八田鮎子の大人気コミック『オオカミ少女と黒王子』が、二階堂ふみと山崎賢人のW主演で実写映画化が決定。2人の共演は山�ｱのデビュー作である『熱海の捜査官』（テレビ朝日）以来ぶり。彼氏がいないのにいると女友達に嘘をつき、学校一のイケメンに彼氏のフリをお願いする見栄っ張りな“オオカミ少女”エリカを二階堂が演じ、自分の犬（下僕）になることを条件にそれを受け入れる“最強ドSな黒王子”恭也を山崎が演じる。

　原作は、2011年『別冊マーガレット』(集英社)で連載を開始し、既刊13巻にして、累計発行部数は420万部突破の人気コミック。高校に入学したばかりの篠原エリカは、恋愛経験ゼロなのに彼氏とのラブ話を語る“オオカミ少女”。彼氏がいないのでは？と友達に疑われ、街で見かけたイケメンを盗撮し、自分の彼氏として写真を友達に見せてその場をしのごうとする。ところが、その彼は同じ学校に通う佐田恭也だった事が判明。イケメン同級生・佐田に事情を打ち明け、彼氏のフリをすることを承諾してもらえるエリカ。だが実は彼、見た目は王子だが中身は超ドＳの“黒王子”だった。彼氏のフリの代わりに、エリカは恭也の“犬”となることに。偽装カップルからスタートしたエリカと恭也に、一体どんな展開が待ち受けているのか…！?　平凡だったエリカの高校生活が恭也の存在で一変し、つれない態度に振り回されながらも、たまに見せる恭也の優しさにドキドキしたり、毎日学校に行くのが楽しくなっていったりと彼女の一生懸命恋する気持ちを丁寧に、かつワクワク感満載で描いていく。

　今作でメガホンをとるのは、『ストロボ・エッジ』『娚の一生』など、少女コミックの映画化に定評のある廣木隆一監督。今作について監督は「少女漫画から映画に興味を持ってもらえるような広い世代に愛される作品にしたいと思います。主演、2人のコラボレーションも楽しみです」と期待を寄せた。

　今作のキャスティングについて、松橋真三プロデューサーは「国内外の数々の映画賞を受賞し、女優として確固とした地位を築いている二階堂ふみさんは、役柄の幅が広い実力派だと思いますが、そんな彼女にあえて等身大の女子高生を演じてもらうことはとても新しいと思いました。始まりは他愛もないウソだが、そこから本当の愛に気づいていく主人公・エリカの成長は、難しいが、演じ甲斐のある役柄だと思います。二階堂さんなら、多くの観客に愛される女の子を演じてくれると思います」とコメント。

一方の山崎に対しては「そんなエリカの目線の先にいる、究極のドS王子・恭也は、原作でも抜群の人気を誇る、演じる者を選ぶキャラクターです。キャスティングも難しい。しかし、今の山�ｱ賢人さんならファンも納得ではないでしょうか？ 抜群のルックス・人気に加え、俳優としての実力を蓄えた今“優しさ”と“ドS”の両極端なギャップを理想通りに演じてくれるでしょう。女性の中に潜在的に求められる理想の男性像を今回の彼に期待してもらって構わないと思います」とキャスティングの理由を語った。

エリカを演じる二階堂は「恋に恋して嘘をついた女の子を演じる事にとてもワクワクしています。原作のトキメキをスクリーンでもお届けできるよう頑張ります」と意気込みを語り、恭也を演じる山崎も「少女マンガのキャラクターでこんなにも人を犬のように扱う男はあまりないと思うので、僕の中のドS部分を最大限に引き出し、佐田恭也を演じ切りたいと思います」と語り、さらに「デビュー作以来の二階堂ふみさんとの共演が今からとても楽しみです」とコメント。

映画『オオカミ少女と黒王子』は、2016年5月に全国ロードショー。

※山崎賢人「崎」は、正しくは「大」の部分が「立」。