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2015/11/19 18:02
鉄道擬人化ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』が開幕 テニミュ初演キャスト再会に「各々が成長した部分を見せられたら」
鉄道を擬人化した人気コミックを原作とした、ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』が、18日に東京・全労済ホール/スペースゼロにて開幕。初日公演直前には公開ゲネプロが行われ、囲み取材には、東海道新幹線役の永山たかし、山陽新幹線役の滝川英治、西武池袋線役のKimeru、埼京線役の豊永利行が登場し、舞台への意気込みを語った。
囲み取材に出席した4人をはじめ、ミュージカル『テニスの王子様』の青学初代キャストが多数出演している今作。座長を務める永山は「やっぱりここに帰ってきたかという感じ。今回の仲間とやった作品が僕の始まりみたいなところもあるし、僕が舞台を好きになったきっかけでもある。それを支えてくれたお客様も見に来てくださると思うので、そういう人たちに僕達の十何年をみせられたら」と語ると、滝川も「僕が十数年前に初舞台を踏んだときのスタッフさんや共演者の方と久しぶりにお芝居をする。お客様の中には“はじめまして”の方もいると思いますが、久しぶりの方もいらっしゃると思うので、そういう方達と一緒になって楽しみつつ、各々が成長した部分を見せられたらいいなと思う」とコメント。
さらに滝川が「一致団結して作っていけたらと思います。気合い入れてここまでやってきました。よろしくお願いします」と意気込みを語るも声が小さく、「声ちっちゃいね!これから舞台に出る人とは思えない小ささ、本当に気合い入ってる?」(永山)、「ガタイと全然違うからビックリした(笑)」(Kimeru)と総ツッコミを受けて笑いを誘い、チームワーク良さを見せつける。豊永も「十数年前にご一緒させていただいて、この十数年の間にそれぞれ役者業や僕だと声のお仕事だったり、少し違うものを経験して、いろんな経験値が増えた上での再会。”みんなすごい大きくなったな、すごいな”と思うのと同時に、”俺負けてないかな? 大丈夫かな?”なんていう不安も抱えていたけど、こうしてみなさんと楽しくやらせて頂けることが本当に嬉しい」と共演への喜びを語った。
今作が、鉄道の擬人化ということで、それぞれ鉄道に対して愛着が出てきたと語り、西武池袋線を演じるKimeruは「東京に初めて来て、働いたバーが江古田にあって、西武池袋線に乗っていたので、思い入れのある路線だったりもする。お客様にも観終わった後に、電車や路線に対して愛着を持っていただけるように僕等も頑張りたいと思います」と気合を入れる。埼京線を演じる豊永も「僕自身、埼京線に乗ると、お年寄りに席を譲ったりとか、埼京線の秩序を守ろうと、謎の正義感にかられる。ただの乗客なんですけど、責任感が強くなる」と語り、「“埼京線は痴漢の件数が多い”とか、なんか悔しい気持ちになったり、”あんまり言わないでよ。俺のせいじゃないよ…”みたいな気持ちになってくる」と明かすと、Kimeruも「わかる!乗っているとお客さんが愛おしくなる。僕の場合、西武グループ全部を愛し始めていて。デパートの紙袋を持っている人を見たりすると『ありがとうございます!』って思っちゃう」と演じる路線への愛着を告白。
永山が「今まで気にしていなかった東海道新幹線がすごい気になる存在になる。今日も、イノシシを高崎線が轢いたと聞いて、”(高崎線を演じる郷本)直也、大丈夫かな?ただでさえメンタル弱いのに…”って不安になるくらい。今までぜんぜんアンテナ張っていなかったのがすごいアンテナ張るようになった」と語ると、滝川は「先日、福岡の方に行く機会があって、山陽新幹線に乗ったら、40周年記念でいろいろなグッズを車内販売していたので真っ先に買いました。バックグラウンドを広げるためにいろいろ調べたんですけど、500系はカッコイイし、早いし、愛着がすごい湧いてきた」と笑顔を見せる。
最後に、ファンに向けて一人ずつコメント。豊永は「今回、我々が第一弾として立たせて頂いていますが、きっとこれからいろんな路線が出てきたり、ご覧になった方が“じゃあ、私が使っている路線は擬人化するとどうなるんだろう”って、原作を手に取っていただくこともあると思う。また、原作を知らずにご覧になる方にも、鉄道の歴史を楽しく学べる舞台になっているんじゃないかと思います」とアピール。Kimeruは「舞台はオムニバス形式なので、たくさんのショートストーリーを楽しんでいただきたい。おもちゃ箱をひっくり返して、いろんなものが散らばっている感じなので、”あれも、これも…”みたいな感じで楽しんでいただけたら」とメッセージを送る。
そして、滝川は「個性的なキャラクターと個性的な歌を、パワフルな役者陣で、テンポのいい感じで作り上げています。東海道新幹線という勢いもあって突っ走っている役柄に翻弄されつつも、そんな彼を優しく見守っている役なので、爽やかな風を吹かせられるような存在になれれば」とコメント。永山は「これまで、そしてこれからに向かう“現在地”のような作品。舞台のセットも線路が上に向かっていくような感じで途切れているんですが、未来は僕等みんなで作って行こうという、現在地のような作品。お客様もここに来るまでに、僕等に乗って来るし、帰りも乗って帰るというのを思って観てもらえたら楽しい作品になると思う。これから何十年続けていける、第一歩を今日踏み出せると思っていますので、今後ともよろしくお願いします」と力強く想いを語った。
ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』は、11月23日(月・祝)まで全労済/スペース・ゼロにて上演中。なお、2016年3月25日にはBlu-ray&DVDのリリースも決定。