松下優也「こんな有名な作品で、それも道明寺司という役に対して、たくさんの役者さんの中から僕を選んでいただいたということがすごく嬉しいなと思いました。もちろん『花より男子』を知っていましたし、本当に嬉しかったです」
白洲迅「正直、驚きました。僕もですけど、周囲からの反響も凄くて、そこに関してもプレッシャーを感じてもいます。僕自身、ここまでストレートにカッコイイ役を演じるのは初めてに近いんじゃないかなと思うんです。割とおバカだったり、性格が軽い感じの役が多いので、そういう意味でも芝居を作っていくのが楽しみなところです」

白洲「そうなんです！ 僕の中では、“花沢類”の印象って、ドラマのイメージが強かったんです。でも、改めて原作を読んでいくと、クールで社交的ではない部分はもちろんあるんですけど、意外と思っていた以上に感情を表に出す男だし、強く言うところは強く言っていたりもして。それはある意味、嬉しい収穫でした。これから作っていく花沢類像ではあるんですが、新しい発見もあったので、どうなっていくか楽しみです」
真剣佑「僕は舞台が初めてな上、しかもミュージカルということで、お芝居はもちろん歌やダンスもやらなくてはいけない。“頑張ろう”とまずは思いました。原作のことはアメリカにいる頃から知っていて。日本人なら誰でも知っている、と言えるくらいに人気の高いコミックスでしたし。だからこそ、みなさんご存知の、英徳学園高校を牛耳るF４の中の西門総二郎を演じられるのは光栄です」
上山竜治「F4を“まさか自分が演じるのか”と、正直最初は戸惑いがありました。そして『花より男子』をミュージカルにするということで、“どうなるのかな？”という未知なものも感じたんですけど、信頼する演出の鈴木裕美さん、そして脚本の青木豪さんというお二人の手で作られる作品ということで、間違いなくいいものになるんじゃないかという期待も湧いて、一生懸命に頑張ろうと思いました」

松下「少女マンガなので、いわゆる二次元的なカッコ良さってあると思うんですが、道明寺はその中でも結構、人間らしいと思うんです。世界観的にはあり得ないと思うんですけど、中身としては性格もいい意味で二次元的ではないところが僕的にはしっくり来たし、共通点も感じます。周りからも“道明寺っぽい”って言われますし、別の仕事で早くも『道明寺！』って呼ばれます（笑）」
上山「美作あきらは、マダムキラーで世話好きですね。エレガントなお母さんが美作を育て、バラが咲き誇る環境で可愛らしい妹２人と共に育まれてきたからこそのエレガントさは、イメージの中にありますよね」

上山「やっぱりエレガントさ……かな？」
白洲「（吹きだす）」
松下「ボケですか？ それ（笑）」
上山「……バラが似合う男っていうところは似ていますよね。西門さんはいかがですか？」
白洲「話、振る!?（笑）」
真剣佑「いつもこんな感じです、F4は（笑）。僕が演じる西門総二郎は、プレイボーイで軽い雰囲気というのはあるんですけど、やっぱり茶道家元の息子ならではの和の雰囲気を持っていて、芯のある人です。実は決して社交的ではなくて、自分が打ち解けた相手には信頼を寄せるようなところがある。僕もそういうところがあって。信頼できる人には自分の弱さも見せられるので、そこが似ているなと感じています」

白洲「花沢類と似ているところは、社交的ではないところや人見知りな部分かなと思いますけど、その中でも自分の譲れない部分や芯がある時は類なりに声を強くする部分もあるので、そういうところは共感できるなと思います。だから共感できる部分を探していきたいなと今、思っています」

上山「じゃあ、エレガントさ以外でなにかありますか？」
松下「マダムキラーな感じが似てる気はしますね。実際、年下からより年上からの方がモテるでしょ？」
真剣佑「薔薇が似合うところも美作っぽいですよね」
上山「なんだか嬉しいですね」
白洲「似合う、似合う。そういう感じも美作っぽい（笑）」

松下「“和”。礼儀正しさや、ちょっとした仕草や振る舞いが、僕らにはない日本人らしさな感じがしますよね。古風で、いまどきでは珍しい感じというか」
白洲「凛としてるところですね。第一印象ではそれが強かったです。年相応のやんちゃな感じとか見えてこなくて、不思議だなと思っていたんですけど、よく話すようになってくると、年相応な感じもやっぱりあって。だからこそ出せる西門総二郎らしさもあるんじゃないかなと期待しています」
上山「すごく光と影があるような感じがするんですよね。華やかな雰囲気で、美形だし、カッコ良くて。だけど影の部分が垣間見えるようなところが魅力的だと思います。西門も、華やかでプレイボーイなだけど、すごく寂しさもあるところとか。そういうところも似てるような気がするんです。その全てをひっくるめて、魅力のある人だなと感じます」

上山「人との距離感ですね。他人に対して興味がないということではないんですけど、輪の中に入って一緒になってふざけるんじゃなく、そこでの様子を感じる場所にはいる感じ。でも、二人でいるといろんな話もするし、ふざけることもある。そういうところがすごく花沢類らしいなと思います」
松下「思いっきり笑う、みたいなことがない。笑い方がオシャレ」
白洲「笑い方がオシャレ……初めて言われたな（笑）」
松下「それも花沢類の距離感の話に繋がるんですけど、ゲラゲラ笑う感じがイメージにないんです。芯は優しいのに、感情の起伏が、いい意味でそれほど大きくないところも花沢類っぽいと思います」
真剣佑「稽古場での席がとても近いんです。竜治さんとは雑談したり、ふざけたり、いつも笑わせてくれるんですが、そういうときに白洲さんが、その様子を見ている感じとか、一歩引いて見守っているところが、非常階段で休んでいる花沢類を彷彿とさせるというか。学内の喧騒はそれはそれでちゃんと感じられる場所にいる感じがするなと思います」

上山「（脚を開いて座る姿勢を指さし）これはもう道明寺ですよ」
白洲「そのまんまですよね。まず雰囲気もそうだし、既にこの4人を引っぱって行ってくれている感じはすごくしていて。頼れるなぁって思いますね」
真剣佑「顔を合わせて、稽古中でも、まんまの道明寺がいるという感じにしか見えないです。僕自身もさっき、白洲さんに『いろいろな面が出てきそうで楽しみ』と言っていただいたんですが、僕も今後、どんな道明寺が出て来るのか、楽しみで仕方ないです」
上山「すごくマイペース。座り方の足の広げ具合もそうですし（笑）、楽屋でもとにかくこのまんま。『腹減った』っていう一言も周囲がドキッとするくらいに道明寺なんですよ」

上山「今は携帯やネット、SNSといったツールが増えて、芸術が手軽に手元で見られるようになったんですが、ライブでその瞬間を楽しむというのが一番の醍醐味だなと思います。その瞬間のライブ、という一体感を、時間を費やしてその場所で、空間で共に感じられることが魅力だと思いますね」
松下「僕の場合、音楽もやっているので、お芝居一本の方とはまた感覚が違うとは思うんですが、お芝居をやろうと思うなら、絶対に舞台をやってもらいたいです。間違いなくお芝居というものを突き詰められると思います。舞台は３時間なら３時間で終わる。しんどいけど、心地よい疲れと達成感を味わえる。それが魅力だと思います」
白洲「舞台はまず１ヵ月間稽古ができることが幸せで。映像は物語の流れで撮るわけでもないですし、ひとつひとつの場面に時間を掛けられない部分もあるんですね。でも舞台はそれを稽古で突き詰められる。そして幕が開けば頭から最後までノンストップで、公演ごとに毎日違うものが生まれる。それがやっていて面白いなと思っています」

真剣佑「映像とは表現も違うと思いますし、身につけなきゃいけないこともたくさんあると思うんですが、舞台は『カット』の声がかからない本番なので、その空気感やライブ感を楽しみにしています」

真剣佑「普段では見られないF4が歌う姿や踊る姿を生で感じていただきたいと思います」
上山「“お客さん参加型”というのが舞台。拍手一つで空気が変わるのも舞台ならではなので、ぜひ参加しに来てください。F4に会いに来てください」
白洲「原作は大事にしつつ、F4のみんなが歌って踊ってお芝居してっていうのをその場でみんなに体感して頂きたいです」
松下「いろんな『花より男子』がありますが、舞台なので、来た人たちが本当に『花より男子』の世界に入り込んだような、“本当にF4がいるんだ”って感じてもらえるくらいの舞台をお見せします。道明寺として舞台に立って、“花男”の世界観を体感してもらえるくらいに作り込みたいと思います」