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2016/02/02 11:18
2.5次元俳優が挑む人間臭いリアルなストレート芝居 赤澤燈「生々しい人間模様を表現できたら」
PONKOTSU-BARON project 第2弾公演『回転する夜』が、30日に紀伊國屋サザンシアターにて開幕し、初日公演直前には公開ゲネプロが行われた。
今作は、2014年3月に第1弾公演『オズからの招待状』を上演したPONKOTSU-BARON projectの約2年ぶりとなる第2弾公演。『回転する夜』(作:蓬莱竜太)は、2007年7月に「モダンスイマーズ」で上演された作品で、引きこもりの青年が夢のなかの過去と現在を行き来し社会への恐怖心を克服する姿を描いた全編石川弁の骨太作品。2012年2月に「ウォーキング・スタッフ」では朗読劇(演出:和田憲明)で上演されており、本公演の演出も2012年の朗読劇から引き続き、和田憲明が担当。役者の嘘を感じさせない生きた芝居・リアルな空気感を追求した演出に定評がある和田の演出の元、PONKOTSU-BARON project第1弾と同様に、2.5次元舞台などで活躍する若手俳優・赤澤 燈、西島顕人、味方良介らが、人間臭いリアルなストレートプレイに挑む。
物語の舞台は、とある田舎町の海に面した丘の上に立つ豪華な一軒家の一室。兄夫婦と同居し2階の部屋で何不自由ない生活を送る、ひきこもりの青年早川ノボル。ある夜、熱を出して寝込んでいるノボルの部屋に心配した義姉が現れると、全てを失ったあの一夜の記憶が夢の中で蘇る。だが、その記憶は、ノボル自身によって変容し、ノボルの「現在」と交錯していく。現在と過去の狭間で、もがき続けるノボル。終わらない夜の中で、ノボルはやがて思いもしない「真実」を知ることになる。
主人公のノボルを演じる赤澤は「リアルな人間模様を追求し、段取りなどの決まりごとやセリフ感なく、その場に生きているように演じる稽古を積んできました。それって実は当たり前のようですごく難しいものなんですが、和田憲明さんのご指導の元、どうにか、ここまで来ました! リアルで生々しい人間模様を舞台上で表現できるよう、精一杯頑張りますので、皆様には、是非、その目撃者になって頂ければと思います」とコメント。
ノボルの兄・サダオを演じる西島は「リアルなストレート芝居に挑戦しており、いい作品に仕上がってきております!今まで観たことのない、僕、赤澤燈、味方良介をお見せできるかと!」と自信をのぞかせ、「ストーリーも非常に奥深いものとなっておりますので、1度と言わず、2度3度と劇場に足をお運び頂ければと思います。お待ちしております」とアピールし、ノボルの幼馴染・佐竹アツシ(アッくん)を演じる味方は「2年ぶりの第2弾公演をできることを非常に嬉しく思います。本作は“男のやせ我慢”と人間臭さの詰まった非常に魅力的な作品です。役者力が試される非常に難しい戯曲に挑戦していて、日々ハードな稽古を積んできました」と稽古を振り返り、「スタッフさん、キャスト一丸となって、良いものを送り届け、必ず第3弾公演につなげたく思っております」と、次回公演への期待を胸に膨らませた。
PONKOTSU-BARON project 第2弾公演『回転する夜』は、2月7日まで紀伊國屋サザンシアターにて上演中。