片想いのラブストーリーを描いたオムニバス作品、映画『全員、片想い』が2日に公開初日を迎え、新宿バルト9にて行われた舞台挨拶には、斎藤工、広瀬アリス、新川優愛、志尊淳、千葉雄大ら豪華キャスト陣が登壇。

　本作は、加藤雅也がラジオパーソナリティを務めるFMヨコハマの番組内で、加藤自身が発信し、スマホ小説サイト『E★エブリスタ』実際に募集した片想いエピソードを原案にした8つの“片想い”の物語が描かれる切なくも温かいラブストーリー作品。

　七夕も近いということで、檀上には短冊のついた笹の木が設置される中、キャスト陣は色とりどりの浴衣姿で登場。斎藤は開口一番「桜田通です。あ、間違えました。あがってしまって……“サ”が一緒だったので」と自己紹介でジョークを飛ばし場を盛り上げる。また、センターポジションにいることに対して「今日の僕の立ち位置は政治的な問題じゃなくて、たまたまここになってしまったんです。本来なら笹より外にいるべきだと思っております。笹よりも役に立たない。すみませんでした」と謝罪し笑いを誘う。

　七夕にちなみ“短冊にお願いごとを書くなら？”という質問が飛ぶと、広瀬は「さっき、斎藤さんが『ある』って言ってましたよね？』と斎藤にムチャブリ。それに対して斎藤は「言ってない。本当に言ってないから」と必死に否定しつつ、「伊藤さんが『ある』って言ってたよね？」と、今後は斎藤が伊藤沙莉にムチャブリ。すると伊藤は「本当に悪魔だな〜」と斎藤を睨みつつも、「でも、誰かがそういう目に合わないといけないですもんね」と腹をくくり、「大喜利じゃないんで、本当に笑えなくてもいいんでしょ？ 私は……七夕はやっぱり素敵な人とすごしたいなって思います」とコメント。しかし場の雰囲気に耐えられなくなった伊藤は「これ、全部加藤さんのせいですよ！ 加藤さんがフォローしてくれるって言うから、私言ったんですけど！」と加藤に猛抗議。

　一方の加藤は落ち着いた様子で「そういうときはさ、『この映画がヒットすることを祈願する』って言っておけばうまくいくんだよ」大人の回答を披露。伊藤は「うわ〜、ダメだ。『全員、片想い』じゃない。今日は『全員、敵』です！」と苦笑い。伊藤にムチャブリをした斎藤は「今の（加藤のコメント）を聞いた後だと、何も発言できない」と語りつつ、「長年育てていたサボテンが3月くらいに朽ち果てたんですけど、そのままにしていたら根本から新たな芽が生えてきて。何者かわからないですけど、そいつを育てていく志を書きたいと思います。長文になるかと思いますが」と発表。

　その後、司会者から「他の方はいかがですか？」という呼びかけには誰も答えず、場内は沈黙状態に。すると斎藤は「嘘でしょ!? こういうのってポンポン出てくるんじゃないの？」と困惑し、伊藤と顔を見合わせながら「僕らは生贄だよね。2人ほど負傷した」と嘆いていた。

　1つ目の作品『MY NICKNAME is BUTATCHI』に伊藤とともに出演した中川大志は、オムニバス作品のトップバッターを飾ることに対して「すごいプレッシャー」と正直な気持ちを明かしつつ、「ラストシーンがめちゃくちゃ自信があって。すごく絵がキレイですし、僕たちが本当に死にもの狂いで体を張って走り続けるシーンがあるので、注目してほしい」と作品の見どころを語る。

　セリフが一切ない作品『サムシングブルー』で共演した広瀬と斎藤。撮影エピソードに関して広瀬が「何かありましたっけ？」と発言すると、斎藤も「ノーエピソードです（笑）」とジョークで返す。また撮影合間の様子を聞かれた広瀬が「（斎藤は）ずっとDVDを観ていて……」と明かすと、斎藤は「エッチなDVDじゃないですよ。名作系の映画を観てたんです」とコメントし、場内を沸かせつつ「それぞれ自分の世界観に入っていて。決してギクシャクしているわけではなく、ピースフルな空間ではあったんですけどね」と弁解していた。

　『嘘つきの恋』に出演した新川は「演じていて“すごくわかる！”“あるある！”という部分が多かったので、みなさんにも共感していただけることが多いと思う」と語ると、同作で共演した志尊は「 僕は“ないない”って思っていたことが多くて。男子としては“そこは行くだろう！”というようなところがあって。今まで感じることがない感情をマコトという役を通して経験させてもらった」とコメント。

　それぞれの作品で共演したキャスト陣がわきあいあいと撮影エピソードを披露している中、『あさはんのゆげ』に出演した千葉は、共演した清水富美加が不在ということで「こんなに清水富美加を恋しいと思ったことはない。みんな“そういうことあったね〜”みたいな感じでお話されていて羨ましい」としょんぼり。撮影の合間はお互い好きな日本酒の話で盛り上がったらしく「『まあまあ』とか『最近どうですか？』とかお酌ごっこみたいなものをしたり、花火をするシーンがあったので、お互いそれで夏を感じたり、わきあいあいとした楽しい現場だった」と清水との撮影を振り返った。

　そのほか、この日の舞台挨拶には、出演者の森絵梨佳、桜田通、知英、TAKUYA（CROSS GENE）、橋本マナミ、横浜流星、加藤雅也、主題歌を担当した黒木渚が登壇。