(四六判・並製|256頁|定価:1,800円+税)
気鋭の映画監督と新人の俳優や脚本家を積極的に起用した映画や舞台など13本製作。2011年スタジオセディック(山形県)、2013年シネマカレッジ京都(京都府)と東京以外の地域でも映画人育成拠点の設立に参画。映画を活用した地域プロデュース(映画24区ローカル)も全国で展開中。
#1 俳優という素敵なお仕事
映画24区の三谷です。
今般、俳優の勉強をする若い人たちに向けた『俳優の教科書』という本をつくりました。
俳優を志す多くの人たちに読んでいただければと思います。そして本のタイトルと同じ名前のコラムを今日から始めます。私が普段から俳優を指導している中で必ず知っておいてほしいこと、勉強してほしいこと、本には書ききれなかったことなどをデビューさんの読者に向けて発信していこうと思います。
早速ですが、第1回目は俳優のお仕事についてちょっと書いてみました。
そもそも俳優業の魅力ってなんでしょう?
私は俳優ではありませんので、自分の体験談を語ることはできないのですが、普段映画やテレビの仕事で俳優さんと接していて心底羨ましいと思うことが1つあります。
それは多くの人の人生を生きることができることです。
世間一般の人はどれだけお金や時間があっても「自分」というたった1人の人間の人生しか生きることができません。しかし、俳優や女優は違います。町の工場で働く労働者、市役所に勤める公務員、IT企業を経営する敏腕社長、シングルマザー、プロ野球選手など自分以外の様々な人生を生きることができます。
さらにスクリーンや舞台に生きる俳優たちは、作品を観た観客たちの人生も変える・・・というと少し大袈裟かもしれませんが、それでも、大嫌いだった友達のことを許してあげようという気になったり、長らく会っていないお母さんに電話しようと思ったり、明日学校を辞めようと思っていたけどもうちょっと頑張ってみようかなと思える人がでてくることでしょう。俳優は人に小さな希望と勇気を与えてくれる職業なんだと私は思います。
今、映画プロデューサーという仕事をやっている私も映画館で俳優たちに魅せられた人間の1人ですが、日本中どこを探してもこんな素敵な仕事は見つからないと思います。
『俳優の教科書』発売中
俳優として仕事を依頼され続けるために必要な技術を「ものづくりの感覚」「脚本の読解力」「映画の見方」「オーディションでの戦略」から、映画、TV、演劇などジャンルを問わず全方位的に解説。仕事をするうえで必要になる「演技術」と「正しい訓練の仕方」、さらには「芸能業界のリアル」まで踏み込んだ、類のない内容! ! 俳優として生きるとはどういうことか? 長く現場で活躍し、仕事が途絶えない俳優になるためには、どう行動すべきか? 現場を知るためのインタビューも多数掲載。俳優:鈴木亮平、映画監督:中野量太(『湯を沸かすほどの熱い愛』)、芸能事務所:ホリプロ・津嶋敬介、撮影:鈴木周一郎、録音:石寺健一ら、現場からの言葉も読み応えあり。 俳優志望者、子役を育てたい親御さん、芸能プロダクション関係者、演技指導者、そして、すべての映画制作者、必読! !