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2015/07/06 16:42
舞台『転校生』出演者オーディション! 1474名の応募から本広克行が選んだ21世紀に羽ばたく女優21名が決定
今春、主演にももいろクローバーZを起用し、平田オリザ原作の小説『幕が上がる』を映画化、そして舞台化した本広克行。ももクロの女優としての可能性を引き出し、高校演劇部を舞台に多感な高校生の群像劇を創り上げた本広克行が、女子高生21名の群像劇『転校生』で再び平田オリザ戯曲に挑む。先日、『若手女優発掘プロジェクト』として、舞台『転校生』出演者オーディションが行われ、応募総数1474名のなかから、21世紀に羽ばたく21名の女優が選出された。
『転校生』は、1994年に『青山演劇フェスティバル』での初演以来、高校演劇のバイブル的存在となっている戯曲。ある高校生たちの一日が、平田オリザ戯曲特有の「同時多発」会話で展開していく。他愛のない日々の会話の中に、彼女たちとの日常と社会への好奇心、あるいは大人達への不信感、将来への不安が垣間見える、現代口語演劇の秀作だ。
今回、本広と平田のコンビによる『若手女優発掘プロジェクト』として、出演者全員をオーディションで選出することを発表。「これから女優としての経験を積んでいきたいと思っている」18歳〜27歳の女性を対象に公式サイトやオーディション情報サイト「デビュー」で応募を呼びかけると、全国から1474名の応募が集まった。
1次審査は、送られたプロフィールを本広克行が丁寧に審査。2次審査に進む121名を絞り込んだ。6月25日には2次審査として、約40名ずつ3組に分かれてのワークショップオーディションを開催。グループワークでのワークショップの中で、それぞれが個性を出し合ながら、絶対にチャンスをつかみたいという熱気の溢れるオーディションとなった。
そして121名の中から本広克行が悩みぬいた末、21名の出演者が決定となった。中には世界的人気のカードゲーム『遊戯王』のイメージキャラクターを務める逢沢凛や、映画『ガールズ・ステップ』出演の秋月三佳、日本テレビ『ZIP!』にレギュラー出演中の石山蓮華。舞台『NARUTO』のヒロイン・伊藤優衣、『幕が上がる』の映画、舞台にも出演し、本広監督の信頼も厚い伊藤沙莉、堺正章を父に、岡田美里を母に持つ堺小春。『Kit Kat 2014年受験生応援キャラクター』の桜井美南など多彩な顔ぶれが揃う。このほかにも劇団出身者やプロダクション未所属のフリーの女優、この作品がデビュー作となる新人など、まだ見ぬ逸材も多数出演する。
本広克行は「今年2015年は小説『幕が上がる』の映画と舞台の両方の演出をももクロたちと一緒に作り上げて来ましたが、 舞台『転校生』がその集大成になります。21年前に平田オリザさんが書かれた台詞が同時多発で進行していく戯曲を21名の女子高校生役の若き女優たちとで、舞台演出と映像演出の今の自分が持てるすべての演出方法を使って舞台『転校生』を表現できればと考えています」と作品に懸ける強い想いを語った。
ももいろクローバーZの5人の新たな可能性と魅力を引き出した本広克行が、この夏『転校生』で21世紀に羽ばたく女優を発掘する。今後の映画、ドラマ、舞台で確実に注目の存在となる女優たちを、この舞台で確認してほしい。
★オーディションで選ばれた21人のプロフィール
■逢沢凛(あいざわ・りん)
1995年生まれ。14歳で600名のオーディションの中からヒロインの座を勝ち取り、舞台『華鬼』で舞台デビュー。その後、2014年慶応大学入学と同時に世界的カードゲーム「遊戯王」のイメージキャラクターとなる。大学との両立をしながら声優・舞台俳優として活躍している。主な作品『江戸川乱歩・孤島の鬼』『天誅』など。
■秋月三佳(あきづき・みか)
映画『恋するナポリタン』(20)にて女優デビュー。最新作『みんな!エスパーだよ!』(9月4日公開)、『ガールズ・ステップ』 (9月12日公開)と作品が続く。コケティッシュな顔立ちとおおらかな躯体を持つ日本には稀有なタイプ。シリアスなものからコメディ等の作品に合わせて、感度の高い芝居をする気鋭の女優である。今冬『レミング〜世界の涯まで連れてって〜』(作:寺山修司 演出:松本雄吉)に出演。
■芦那すみれ(あしな・すみれ)
ニューヨーク生まれ、大阪育ち。女優の母と実業家の父の元に生まれる。昨年、3歳から離れて暮らしていた母親と23年ぶりに再会したことをきっかけに、女優を志すようになる。持ち前の透明感とノスタルジックな雰囲気が魅力。今作品が初舞台。
■生田輝(いくた・てる)
桐朋学園芸術短期大学演劇科卒業。“特別であること”を求めて高校卒業と同時に女優を志す。『ラフカット2014』等、舞台出演が主。今年、第24回東京国際L&G映画祭上演作品『あかぎれ」にて主演、銀幕デビューを果たす。現在『東京AZAЯASHI団』のメンバーとして活動中。少年などの特殊な役もマルチにこなせる希少な存在。
■石山蓮華(いしやま・れんげ)
12歳で雑誌「ちゃお」のコンテスト審査員特別賞受賞。以降TV、映画、CMなどに出演。昨年はアニメ『思い出のマーニー』で声優も務める。舞台は、劇団贅沢貧乏公演『ヘイセイ・アパートメント』、『元カレ』など。現在、日本テレビ「ZIP!」に毎週月曜日レギュラー出演中。趣味は団地や電線、工事現場など無機質なものの写真を撮ること。
■石渡 愛(いしわた・あい)
東京都出身の21歳幼少の頃は山形県で過ごす。小学生の頃から芝居を好きになり女優を志す。高校生当時は全国高等学校演技大会で高い評価を得る。現在は舞台を中心に活動中。また各種福祉施設でパフォーマンス活動も行っている。ヒロインから三枚目など幅広く演じられる期待の新人女優。
■伊藤優衣(いとう・ゆい)
2010年、映画『告白』にて女優デビュー。その後TVドラマや映画への出演を果たすが、豊作な同年代の若手女優の中でも一際存在感を発揮できるよう芝居の勉強を決意。芝居の場を小劇場から始めて順々にステップアップしていく。そして2015年、舞台『NARUTO』のオーディションでヒロインの座を掴んだ。今回の『転校生』含めこれまでのキャリアは全てオーディションで自らの力で勝ち取ってきた。
■伊藤沙莉(いとう・さいり)
小学3年生の時に初めてドラマのオーディションを受け合格。見た目は子供で中身が36歳の研究者という難役を務める。以降、学園モノに多数出演しており、初恋に戸惑う少女やいじめっ子など幅広く演じ12年のキャリアを持つ。最近作はドラマ『REPLAY&DESTROY』。公開待機作にオムニバス映画『家族ごっこ』(8月公開)がある。本広克行監督・演出の『幕が上がる』では映画、舞台ともに出演し、存在感のある演技で注目を浴びた。
■今泉玲奈(いまいずみ・れな)
4歳の頃に女優に憧れ芝居を始める。その後、本格的な芝居を志し劇団ひまわりに入団。錬成会グループ学習塾のTVCMでデビュー。以降、TBS月曜ゴールデン『女タクシードライバーの事件日誌5』やNHK「ビットワールド」、CASIO EX-wordの店頭VP、PS3「Me&My Pet」店頭VPなどに出演。舞台デビューは2012年北島三郎特別公演。
■折舘早紀(おりだて・さき)
1996年生まれ。小学校から演劇クラブに所属。高校では、青森中央高校演劇部に所属し、2度全国大会に出場、2012年最優秀賞、2014年優秀賞を受賞。個人では3年時に主役を努めた『エレクトリック女子高生』で演技賞を2回受賞している。幼児から人以外のものまで幅広く役を演じることができる。高校卒業後は上京し、現在、こまばアゴラ演劇学校無隣館二期生として活動している。
■川面千晶(かわも・ちあき)
幼い頃から関西で演劇を続け、大阪芸術大学舞台芸術学科に進学後、上京して岩井秀人主宰ハイバイオーディションを受け劇団員に。その後平田オリザ主宰の青年団にも入団。舞台や映画、テレビ、吹き替えなど様々な分野で活動している。 7月に劇団かもめんたる第一回公演『Semi-nuida!』に出演。10月、てがみ座公演『地を渡る船』にも出演する。
■堺小春(さかい・こはる)
父は堺正章、母は岡田美里という家庭に生まれる。舞台袖から父の姿を観ていた幼少期、「私も舞台に立ちたい」と舞台に対して憧れを抱く。6歳で初めてダンスカンパニーの舞台に立ち、10歳でミュージカル『アニー』に合格、ストリートチャイルド役を務める。その後は学業を優先しながらレッスンに励み、現在大学4年に在学する21歳に。今作品をきっかけに女優として活動を再開する。
■坂倉花奈(さかくら・かな)
1991年生まれ、高知県出身のこじゃんと粋なはちきん娘。街で『高校生ですか?」と聞かれる率80%という童顔の23歳。こまばアゴラ演劇学校・無隣館を経て、15年に青年団入団。ギャル、子どもなど様々な役をこなす個性派。最近の出演作に舞台『うさぎストライプ』と木皮成『デジタル』、青年団若手公演+こまばアゴラ演劇学校・無隣館修了公演『南へ』、パルコ・プロデュース『幕が上がる』がある。
■桜井美南(さくらい・みなみ)
『Kit Kat』2014年受験生応援キャラクターに8172名の応募者の中から選出。同年、岩井俊二氏が企画プロデュース・脚本を手掛けるドラマ『なぞの転校生』のヒロインに大抜擢される。古厩智之監督のショートムービー『ふたりのきっと、』に主演した他、9月26日公開の映画『合葬』に出演するなど、次代の活躍を期待される若手女優のひとり。
■清水葉月(しみず・はづき)
2013年に出演したイキウメ『片鱗』(前川知大作・演出)が読売演劇大賞優秀作品賞に選ばれ、その透明感と独特の存在感が注目される。近年は『サナギネ』(福原充則演出)、『解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話』(オノマリコ作・稲葉賀恵演出)、『墓場、女子高生』(福原充則作・演出)と主演舞台が続き、2016年は二兎社『書く女」(永井愛作・演出)に出演する。パルコ・プロデュースは2011年『クレイジーハニー』(本谷有希子作・演出)に出演。
■多賀麻美(たが・あさみ)
1989年生まれ、神奈川県出身。中学で演劇部に入部し、女優を志す。日本大学藝術学部在学中より、劇団ロロ、ワワフラミンゴ作品などに多数出演。抜群の透明感で役を包み込む存在として評価される。その後、こまばアゴラ演劇学校・無隣館を経て、15年に青年団入団。最近の出演作品にワワフラミンゴ『ホーン』、青年団若手公演+こまばアゴラ演劇学校・無隣館修了公演『南へ』、『幕が上がる』がある。
■永山香月(ながやま・かづき)
愛媛県生まれ。中高と演劇部に所属し、演劇の魅力にとりつかれ、女優を目指すようになる。本広克行氏らが客員教授を務める四国学院大学演劇コースに進学。在学中から、岩井秀人氏、森新太郎氏をはじめとするプロの演出家の舞台や瀬戸内国際芸術祭参加作品など学内外の舞台に幅広く出演する。次回作は11月に愛媛県で上演される『隣にいても一人 ―松山編―』(作・平田オリザ)の出演が決まっている。趣味は映画鑑賞。
■藤松祥子(ふじまつ・しょうこ)
高校で演劇部に入部し、夜鷹の婆さん役でデビュー。大学進学後、アマヤドリ『うれしい悲鳴』では座組初参加ながら、最年少でヒロイン役を務めた。こまばアゴラ演劇学校・無隣館を経て、15年に青年団入団。全身から放たれる細かな心情、その佇まいは観客の心を掴んで離さない。心にしっかりと届く言葉で、客席を浸蝕していく。最近作に舞台版『幕が上がる』、ガレキの太鼓『止まらずの国』など。
■南佳奈(みなみ・かな)
幼い頃からドラマや映画、舞台に影響を受け「人の心を動かす演技のできる女優になりたい」と芸能界を目指す。福島での学生だったため芸能活動もままならなかったが、2014年夏に思い切って全国公開映画『罪の余白』オーディションに応募。クラスメイト役として出演が決定した後、現在の事務所にスカウトされる。その後、2015年1月発売、アニメ『艦これ』主題歌となるAKINO『海色』のミュージックビデオで主演に抜擢され、念願のデビューを果たす。
■森郁月(もり・かつき)
15歳から地元大阪にてモデルとして活躍し、高校卒業を機に上京。雑誌『MORE』の専属モデルの傍ら、21歳で女優としてのキャリアをスタート。ドラマ『ストロベリーナイト』ではミステリアスな詐欺師役、USJのCMでは天真爛漫な等身大の女性役と幅広く演じている。真摯に取り組む芝居に監督や演出家からのリピートも多い。近作は舞台『ルル』(演出 鐘下辰男)、公開待機作は映画『ユートピア』。
■吉田圭織(よしだ・かおり)
1997年生まれの18歳、東京都出身。身長167cm。2014年に初めて受けたCMオーディション、森永製菓「アイスボックス 爽快篇」で芸能界デビュー。その後、ままごと『わたしの星』(柴幸男作演出)で初舞台を踏む。最近作は、NHK土曜ドラマ『ちゃんぽん食べたか』。今後は、広告と映画の公開を控えている芸歴2年目のフレッシュな女優。