第40回ホリプロタレントスカウトキャラバン グランプリ | Deview-デビュー
第40回ホリプロタレントスカウトキャラバン グランプリ
木下彩音さん
「1人でも多くの方に顔と名前を覚えてもらいたいのでお仕事を一つ一つ一生懸命頑張りたいです!!」
――よく『グランプリを獲って人生が変わった』と言いますが、自分では変わった実感はもうありますか?
「少しあります。みんなに『テレビで観たよ』と言ってもらうと、『変わったんかな?』って思います」
――TSCを受けていたことは、友だちや周りの人に一切言わなかったそうですが、決選大会の後は学校で大騒ぎになったのでは?
「みんなビックリしていました。『あれ、ほんまに彩音なん?』とか言われたりして。いとこにも言ってなくて、きゃりーぱみゅぱみゅさんのダンスを練習をしているのを目撃されたときに『何してんの?』と聞かれたんですが、『きゃりーさんの曲を踊る全国大会があるから、練習してるんだ』と言って、ごまかしていました(笑)」
――学校ではクラスの中心になるタイプですか?
「中学のときは保健委員でした。体育祭で何かを決めるときなど、けっこう積極的にやっています。そういうのは好きなので」
――中学ではソフトテニス部だったそうですが。
「はい。でも高校では帰宅部です。放課後はよく友だちと河原町に行って、鴨川でたい焼きとか食べながら、おしゃべりしています」
――いいですね〜。東京は京都と印象が違いました?
「全然違いますね。ビルの高さに『おー!!』と圧倒されました」
――女優を目指したきっかけが、目標に挙げていた石原さとみさんということですが。
「はい。ドラマ『リッチマン、プアウーマン』で石原さんの演技を観て、すごく表情が豊かで、怒った顔も笑った顔もされていて。『あっ、すごいな』ってビビッと来ました」
――オーディションを受けたのは、今回が3回目なんですよね?
「初めて受けたのが去年、中学3年のときで、最終審査の前で落ちちゃいました。今回は自信がなくて受けるつもりはなかったんですけど、お母さんが応募してくれて。審査が進むにつれて、自分でも“グランプリを獲りたい”と思うようになりました」
――地方予選には何か準備して行ったんですか?
「特にしなかったです。着ていく洋服はお母さんと相談して、水色のワンピースを選んだくらいです。審査会場では、やったことのないウォーキングや発声をやってみてと言われて、きちんとはできてはいなかったと思うんですけど、自分なりにやりました」
――審査員さんにどんなことを話したとか、覚えてますか。
「家でお母さんと、とにかく明るい安村さんのマネをして『安心してください。履いてますよ』と遊んでいる……という話をしました(笑)」
――今年は、サイパン合宿がありましたが、どんな思い出があります?
「浜辺でチームに分かれてバレーボールの対決をしたり、すごく楽しかったです。」
――決選大会で流れたVTRでは、木下さんが先生に「タイミングが合ってない。頭のピントがズレてる」と、厳しいことを言われている場面もありました。
「できなさすぎたので、いろいろ指摘してもらいました。背中を伸ばすように言われて、逆にすごく反ってしまって、ヘンな歩き方になってしまったり。ダンスもみんなよりワンテンポ遅れて、ワンフレーズ分は覚えても、新しいことを教わると前の振りが飛んじゃったりして……。なので、夜にホテルの部屋で猛練習しました。お手本の動画を観て、みんなで集まったりもして。練習していると時間が経つのがすごく早くて、気がつくと夜遅くなっていて……という感じでした」
――挫けそうになることはありませんでした?
「誉めてもらうと、嬉しさがすごくあったので。それで『頑張ろう』と思う気持ちだけでやっていました」
――合宿から帰ってきて、決選大会までの期間はどんなことを?
「ダンスとウォーキングの練習をずっとやっていました。放課後、おじいちゃんの工場を仕事が終わった後に使わせてもらって、お母さんに動画を撮ってもらって、どこがダメか見ながらやっていました」
――自己PRできゃりーぱみゅぱみゅさんのダンスをやることは、早めに決めたんですか?
「早かったです。カラオケに行くと、よくソファーの上で踊ったりしていたので(笑)」
――他の人は変わったPRが多かったなか、ダンスはオーソドックスな印象でしたが、「自分も変わったことをやったほうがいいのかな?」とか、迷いは出ませんでした?
「そこまで頭が回らなかったです。“これで良いのかな?”という気持ちはありましたけど、自分なりにアピールしようと思って。ソフトバンク賞を受賞した井上咲樂さんと同い年ということもあって仲が良くて、一人漫才の練習とかも見ていたんです。でも、練習のときより本番で完成度が高くなっていたのは、刺激になりました」
――決選大会前まで、食事を減らしたりはしました?
「ごはんは普通に食べて、お菓子を食べないように気をつけました。お姉ちゃんが隣りで食べていると、もらいそうになりましたけど(笑)」
――当日のお弁当は食べられました?
「朝はフルーツだけでしたけど、お昼は食べました」
――食べられないほど、緊張はしていなかったと。
「ステージに出たら『やり切ろう』という思いが勝つんですけど、袖で待っている間は緊張がピークになって。脚が震えていました」
――緊張をほぐすために、何かしたりは?
「“人”という字を手のひらに書いて、飲んでいました」
――わりとベタなことを(笑)。結果発表のときはどんな想いでしたか?
「終わった後はやるだけのことはやり切ったので、あとは結果を待つだけと思って待っていました。自分が呼ばれたらいいな……という思いはありましたけど、まさか本当に呼ばれるとは思っていなかったので、すごくビックリしました」
――自分では何が勝因だと思いますか?
「きゃりーぱみゅぱみゅさんの衣裳に似たような服をお母さんに買ってもらって、それで踊ったのがインパクトあったのかなと思います」
――衣裳で選ばれたわけではないでしょうけど(笑)。ダンスやウォーキングを猛練習した甲斐もあったと思いますが、今までの15年の人生のなかでグランプリに繋がったと思うこともありますか?
「明るい性格で、人とすぐ仲良くなれるのは良かったと思います。クラス替えをしても、自分からしゃべりに行くタイプで、今回も他のみんなやスタッフさんと、わりと早く仲良くなれました」
――賞金の100万円は何に使いますか?
「ここまで来られたのは応援してくれた家族のおかげなので、みんなでお寿司とか、おいしいものを食べに行きたいです!」
――最後に改めて、TSCを受けて特に感じたことと、今後の目標をお願いします。
「まだまだ全然ですけど、努力すればしただけ、結果はちゃんと付いてくるのかな?とは思いました。まずは1人でも多くの方に顔と名前を覚えてもらいたいので、いただいたお仕事を、一つ一つ一生懸命頑張りたいと思います!!」
撮影/古賀良郎 取材・文/斉藤貴志

木下彩音さん
きのした・あやね●2000年2月21日生まれ、京都府出身。15歳・高校1年生。身長155cm、血液型A型。尊敬する女優:戸田恵里香、石原さとみ。趣味:映画鑑賞、食べ歩き。
実行委員長・阿部七絵さんからのコメント
「木下さんは大阪予選の受付で見たときから、輝いていました。ビジュアルだけでなく、オーラがあって。気になって注目していたら、見たままの明るい子でした。素の自然な笑顔が、これからも出たらいいなと思います。
 伸び幅も非常にありました。今の若い子は全体的に声がか細いところがあって、合宿で急きょボイスレッスンも入れたんですけど、木下さんも少しずつ声を出せるようになって、丸まっていた背中も伸びてきました。
 競争が激しい世代ですけど、可愛らしさが溢れて出てくるところがあるので、美少女としてインパクトが残せるCMから狙っていけたらと思います」
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