宮藤官九郎監督の最新作映画『TOO YOUNG TO DIE！若くして死ぬ』が、25日に公開初日を迎え、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われた舞台挨拶には、主演の長瀬智也（TOKIO）をはじめ、神木隆之介、小野真千子、森川葵、桐谷健太、清野菜名、古舘寛治、皆川猿時、宮藤官九郎監督が登壇。

　同作品は、修学旅行中に不慮の事故でこの世を去り、地獄に落ちた高校生・大助が、大好きなクラスメイトとキスしたい一心で、赤鬼・キラーKによる“鬼特訓”のもと、地獄からの生還を目指して大奮闘するという、“クドカン”ワールド全開な【超絶地獄】コメディ。

　公開初日を迎えたことに対して長瀬は「こうしてみなさんに観てもらえることが非常に嬉しい」と喜びを語りつつ「ここにいる素晴らしいキャスト、そしてスタッフじゃないと表現できなかった作品だと思う」と自信をのぞかせる。神木は「無事にこの日を迎えられたのは、本当にみなさんのおかげです」と感謝を述べ、前日の『ミュージックステーション』での生演奏を振り返り「昨日の地獄のライブからドキドキが止まらなくて、とても楽しみにしていました！」と笑顔を見せた。

　映画にちなみ「一番“鬼”だと思う人は誰か」と尋ねられると、桐谷は神木を指して「ケータリングでカレーが出たときがあって。普通はご飯とルーを半々じゃないですか。でも、神木は普通のご飯の量に、ルーはティースプーン1杯くらい。その時点で“こいつ変態だな”と。ルーを作った人からしたら鬼。変態鬼です」と神木の変わった行動を暴露。神木は「そんなスプーン1杯とかじゃないですけど、いつも少な目です。ご飯にちょっとついている沁み込んでいるのが好きなんです」と独自のカレーへのこだわりを告白。

　続いて長瀬も「僕も隆（神木）ですね。地獄の拷問を受けるシーンが多くて、ロープで縛られて吊るされるシーンのとき、スタッフさんが気遣って『一回降ろしましょうか？』とか聞いても、『いや、大丈夫です〜』って、すごい爽やかな笑顔で言っていた」と撮影を振り返り、「最後の方は快感を覚えてたんじゃないかな？」と桐谷の意見に同調すると、桐谷は「やっぱり変態の鬼じゃん！」と追い打ちをかけて笑いを誘う。そんな神木に対して客席からは「可愛い〜」という黄色い声が飛び、長瀬が「ほら『可愛い』って言ってるから。そんな隆も好きだから。大丈夫だよ、安心して」と優しくフォロー。

　それに対して桐谷が「可愛い変態の鬼ね」「みんなからキャーキャー言われる変態の鬼」「カレーの隆（リュウ）！」「神木“ルー”之介！」と畳み掛けると、神木は「カレーのルーと隆をかけないで！」と必死のツッコミ。しかしさらに「そんなカレーの隆は誰を（鬼だと）指したの？」と長瀬が乗っかり、「だから違うって!! 隆だから！ カレー屋さんじゃないから！」（神木）と、長瀬と桐谷は神木をイジリ倒して場内を沸かせていた。

　そんな神木は「監督か健にぃ（桐谷）で迷ったんですが、健にぃにします」と桐谷を指し、「アドリブが多いんですよ。テストで言ってなかったことを本番でいきなり言うし、いつも毎回変わるので、本番のときに“え!? どうしたらいいの？”ってなってた」という撮影秘話を明かすと、桐谷は「隆がちゃんと答えてくれるから、本番でアドリブができるんだよ。本当にありがとうございます。感謝してるんだよ」と神木への感謝の想いを語った。

　また、映画のテーマでもある“輪廻転生”について、「生まれ変わったら誰になりたいか？」と聞かれた長瀬は「クドカンになってみたい」と監督の名前を挙げて「かれこれ15、6年一緒に仕事をやらせてもらっているので、客観的な自分がみれそうな気がする」とコメント。すると宮藤監督は「俺になったら辛いよ？腰痛いし、ため息ばっかついてるし……」と自虐コメントで笑いを誘う。

　一方の神木は「僕は長瀬くん。地獄図（ヘルズ）のリーダーとしても引っ張っていってくれましたし、近くでギターを弾いているのをずっと見ていて、こんだけ自由にギターを弾けるのって気持ち良さそうだなって思ったので」とコメント。そんな神木に対して、「小さい頃に共演させてもらって以来なので、すごい大人になったなという想い。あのときは一緒にお風呂に入るシーンもあったりしてね。可愛かったな」と当時を振り返った。

　最後に長瀬は「今までこんな作品観たことないし、この先もなかなか出会えないと思う。人間の素晴らしさを感じられる作品です。僕等ももちろんですけど、みなさんにとって、この作品がすごい大事な何かになったらいいなと思います」とコメント。そして宮藤監督は「この映画は仏教の地獄を舞台にした映画です。一度より二度、二度より三度観ていただくと、徳積むことができます。ぜひお布施だと思って観てください」と笑いを交えてアピールし舞台挨拶を締めた。

　映画『TOO YOUNG TO DIE！若くして死ぬ』は全国公開中。なお、オーディション＆エンタメサイト『Deview／デビュー』では、神木隆之介のインタビューを公開中。