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2015/02/09 23:21
宮本亜門がNMB48梅田彩佳に「これは卒業公演じゃないぞ」とクギ。『ウィズ〜オズの魔法使い〜』稽古場会見
スーパー・ソウルフル・ミュージカル『ウィズ〜オズの魔法使い〜』の稽古場会見が9日に開催され、演出の宮本亜門、美術監修の増田セバスチャン、そしてAKB48グループのオーディションでヒロイン・ドロシー役に選抜された梅田彩佳、田野優花ほかキャスト陣が登壇した。
『ウィズ〜オズの魔法使い〜』は、1974年にオールアフリカ系アメリカ人キャストによりブロードウェイで初演され、トニー賞7部門を受賞した傑作ミュージカル。2012年秋には宮本亜門が演出を手掛け、日本のポップカルチャーを牽引するクリエイターと、豪華キャスト陣を起用し、ヒロインのドロシー役をAKB48グループの『ガチ』オーディションから増田有華を選出して日本版を上演した。
今回のドロシー役はNMB48の梅田彩佳、AKB48の田野優花によるWキャスト。宮本亜門は「本当にガチのオーディションなので、1人に決めなくてはと思ったんですが、あー、もういい! どうしても見せたい! ということで、スタッフの皆さんにも“申し訳ないですけど、稽古に時間がかかります”ってお願いして、2人を選ばせていただきました。新たなドロシーと新たなキャストを含めて最高の作品を作ります」とその理由を語った。
梅田は「稽古もすごく楽しくて毎日ハッピーなので、それをドンドン向上できるように頑張っていこうと思います。笑いの絶えない稽古場の空気を本番の舞台にあげられれば。AKB48からオーディションを受けた103人の中から選ばれた2人ということで、AKB48のファンの方もたくさん観に来ると思うんですが、AKB48の代表として私たちは立つので、そこを改めて自覚して頑張らないといけないなと思いました」と意気込む。
そして田野は「この作品に携われることは光栄なことですし、こんな豪華なキャストの方とお仕事が出来るのは初めてなので、役に恥じないよう、これからもっと頑張っていきたいと思います。AKB48の活動とは全く違って、毎日が刺激的で。普段、AKB48では個人に対して指摘されることが少ないんですが、稽古場では亜門さんから私一人に対して、いろいろアドバイスや新しい考え方をいただいています」とその充実ぶりを語った。
宮本は、ドロシー役の2人を抜擢した決め手を聞かれると、梅田については「1回目のオーディションで、僕のなかでは増田さんの次は梅田さんだったんです。何年か経っていますから、以前の評価はあえて無にして期待しないでいたら、だいぶん歌も勉強してきて上がってきてたんですよね。この人のドロシーを観たいと思ったし、稽古場で一緒にもっと積み上げてみたいと思ったのが梅田さんだったんです」と説明。
そして田野については「1回目のオーディションが長丁場になったとき、“みんな疲れてるでしょ? いいよ、やる気無いみたいだから帰っていいよ!”って言ったら一番最初に帰った子だ!って、3次オーディションの前に思い出したんです。でも1次、2次をなんで受かったかというと、ダンス力がすごかったんですね。空間をガーッと全部動かす、全身で踊るエネルギーとパワーが。そして、1次、2次と、こっちが指示を出していくと変わっていったんです。その柔軟性と、スポンジのような感性があって。この子は変わるぞ!という興奮が決めてかな」と語った。
そして2人に対して期待することとして、「田野ちゃんには、もう稽古始まったから辞めないでね、部屋から出て行かないでね、と。そして梅田さんには、『ウィズ』が卒業公演になった方がいらっしゃったので、これは卒業じゃないぞと。この経験をちゃんと伝えろよ、と」と皮肉を交えてクギを刺し笑わせた。
その言葉を聞いて、梅田は増田をよく知るだけに「私にコメント求めますか? いやあ、そうならないように頑張りますし、言いづらいので、それに関しては。本気で頑張りますし、その後もNMB48で活動を頑張り続けたいと思います。これぐらいでいいですか?(笑)」としどろもどろ。田野は「1回目のオーディションは帰ってしまって、本当に申し訳なかったんですけど。今回このオーディションがあるって聞いたときは、本当に心の底から受けたいって思ったし、新しい自分を見てみたいって思ったので、本気で受けました。その熱意が亜門さんに伝わっていたら……(うなずく宮本を見て)良かった!」と、改めて熱意をアピールした。