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2015/07/27 18:01
『ミスiD2016』応募締め切り間近! 実行委員長・小林司「一度もオーディションを受けたことがない人こそぜひ応募を!」
「新しい時代にふさわしいまだ見たことのない女の子」を探す、講談社主催の女の子オーディションプロジェクト「ミスiD」が2016年度の募集を開始。今回、実行委員長の小林司氏に取材し、2016の募集について、求める人物像、応募者へのメッセージを聞いた。
■ミスiD実行委員長・小林司さん
――ミスiDも4回目を迎えます。過去のグランプリの活躍もめざましいですね。
「ようやく今年、種を蒔いてきたものが形になるのかなと。こちらもまだ、なにが届くのか?ということが分からないので、いろんなことを試していきたいです」
――2015年のミスiDがモデルを務めた公式写真集『さよなら、ユースフルデイズ』(撮影/青山裕企)もリリースされました。
「この写真集は実は講談社からの刊行物ではないんですよ。講談社に限らず今の出版環境だと、初版部数やそこで売り上げがかかっちゃうので、これくらいの『ド新人』で一冊の本を作るのは難しい。だから、以前ミスiD2014の小野口真央というカメラガールがミスiDをモデルに撮った『キカカキョ』という作品集を出したインディーズの出版社さんと組んだんです。いわばコラボ出版ですね」
――講談社が主催とはいいながら、『ミスiD』はそうしたゲリラ的な活動も出来ると。
「普通の講談社のやり方だと体が重くて出来ないんですよね。スケールメリットもありつつ、もうちょっと小さく身軽に、ゲリラ的に。今後は『ミスiDレーベル』を立ち上げ、もっと自由い出版していきたいと考えているんです」
――そういう姿勢があって、次々と新しい才能を世に出していけるんですね。
「アイドル、女の子というのは、無限の成長の可能性もありますが、同時に賞味期限との戦いというものもあるので。“成長して売れてから”みたいなことが芸能界のルールではあるんですけど、ミスiDはまだ分からない魅力や、ザワザワしたようなところから取り上げていきたい。だから敷居を下げて、ド新人とか、ただ面白い人とか、ニューカマー的な人の“瞬間”を撮って出しで出していきたいと思っているんです。今ちょうどPV発表2週間で400万再生を超え、あのビジネス誌『フォーブス』まで取り上げてくれたLADY BABYもそうですね(ヒゲ女装パフォーマー・レディビアードとミスiD金子理江&黒宮れいのユニット)。スタートは見切り発車でしたが、コメントの98%が外国人……という、想像を完全に超えたブレイクです」
――ミスiD2016の募集が始まりましたが、これまでと変わる点はありますか。
「基本に立ち返ろうと思っています。ミスiDのiDは『アイドル』と同時に『アイデンティティ』の意味もあって、その両方を持った女の子にもう一回立ち返って、言ってしまえば“どんな子でもいい”という部分をもっと広げたいんです。『誰かの明日を元気に出来れば、それは誰かのアイドル』という言葉はそのままに、そこにジャンルはないよと。歌って踊ってのAKB48のような子だけじゃなくても、モデルさんでも、グラビアの子でも、ネット上でしか見ないような子に励まされることもある。誰かを見て励まされるという意味では、スタバの店員でも、フィギュアスケーターでも、なでしこジャパンでも、デモに参加している子でもなんでもいい。なんとなくアイドル志望とか女優志望とかだけじゃなく、カオス度を広げていきたいんです」
――誰にでもチャンスがあるオーディションなんですね。
「2015グランプリの水野しずは、どこのオーディションにも出ないし、ましてや選ばれないと思う。アイドルなんかありえないし、モデルでも出てこない。もちろんお笑い芸人ではないし。作品だけで勝負するのではなく自分がパフォーマーだし、かといって女優かって言うとそうじゃない。ミスiDはカテゴライズができない、それすら拒否するということでいうと、水野のグランプリはすごく意味があるんです。まだまだ自分が行くべきポジションが空いていて、まだ世に出ていない女の子。“誰かみたいになりたい”というのはあんまりいらなくて、逆に自分の居場所が無い子、“自分みたいなジャンルの子はまだ芸能界にいないな”と思ってる子に応募してほしいんです。ミスiDはオーディションを受けるのが初めての子が多いのが特徴です。自分は違うなとか、挫折しているとか、こんなはずじゃないとか、行くところがあるはずだとか、心に傷を負っていたりとか、そういう人に来てもらえれば。“シェルター”だと思ってほしい」
――とはいえ、玉城ティナさん、蒼波純さんは群を抜いた逸材ですよね。
「玉城ティナも、蒼波純も、なりたいと思ってもなれないオンリーワンな存在だと思いますが、2015のグランプリ2人は方法論で勝ち取ったと思います。ビジュアルと内面のバランスが新しかった。“見たことがない!”と誰にも思わせた。水野しずの場合は後天的に会得したものが多くて、美大で挫折して苦労して、そういうなかで培ったねじくれた部分が芸術的な才能、捨身のパフォーマンス、冷静な観察眼と結びついて、どん底から這い上がって世に出るきっかけをつかんでいる。こうした彼女なりの方法論は勇気を与えるというか、こういうやり方もあるんだと思ってもらえるのではないかと。
金子理江に関して言えば、女の子の分からなさ、分からなすぎる部分がとんでもなく化けるんじゃないかということへの期待感。この人は何かやってくれるんじゃないか、という期待感も『アイドル』だと思うんです。審査に8時間の大遅刻をしたというストーリーでも、普通なら不合格というところも逆点して、今では主演映画も撮って、ユニット活動もするなど、どんどん才能を発揮している。無邪気さのスケールが並外れていた。2015の子は存在だけの強さじゃなくて。個としての方法論を示してくれたという」
――前例を考えすぎて躊躇するぐらいなら応募したほうがいいと。どんな人に応募してきてほしいですか?
「年齢も中学生から30代半ばまでOKなはずで、今回は既婚、未婚も不問です。まあ、何でもいいってことです(笑)。今までの『ミスiD』の流れなんか本当にどうでもいいと思っているので、そこを無視して、空気を読まずに応募してきてくれる人に会いたい。ゴリゴリのアスリートでもいいし、めっちゃ扱いにくい政治的な子とか。主婦とかシングルマザーとか、外国籍の方とか、めんどくさいんですけど、我々が想像してない子に尽きますね。去年はピエロの子が応募してきてくれたんです。彼女なんか大好きでした。もちろんみたことないぐらいの美少女だって待ってます」
――多彩な審査員が様々な視点で審査するから、まずは応募を、ということですね。
「これだけの人数で見ていても書類選考で落としちゃっている子もいて、こんな子落としたっけ?ということもあります。そこで見逃されちゃうのはもったいないから、まずは書類を超頑張りましょうと言いたいです。せめて目に留まる写真。もったいないシチュエーションで撮っている写真も多いので、最低限ちゃんと意味がある写真で送ってほしいです。これまで、一度もオーディションを受けたことがない人こそぜひ応募を!」
ミス『iD2016』のオーディション応募要項は、公式サイトおよびオーディション情報サイト「デビュー」に掲載中。