オーディションメディア36年を誇る『デビュー』では、これまで様々な新人募集を掲載し、数多くのスターを輩出。そこで新企画として、『デビュー』のオリジナルオーディション出身者や、元読者である“デビューっ子”と現役ユーザーをつなぐ【デビューOB・OGセミナー】を開催。記念すべき第1回目は、現在公開中の映画『下忍 赤い影』でヒロインを務める山口まゆちゃんをゲストに迎えて、芸能界デビューを夢見るユーザーが多数参加する中、貴重なお話しをたっぷりと語ってもらいました!!

9月29日、都内で実施された【デビューOGセミナー／山口まゆ トークショー】には、抽選で選ばれた『デビュー』ユーザー計37名が参加。やや緊張感の高まった会場に、ゲストのまゆちゃんが登場すると、会場は大きな拍手に包まれる。2014年に『デビュー』のオリジナルオーディション「Push！」でフラームに合格し、同年7月に連続ドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』でテレビドラマデビューを果たしたまゆちゃん。トークショーの会場が、『Push！合同面接会』と同じ場所ということで、「懐かしい。まさに、この場所がフラームの面接会場で、今でも鮮明に覚えています」と久々の凱旋を懐かしんでいた。
小学校の頃、子役としてエキストラや舞台を中心に活動していたが、中学進学を機に学業に専念するため、芸能活動を休止。しかし、中学進学後にドラマなどを観ている中で、“もう1度やりたい”という思いが強くなり、「やっぱり私はお芝居が大好きで、“自分で表現したい”という思いが強くなって、『デビュー』のオリジナルオーディション『Push！』に応募しました」と、オーディションに応募した際の思いを語る。

そして、『合同面接会』を振り返り、「緊張はしましたが、小さい頃から舞台などをやっていた経験があったおかげか、“とりあえず頑張ろう！”と開き直って面接に挑んでいた思い出があります。当時は、自分の魅力なんてまだ何もわからない状態でしたが、とにかく“芝居が好きで、芝居がやりたいんです！”という気持ちを一生懸命伝えました」と明かす。
さらに、「当時はかなりの反抗期でした（苦笑）」と打ち明け、「私は普段、パンツスタイルが多かったのですが、母が『こういう日くらい、可愛く見られたほう良いんじゃない？』ということで、すごく可愛い洋服を買ってくれたんです。でも、フリフリの服を着るのが苦手だったので、とても恥ずかしくて、会場に着く前のエレベーターの中で、母に『嫌だ！』ってずっと反抗していていたことをすごく覚えています。そのときの洋服は今でも大切に取ってあるんですけどね（笑）」と苦笑いを見せつつ、当時のエピソードを告白。

『デビュー』2015年4月号では、事務所の先輩でもある憧れの女優・有村架純ちゃんとの“デビューっ子”対談インタビューも実施。「ちょうど、私が『Push！』に応募したときの雑誌の表紙が有村さんだったので、すごくご縁を感じました。それに、有村さんと一緒に『デビュー』の取材を受けるということがとても嬉しかったですし、事務所に入ってから短いスパンで、『デビュー』のスタッフのみなさんと再会できたことも嬉しかったです」と笑顔を見せた。

ドラマデビューとなった『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』をはじめ、これまでもオーディションで数々の役を勝ち取ってきたまゆちゃん。オーディションで心がけていることについては、「周りの人たちと同じことはしたくないという想いがあって、自分の順番の前の人とは違うお芝居をしようというのは心がけていました。それは今も変わらずなのですが……。あとは、オーディションの場を楽しむということを意識しています」と話しつつ、「とはいえ、自分に余裕がない時には何もできないというか、セリフが全部飛んでしまったり、前の人とまったく同じ芝居をしてしまったり、失敗してしまうことは多々あります。オーディションはいつも緊張しますし、未だに私も苦手なので、だからこそ常に“気をつけよう！”って、自分に言い聞かせています」と語る。

『コウノドリ』で中学生の妊婦役で注目を集めたり、『相棒 -劇場版IV-』ではヒロインに抜擢されるなど、若き演技派女優として、今後の活躍も期待されるなか、『特に転機になった作品』を聞くと、「すべての作品が思い出深いですが、初映画の『くちびるに歌を』は、オーディションの記憶から撮影まで、今でもずっと鮮明に覚えています。同世代の子たちと、長崎で2ヵ月ほど撮影をしていたのですが、今もたまにみんなに会ったりしますし、私の原点だなって思います」と回顧。
さらに、「最近だと、ゲストで出させていただいた『ストロベリーナイト・サーガ』での経験も大きかったと思います。“ここからさらに10倍、100倍頑張らなきゃ！”と思って、髪をバッサリ短くしたんです。髪が短くなると気持ちも軽くなるというか、また違う自分に出会えた気がして。けっこうツライ役柄ではあったんですが、掘り下げれば掘り下げるほど、役と自分の近い部分が見えたりして、やりがいをすごく感じました」と明かした。

また、大学受験も大きな転機になったそうで、「私はけっこう感情の起伏が激しいので、落ち込むときはとことん落ちてしまうんです。ちょうど、高校3年生のときに、大学受験もあって、ピークで苦しい時期があって。でも同時に、自分とも向き合う時間が増えたし、いろいろなことを得ることができたんです。その苦しい時間を乗り越えて、今はとても楽しめていますし、“この苦しかった経験が、きっといつか役者として糧になる日が来る”と信じて、頑張っています」と述べ、「自分のために頑張るということはもちろん、現場でご一緒した共演者の方やスタッフさんとまたどこかの現場でお会いしたいし、そのときは成長した姿を見せたいという思いがあって。今日、このように『デビュー』さんのイベントに呼んでいただけたことも嬉しいですし、もっともっと成長した姿を観てもらえたらなというのが、頑張るモチベーションになっていることも多いです」と胸の内を語った。