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2015/06/05 22:01
杉咲花、映画『トイレのピエタ』の監督に泣かされたオーディション秘話を暴露
手塚治虫最期の日記の一節を原案に、オリジナル映画化された映画『トイレのピエタ』の公開前夜祭トークショーが、5日にタワーレコード渋谷店にて行われ、女優の杉咲花と松永大司監督が登壇し、オーディション当時のことや撮影秘話を語った。
同作品は、漫画の神様・手塚治虫が死の縁まで綴っていた病床日記にインスパイアされ、『ピュ〜ぴる』で国内外から高く評価された映画監督・松永大司が完全オリジナルストーリーで脚本化した、生と死を描く切ないラブストーリー。主人公・園田宏役を、絶大なる人気を誇るロックバンド『RADWIMPS』のリードボーカル&ギターの野田洋次郎が映画初主演を務めることにも話題になっている同作品で、杉咲は、余命宣告を告げられた宏と出会い、お互いに反発しながらも惹かれあっていくヒロイン・宮田真衣役に抜擢。
これまでの取材やイベントでも、監督と杉咲の2人だけで行うのは初めてということで、監督が「二人だと嫌だとか言ってるんでしょ?」と言うと、杉咲はすかさず「言ってないですよ! 楽屋でも言われたんですけど、本当にやめてほしいなって思ってます」と応戦。すると、監督も「取材で『監督に泣かされた』って言って、たくさん書かれているから……。虚像ですよ、虚像!!」と必死にアピールする監督に、杉咲は苦笑いし、会場から笑いが漏れていた。
今回、ヒロインの真衣役を選ぶ際に、1年にわたるオーディションの末、杉咲の出演がきまったということで、当時を振り返って監督は「真衣はすごくパワフルな役なので、内面にパワーを持っている人がいいなと思っていて。杉咲と初めて会った時に、制服で来ていたんですが、『初めまして』って言ったとき、本当に声が小さくて、“この子はきっとナイだろうな”と思った」と初対面での印象を激白。しかし、「オーディションで芝居してもらったら、もうパワーがすごくて。それに驚きました。その後、1年間に何回も来てきてもらって、最終的には野田との相性で、二人の組み合わせがすごく良かった」と、杉咲の抜擢エピソードを明かした。
そんな長期間にも及ぶオーディションでヒロインに選ばれた杉咲は、オーディションを振り返り「泣かされたのは一番印象に残っています」と、やはり泣かされたことが強烈に残っていること挙げて、「監督の第一印象は、すごく大きくて、前髪が斜めだなって……」と、笑いを誘うと、監督が「拍手おこってるじゃん。まあ、いいけどさ〜」と、監督も笑顔を見せるなど、息ぴったりの様子。また、オーディションで演技をした際、「監督から『こんなの俺でもできる』って言われて、本当に怖い人だなって思って、イヤだなって思った」と告白しつつ、「でも、監督が言っていることはすごく分かったし、ずっと向き合ってくれているのも嬉しかったから、オーディションは毎回楽しくて、すごい受かりたかった」と当時を振り返った。
そんななか、監督が「『泣かされた』って言うけど、あれは泣くシーンの芝居だから、泣いてあたりまえだったんですよ」と語ると、すぐさま杉咲は「“泣く”って台本には書いてなかった! “感情があふれ出す”みたいな感じで書いてはあったけど……」とツッコむと、監督は「そう、それが泣くってことだったの。あ、じゃあ、ごめん。それは俺が悪かったよ」と苦笑い。
完成した映画を見た杉咲は「最高のプレゼントだなって思いました。こんなに大きなものを貰ってしまったら、『トイレのピエタ』を超えるものを創らないといけないと思いました」とコメント。さらに、「ひとりでも多くの方にピエタが届けばいいなと思います」と映画をアピール。最後に監督は、「杉咲と初めて会ったのが2013年。本当に幼いあどけない顔がどんどん女のコに変わっていく過程を、一番いい瞬間を映画に収めさせてもらったと思う。この映画は、物語とは別のところでの、彼女と野田のドキュメンタリーでもあると思う。映画館でしか伝わらないものがここにあると信じています。主役の2人をはじめ、本当に素晴らしい方たちが映画に参加してくれているので、とにかくそれを観に来てほしいです」と熱く語った。
映画『トイレのピエタ』は6月6日(土)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー。
なお現在、オーディション情報サイト『Deview/デビュー』(https://deview.co.jp/)にて、杉咲花のインタビューを公開中。『トイレのピエタ』のオーディション秘話から撮影エピソード、同時期に撮影&公開される映画『愛を積む人』についてなど、たっぷりと語っている。
さらに、杉咲花が所属する研音が、他薦限定のオーディション『研音オーディション2015』を開催中。所属が決まった場合は、推薦者に報奨金100万円。同社がオーディションで応募を他薦に限定し、報奨金を設けるのは初の試みで、これまでの募集では集まらなかったような、「学校で有名なかわいい子」、「ママ友の間でうわさのイケメン」など、まだ世に出ていない次世代の逸材を発掘するとのこと。応募詳細は、オーディション情報サイト『Deview/デビュー』にて掲載中。