ちのうた〜』(3日・渋谷・TSUTAYA O-WEST)
乙女新党ラストワンマンライブ『乙女新党 第二幕・最終章 〜旅立ちのうた〜』(3日・渋谷・TSUTAYA O-WEST)

 アイドルグループ・乙女新党が3日に開催したラストワンマンライブ『乙女新党 第二幕・最終章 〜旅立ちのうた〜』(渋谷・TSUTAYA O-WEST)をもって解散。約3年半にわたる活動に終止符を打った

 乙女新党は、2012年12月に葵わかな、荒川ちか、高橋優里花、田尻あやめの4人で結成。翌年2月に『もうそう★こうかんにっき』でCDデビューした乙女新党。2014年7月に葵、荒川の卒業と、相原まり、緒方真優、其原有沙、長谷川愛里の加入を受けて6人体制に。

 メンバーはソロでもドラマやテレビ出演、CM、雑誌モデルとして活動。そんななかで「メンバーの今後について、それぞれの道へと進んだ方が良い時期が来たと考え」(公式サイトより)、解散を決断するに至った。

 6人が揃う最後の姿を見届けようと、会場は党員(乙女新党のファン)ですし詰め状態。TSUTAYA O-WESTは、6人体制ではじめてのワンマンを開催した思い出の場所。このライブも6人体制初のシングル『ビバ!乙女の大冒険っ!!』からスタートした。

 本編は4つのパートに分かれており、各パートの最初に6人体制でリリースした5th〜8thシングルを印象的な衣裳とともに披露。そして各パートの最後に2人ユニット曲(『NとS/まりと真優』『凸凹解決せんせーしょん/あやめと優里花』『世界で一番君が好き/有沙と愛里』)と映像を挟んでいくという、6人の乙女新党が刻んだ歴史を辿っていく構成になっていた。

 新メンバー4人のオーディション、ボイストレーニング、そして4人を迎える高橋、田尻の複雑な心境を追った一つ目の映像。『乙女の365日』に乗せ、メンバー、ファンが絆を深めたライブ、イベントを記録した二つめの映像。そして三つ目の映像では“党員のみなさんへ”と題し、メンバーから党員への感謝の言葉が贈られた。

 ラストパートで、卒業ソング『サクラカウントダウン』を歌っている最中、「今日は笑顔のライブにする」と宣言していた相原がたまらずに涙。其原らメンバーも相原をなだめながら、涙が伝染するのを懸命に堪えているようだ。続いてデビューシングル『もうそう★こうかんにっき』で盛り上げ「ラストは私たちもみんなも大好きな曲!」として自己紹介ソング『新・乙女新党のうた』で、笑顔のままステージに別れを告げた。

 アンコールに白いTシャツで出てきた6人は『始まりのうた』を歌唱。「夢の先で逢おうね いつか…」「いつまでも私たちはつながってる」と歌うこの曲。間奏で寄り添う瞬間に、6人は全員涙。その想いは党員たちにも確実に伝わっているようだった。

 そして、6人は一人ずつマイクを取り、その想いを語っていく。

 其原は「人生で一番濃い2年間でした。ただひたすらアイドルになれるように頑張って、頑張れば頑張るほど大きな壁にぶつかったり、メンバー内でもケンカやいろんなことがあったけど、乙女新党にいる時間が本当に心から楽しかった。乙女新党は家のようで、党員さんは私の家族のような存在」と語り、「あまり言葉にするのが得意ではないので、歌好きの有沙ということで」と、奥華子の『元気でいてね』のワンフレーズを歌い想いを伝えた。

 長谷川は「私は乙女新党のオーディションがなかったらアイドルになっていなかったので、家族のような存在の人がいっぱい増えて、心から感謝しています。アイドルになる前は恥ずかしがり屋で、自己紹介ぐらいしか言えなかったんですけど、最初からファンの方に温かく応援してもらってすごく元気が出たし、ステージに出られずに悔しいときも、お手紙や千羽鶴をくださって、それが私の元気になっています。皆さんのおかげで“ハッピーオーラ”長谷川愛里がいると思うので、本当に感謝しております!」と感謝。

 緒方は「私は多分、オーディションを受けていなかったら、あそこ(客席の女性限定エリアを指差し)にいて、乙女新党を応援してたと思うんですよ。自分が憧れていたアイドルになれたとき、目標は『自分の推したくなるアイドルになろう』ってずっと言ってきたんですが、正直自分を見て“推したいかなあ?”って思ってました。全然しゃべらないし、毒舌ばっかり言ってるし。でもそんな私をたくさんのファンの方が応援してくれて、緑色のペンライトを持ってくださったり、たくさん支えられました。すごく楽しかったです。やっぱアイドルになれて本当に幸せでした!」と笑顔。

 相原は「芸能界に入って、まだ右も左も分からなくて、何もない私に、『まじめ』とか、『乙女新党の良心』とか『面白くない』(笑)とかキャラを作ってくれたのは党員の皆さんとメンバー。今日のライブは絶対泣かないって決めてたけど、泣いちゃったのは、きっとそれだけこの乙女新党っていう場所がすごく大好きだから。今日で終わりっていう実感は全然ないけど、皆さんと一緒に作ってきた時間は決して消えないし、こうやって6人で歌ったり踊ったりすることはなくても、みんなの心の中に乙女新党がいれば、私はそれでいいです。これまでの2年間はすごく大切な日々で、今日という日が終わりになっちゃうのはさびしいけど、みんなそれぞれ前に向かって歩き出しているので、引き続き応援よろしくお願いします」と呼びかけた。

 そして田尻は家族、スタッフ、メンバー、党員への感謝を語る。家族には「私が乙女新党に入ったときは静岡にいて、お母さんと一緒に東京に来たんですけど、そんなの一人じゃ出来なかったし、両親の支えがないとできないことでした。あやめがアイドルになる前、道を外しそうになったんですけど(笑)。それをお母さんたちが支えてくれたから今のあやめがいます」。マネージャーやスタッフには「あやめはスタッフさんにも言いたいことを言っちゃうし、すごく手のかかるコだったとおもうんですけど、あやめが納得するまでいつも説明してくれて、もう完全にお母さんみたいな存在でした」。

 メンバーには「4人から6人になったときは、最初全然心を開いてなくて、後輩が入ったら甘えられなくなっちゃうしってずっと思ってたんです。あやめは小さいころ学校でいじめられていて、自分の感情を伝えるのがすっごい苦手で、集団行動も苦手。『ありがとう』とか『ごめんね』とか人に言える子じゃなくて。でも乙女新党に入ったら、みんなが支えてくれて。ゆりかは相談も聞いてくれて、みんなすごくあやめのことを見てくれて。仲間っていいなって。乙女新党に入って、初めて自分を支えてくれる友達、仲間ができたなって思ったので。メンバーにはいつも言えないけど、本当は大好きです」と照れながら明かした。

 そして党員には「アイドルになって、最初のころは辛いこともたくさんあったし。辞めたいなって思ったこともたくさんあったんです。でも今日改めて思ったことがあります。私はアイドルをしていて、本当に楽しかったです、幸せでした。それも皆さんがいてくれたから。こんなあやめなのに、『好きだよ』って言って支えてくれて、ダメなときは『ダメだよ』って怒ってくれて。本音をぶつけてくれるから、私も本音でぶつかれて、本当に家族みたいな存在でした。私はもう“こんなあやめ”って言いません! ここまでしてくださって皆さんがいるので、自信を持ってこれからは胸を張って生きていこうと思います」と宣言すると、大きな拍手が起こった。

 最後に高橋は「今日の目標は『感謝を伝えるライブにしたい』って言ったんですけど、伝わりましたか?(歓声)。ゆりかはステージの上でアイドルをしているときがすっごく楽しくて、自分はアイドルが一番向いてるんだなって思います。みんなが楽しそうにしている笑顔がすごく大好きで、自分がもっともっとキラキラすればもっともっとファンの人も楽しんでくれるし、もっともっといいなって思ってくれる人が増えるんじゃないかなって、一つ一つのライブを大切にしてきました。これからはアイドルじゃなくなっちゃうけど、みんなが応援してくれたことは絶対に忘れないです。もっとこれからも高橋優里花としてみんなの前に出られるように頑張りたいと思っています」とファンへの感謝を述べる。

 これまでの活動の中で、リーダーとしての苦悩もあったが「6人になったとき、みんなに甘えてばっかりで何も出来ないのに『リーダー』って言われて、ずっと不安で。リーダーだから不安な顔を見せられないし、ゆりかが不安になっちゃったら、みんなも不安になっちゃうなって思って、絶対に笑顔でいようって心に決めていました。でも辛いとき、ファンのみんながお手紙で『ちゃんと見てるよ』『ゆりかちゃんは本当に辛いけど頑張ってるよね』って書いてくれて、分かってくれてるんだ、ああ幸せ者だなって思いました。そうやってファンの皆様が支えてくれたおかげで、私はリーダーとしてダメダメでしたけど、頑張ってこれました」とファンの支えを感じていたよう。

 そして「メンバーも、私が間違っちゃったら、そこは違うんじゃないって言ってくれたり、みんなで支えあってきた乙女新党だなって思いました。スタッフさんも叱ってくれたり、褒めてくれたり、アドバイスをくれたり、家族のみんなも、自分の道をまっすぐに支えてくれたんだなって。みんなの支えがあったから、自分はアイドルとして頑張れました。みんながいたから今の私がいます。これからもその感謝を忘れずに生きていきたいと思っています。皆さん3年半応援してくれてありがとうございました」と深々と礼をした。

 挨拶を聞き終え、すっかりお別れムードに浸る客席に向かって、緒方は「なに泣いてんの? アンコールだよーっ!」っとあおりを一発、ノリノリのサードシングル『お受験ロッケンロール』、ライブでもっとも盛り上がる“オレモー!”曲『ときめき☆パラドックス』を連発、湿っぽい雰囲気を吹き飛ばして解散ライブを終えた。それでも鳴り止まない「Wアンコール」にメンバーが再々登場。全員で手を繋いで「本当に、本当にありがとうございました!」と最大級の感謝を込めて挨拶。3年半の活動の幕を閉じた。

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