インスタグラムのフォロワー数は60万を超え、テレビやCMでも人気の双子姉妹“りんか＆あんな”の新刊『りんあんコーデ　基本の4着で1か月着まわせる』（KADOKAWA/1200円＋税）が24日に発売された。“りんか＆あんな”のママ・matsukoさんが、双子の子育てのなかで編み出したコーデ術、収納術、おかずレシピなどのノウハウを詰め込んだ、実用的かつ見て楽しい一冊となっている。今回、新刊の発売にあたって、りんかちゃん、あんなちゃんを取材・撮影、著者であるママのmatsukoさんに話を聞いた。

　りんかちゃん＆あんなちゃんの撮影場所には、二人に自由に遊んでもらうため様々な小道具を用意。すると、こちらの想定以上に“自由過ぎる”二人は大はしゃぎ。キノコの椅子を見つけては、「よいしょ！よいしょ！」と大きなキノコを掘り出す童話のような物語を展開し、大きなトラの顔のぬいぐるみに名前をつけて、すぐにお芝居が始まる。かと思えば、急にモデルさんのような雰囲気ある表情を見せたり…。とにかく、観ていてこちらのほっぺたが痛くなるぐらい笑顔にさせられてしまう。

　お菓子が用意された取材用のテーブルに着き、ひょいとラムネを手にしたあんなちゃんは「それならいくらでも話を聞こう。ラムネってホントおいしいんだよな〜」と妙に大人ぶった言い方で笑わせる。最近は情報番組やTVバラエティ、CMにも出演している人気者の二人だが、「これまで楽しかったことは？」と聞くと「今日の撮影！」と嬉しい答え。「遊びながら撮影できるから好き！」（りんか）と、常に今を全力で楽しんでいるという印象だ。

　『りんあんコーデ』の撮り下ろし撮影のときも、「このとき『魔女ごっこ』したんだよ」とあんなちゃん。「魔女を退治するには『撮影』しかないから」と言うので、どういうこと？と思っていると、matsukoさんは「“魔女を退治するために撮影をする”っていう、自分たちで作ったお話なんです。一個何かあれば、それでもうずっとお芝居をしていて。それが撮影を続けるモチベーションになっているみたいです」と説明してくれた。

　一卵性双生児で本当にそっくりな二人だが（外見的には“ほっぺた”と“ほくろ”がポイントとmatsukoさん）、よく見ていると、性格の違いが分かってくる。二人の間では率先して行動するあんなちゃんと、「おとぼけなコ」（あんな）で、ちょっとだけあまのじゃくなところがあるりんかちゃん。二人の会話もボケとツッコミの漫才のよう。実際に会った芸能人で好きな人を聞くと、「東野幸治」（あんな）、「生田（竜聖）アナウンサー」（りんか）と好みが分かれるのも興味深いところ。

　『りんあんコーデ』のなかで、お勧めのコーデを二人に聞くと「しましま」（ボーダーロンＴ）と「赤いのとひらひら」（赤いカーディガンにチュールスカート）とのこと。そして本の中で「見て欲しいページ」については、「ヒストリー」のページに掲載された1〜2歳ごろの写真を挙げた。なんでも二人はじぃじとばぁばが大好きだそうで、福岡の実家で撮影された写真のページを指差して「こればぁばんち？」と楽しそうに眺めていた。

　インスタグラムで発信した双子ファッションが支持され、2015年12月にリリースされたフォトブック『ツインガール』（ぴあ刊）を皮切りに、様々なメディアに登場するようになったりんか＆あんな。この1年ちょっとで、彼女たちをとりまく環境は大きく変化したと思われるが、「二人はなんにも変わらなくて。変わらないでいることが、すごくいいなって思ってしまって」とmatsukoさんは言う。

「みんなにいつも“可愛い、可愛い”って言われて調子に乗るのは嫌だったんですけど、本人たちも分かっているのか、幼稚園でも他の園児や先生にも一切（活動について）言わないらしいんです。ファッションや取材の撮影も撮影だと思ってないみたいで“楽しい”って言っているので、それがいいのかな」と、伸び伸びと彼女たちらしい姿を見せられて、そこが支持されていることに感謝している。

　今回リリースされる『りんあんコーデ』では、「双子を育てる」というハードな毎日を乗り越えるためにたどり着いたノウハウや楽しみを惜しみなく公開。そもそも、「二人分買わなくてはいけない」「一着しかない服は買えない」「成長してすぐサイズアウトしてしまう」ことから経済的な悩みを抱える双子のママとして工夫を重ねてきた、安くて可愛い、少ないアイテムで着まわしが効くコーデは、多くの子育てママが真似しやすく、すぐに役立つものになっている。

　「コーデを考えることは、双子育児のなかでの楽しみだったんです」と言うmatsukoさん。「元々ファッションに興味があって、子供が生まれてからは、見ているだけでも楽しくなってきたら、ヨレヨレにならずに長くもたせる方法や、見た目がよくなる着せ方を考えるようになって、襟ぐりや丈感に気を遣って服選びをするようになりました」と語る。そこには「コーデも母の愛情」という想いがある。「中学生のときに自分のちっちゃい頃の写真を見たとき、すごく上手く服を着せてくれていて、その写真を友達に自慢できたんです。それを思い出すと、将来二人が大きくなって今の写真を見たとき“それが母の愛情だよ”って感じてもらえたらなと思うんです」。

　コーディネートのほかにも、小物使いやヘアアレンジ、インスタ読者から問い合わせが多い、可愛らしくカラフルなお弁当の作り方や、同書の編集担当も驚く自宅をキレイに保つ収納法なども収録されており、リーズナブルで真似しやすく、ちょっとの工夫で楽しくなるこだわりが詰まった一冊。matukoさんは「私自身が育児で辛い時期に、先輩ママさんのブログに助けられたように、現在育児に四苦八苦しているママさんの助けになれば幸せ」と本書に込めた想いを語った。

　『りんあんコーデ　基本の4着で1か月着まわせる』（KADOKAWA刊/1200円＋税）は24日発売。