ニュース
2015/11/20 15:22
高杉真宙&早乙女友貴W主演、舞台『TRUMP』開幕 陳内将「ギューせざるを得ない」と高杉にメロメロ
若手俳優・高杉真宙と早乙女友貴がダブル主演する舞台『TRUMP』が、19日に東京・Zeppブルーシアター六本木にて開幕。初日公演直前には公開ゲネプロが行われ、囲み会見には高杉と早乙女をはじめとするキャスト陣が登場し、初日に向けての想いを語った。
同作品は、関西演劇界の旗手・末満健一の代表作で、2009年の初演から繰り返し上演され、2013年に東京で初上演された俳優集団D-BOYSによるDステ版は15,000人を動員し話題を呼んだ人気作。繭期(人間でいう思春期)の吸血種≪ヴァンプ≫の少年たちが、永遠の命を持つ≪トランプ≫という原初の吸血種の不死伝説に翻弄されていく姿を描く。
今作の脚本・演出を手掛け、ダリ・デリコ役で出演もしている末満は「こうやってまた新しい形で新しいキャストと一緒に新生TRUMPを作ることができて感無量です」と挨拶。座長を務める高杉は「友貴くんと一緒に座長をやらせていただくということで、すごく緊張していますが、みなさんと新しい『TRUMP』を作っていきたいと思います」と意気込みを語り、早乙女も「まだまだ完璧になっていない部分もありますが、初日に向けてしっかり準備して、怪我なく楽しく幕を開けられれば」とコメント。2013年のDステ版でも同じ役柄を演じている、陳内将は「3年前にも同じ役をやらせて頂きましたが、その時はグループで元々ある絆とかがあった。でも、今回もそのときには負けないグループ感や絆がしっかりあるので、D-BOYSの『TRUMP』に負けない、今回の僕達の『TRUMP』をぜひ楽しみにしていてください!」と力強くアピールした。
同作は、物語の中で相対する2つのキャラクターを2人の役者が交互に演じる独自のキャスティングシステム『リバースキャスト』が特徴的で、今回も『TRUTH』バージョンと『REVERSE』バージョンで上演される。末満は「からみの多い、いわば自分の相手役を自分も演じ、交互にやりあう。演技が共鳴しあうというか、刺激しあうような“演技合戦”的な面白さが際立つのが“リバースキャスト”」と説明し、「主演の高杉くんと早乙女くんは、ちょうどお互い19歳。そのときの年齢にしか出せないような空気感だったり、ぶつかり合うような演技合戦になっているので、それを楽しんでもらえたら」と語る。
座長として今作に挑む高杉と早乙女。これまでも共演経験がある2人だが、お互いについて聞かれると、高杉は「舞台『里見八犬伝』で、友貴くんが(八犬士の一人)親兵衛役で、僕は小文吾の弟(房八)役をやっていて、その時に同い年なのに本当にすごくカッコ良くて、殺陣もすごいな〜って思って観ていた。その後、『里見八犬伝』の再演で、友貴くんがやっていた親兵衛を僕がやることになって、“やっぱりすごいな友貴くんは”って思った」と語り、「今回、友貴くんと一緒にやると聞いて、楽しみでしたし、”自分ももっと頑張んなきゃ!””負けないようにしなきゃ!”とかいろいろ考えました。すごく刺激されているし、いろいろ勉強しています。本当にカッコイイんですよ!」と早乙女を絶賛。一方の早乙女は「これまでも共演したことあったけど、そこまで絡みが多い役じゃなかったから、今回こうやってがっつりと組ませてもらって、すごく楽しい。稽古でも役のことで話をして、いろいろ意見しあって、お互いのダメなところ言い合ったり、教え合ったりしているので、力を合わせていい作品になればいいなと思います」とコメント。
また、役作りについて聞かれると、武田航平は「アレンという純粋無垢で死を恐れず自分の運命を受け入れる少年を演じるにあたって、“こうみえたらいいな”という目的があってやるけど、そうするとなかなかうまくいけなくて。陳内くんや末満さんに付き合って頂いて、よく残って稽古しました」とコメント。平田裕一郎は「なんで臥萬里(ガ・バンリ)が転校してきたのか?という目的を匂わせる感じでセリフを言ってみたり、ずっとそれを心に持ち続けて演技するというのが大事だなと。あと、萬里以外にも“生徒1”とかいろいろな役で出ているので、自分の本役の萬里をやる前に気持ちを立て直すのが大変です」とそれぞれ役作りでの苦悩を告白。
それに対して陳内は「ティーチャークラウスは、アレンとソフィを特別な想いで見ている先生なんですけど、“ソフィを守らなきゃ!”という感情が、高杉真宙のせいで増幅している」と明かすと、武田が「なんか、ギューとかしてたよね?」と暴露。すると陳内は「ギューはしますよ。せざるを得ない状態になってた。彼が魅力的なので」とメロメロの様子。さらに「アレンの航平くんもどんどん稽古を重ねる度に、ほっとけない感じになった」と陳内が語ると、武田は「そうなの? だからセリフとか付き合ってくれるの?」と嬉しそうに返すと、「そうですよ。僕があなたの面倒を見なきゃ。(武田のほうが)年上ですけど(笑)。稽古も含めて、みなさんと過ごしている中で関係性が作れているので、それがおのずと役作りになってるかな」と笑顔を見せ、カンパニーの絆を感じさせた。
これまでも何度も上演されている今作だが、今回のカンパニーについて末満は「"人が変わればセリフも変わる”と言いますが、こんなにも色濃く出るものだなと。5回目ですが、あまり昔のことは頭によぎらない。とても新鮮な気持ちでやれています」と語り、「場当たりのときに“今までにない渋い『TRUMP』になっている”という意見をいただいた」とコメント。それに対して武田は「渋いという部分については、劇団☆新感線の吉田メタルさんや、キャラメルボックスの岡田達也さんとかが、芝居を締めてくれている。その辺との絡みもみどころのひとつだと思う」とコメント。末満も「本当にキャスト陣がバラエティに富んでいる。劇団☆新感線にキャラメルボックス、そこに高杉くんと大衆演劇出身の早乙女くんやD-BOYSの陳内くんがいて、特撮出身者や関西小劇場出身者がいて…。”異種格闘技戦だな今回は”ってすごく思いました。そんな異種格闘技な役者たちがバラバラじゃなくて、一つにまとまって一つの世界観を作っている。そんな異種格闘技の演技合戦も楽しんでいただけたら」とアピールした。
さらに高杉が「今日が初日ということで、不安も緊張もあるけど、ここまで頑張ってきて、みなさんに支えて頂いたので、いろんな方に観てもらいたい。みなさん2役やっているので、いろんな見どころがある。細かいところも観て欲しいので、1度だけではなく、何度も観て欲しいです。ぜひ来てください」と座長らしく挨拶し、最後に「高杉真宙でした」とペコリとお辞儀して締めると、共演者からも報道陣からも温かい笑みがこぼれた。
舞台『TRUMP』は、11月19日(木)〜11月29日(日)までZeppブルーシアター六本木にて上演され、その後、12月4日(金)〜6日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演される。なお、オーディション&エンタメ情報サイト『Deview/デビュー』では、高杉真宙のインタビューを掲載中。同舞台への想いなどを語っている。