急激に一般認知度を上げ、最近ではテレビ番組やCMへの出演、CMタイアップ曲起用など勢いに乗るアイドルグループ・ももいろクローバーZが、初の横浜アリーナで2DAYS公演を行い、大盛況のうちに完走を果たした。

　4月21日・22日に開催されたのは、「ももクロ春の一大事　横浜アリーナまさかの2DAYS」と銘打ったコンサート。アリーナ公演は初めてながら、両日で2万5000席のチケットは、発売開始後わずか３分間で完売。会場は熱狂的ファンで満席となり、開演前からファンの熱気が充満した状態だ。

　そして開幕した初日公演。百田夏菜子が「今日は、私たちももクロの持ち味である『楽しい』を目いっぱい皆さんに伝えられるようなコンサートにしたいと思います」、佐々木彩夏は「今日は、私たちにとって初めてとなる2デイズです。1日目の今日は、『楽しくなければももクロじゃない！』をテーマに、いろんな顔のももクロを見てもらえると思います」、有安杏果は「これまで重ねてきた経験を今日は存分に発揮して、ももクロらしいパフォーマンスでみんなに喜んでもらえるよう頑張りま〜す」とそれぞれにあいさつ。

　続けて、玉井詩織からは「いいか〜！　おまえら〜っ！　2012年、私たちから目を離すなよ〜っ！　おまえらの想いを胸に今日も最高のステージを見せるぞ〜！」、高城れにから「ファンのみんなの笑顔を今日もいっぱい感じたいので、高さん、今日も頑張るから応援よろしく〜っ。そして、皆さんも『社会から逸脱して』、今日はおもいっきり楽しんでください」と気合い十分なコメントが飛ぶとさらに会場はヒートアップ。

　今回の2DAYSはステージの造りも、公演内容も二日とも違うもの。21日の初日公演「ももクロ☆オールスターズ 2012」では、松崎しげるの「愛のメモリー」の歌唱パフォーマンスをはじめ、ザ・ワイルドワンズ、デューク・エイセス、在日ファンク、指原莉乃（AKB48）など、コラボあり、初披露曲ありの、バラエティーに富んだステージを展開。シングル曲を含む全22曲を披露した。さらに、松崎が西武ライオンズの応援歌を歌いながら登場し、夏ツアー最終開催場所、「西武ドーム」をメンバーたちに知らせるというサプライズも。

　一方、2日目は内容もステージ設計も大幅に変更。コンサートタイトルも「ももクロ春の一大事〜見渡せば大パノラマ地獄〜」と変わり、メンバー5人のみの濃密なパフォーマンスとなった。タイトル通り、ステージは円形の360度大パノラマ舞台。メンバー全員が観客にぐるりと囲まれた、死角なしのステージだ。

　初体験のプレッシャーを吹き飛ばすように、MCでは「今日は、私たちももクロにとって初めての経験であり、大きな挑戦が待っているコンサートとなります。私たちも力の限り頑張りますので、皆さん、どうか応援のほどよろしくお願いします（百田）」、「私たちにとって初めてとなる2デイズの2日目。今日は『攻めるももクロ』をテーマに、強いももクロの姿、ももクロの迫力を見てもらえたらと思います（佐々木）」。「『見渡せば大パノラマ地獄』って、普通、アイドルのコンサートタイトルに『地獄』って入れますかね？　まぁ、それはともかく、今日はこれまで以上に、かなり勝負かかってるんで、気合い入れ直してがんばりますよ〜っ。みんなに喜んでもらえるよう頑張りま〜す（有安）」、「いいか〜おまえら〜っ！　私たちは、逃げも隠れもしないぞ〜っ！　360度？　上等だぁ！　私たちの覚悟、おまえらしっかり受け取れよ〜っ！（玉井）」、「ファンのみんなの笑顔を今日もいっぱい感じたいので、高さん、今日も頑張るから応援よろしく〜っ。そして、皆さんも社会から逸脱して、今日はおもいっきり楽しんでください（高城）」とメンバー全員、初横アリ、初2DAYS、初360度ステージに宣戦布告！

　攻めの姿勢にふさわしく、1曲目からパワー全開、エネルギッシュなステージで「ＤＮＡ狂詩曲」をはじめ、「ピンキージョーンズ」「Ｚ伝説 〜終わりなき革命〜」「ワニとシャンプー」「ココ☆ナツ」「ミライボウル」「労働讃歌」「ももクロのニッポン万歳！」「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」「コノウタ」など全25曲を熱唱。

　2日間の横浜アリーナ公演を大成功させたリーダーの百田は「何とか皆さんの応援のお陰で、乗り越えることができました。今日は、特に360度という未知の世界に挑戦しました。ステージに上がる前は怖くて怯えていたんですけど、やり終えた今は、大きな自信になりました」とたくましいコメント。

　今後ももクロメンバーは、6月17日の東京・ＮＨＫホールを皮切りに、8月5日の埼玉・西武ドームまで全国10カ所で開催する夏ツアーがスタート。ももクロの熱い夏が始まりそうだ。