2015.09.09
「夢が形になる前って不安もあると思うけど好きだという想い、芝居をやりたいという気持ちを大事にしてほしい」
志尊淳
――出演者のみなさんのチームワークがよくて、本当に楽しそうな現場でした。志尊さんが雰囲気づくりなど、撮影現場で心がけていることはありますか?(寺越)
「僕はこのメンバーの中では年齢が上のほうになるので、年下の子たちが変に気を遣わないよう、フレンドリーに接するようにしています。同級生の設定なので、普段から敬語とかは使って欲しくないなって思っていて。同じ俳優集団D-BOYSのメンバーの堀井新太くんを筆頭に、場を盛り上げて、明るい雰囲気になるよう心がけています」
――日々、仕事をしていて悩むことはありますか? そして悩んだときは、どうやって解決してますか?(松本)
「お芝居やこれからのこと、仕事に対する姿勢についてなど、常にいろんなことで悩んでいます。少しでも形が見えれば気持ちも落ち着くので、そのためには行動するしかない。考えているだけじゃなくて、常に何かしら行動するように心がけています」
――『表参道高校合唱部!』はオーディションでキャスティングされたと聞きました。私はいつも緊張してしまい、いつもの自分が出せないのですが、志尊さんはどうやって自分らしさをアピールしていますか?(寺越)
「正直言うと、僕も正解はわかりません。そもそも、オーディションに正解ってないと思っているんです。監督さんやスタッフさんの話では、オーディションというのは、まず役柄に合っているかと、あとは監督が感じるフィーリングの部分が大きいみたいなんです。だから、100人が審査したとして、全員が『この人!』っていう人はいない。要するに、オーディションというのは巡り合わせってことなんだなと。その巡り合わせを引き寄せるためには、まずは、そのままの自分を素直にさらけ出すことが大事なんだと思います。変にキャラクターを作ってしまっていると、見ている人も、たぶん、あんまり面白くないんじゃないかな。知りたいのは、その子の人間性だと思うんですよね。それに、その役とは合ってないとしても、“この子の普段の姿はこんな感じだけど、この役をやらせたら面白いかもしれない”とか、役柄のほうを変えてくる可能性もある。なので僕は、特に飾る必要も、嘘をつく必要もないと思っているので、気負わず対応するようにしています」
――これからの目標や、憧れている人はいますか?(松本)
「よく聞かれるのですが、あえて具体的に定めていないんです。僕は養成所に入っている間に、幸運なことに仕事が決まったので、自分がやらなければならないこと、その時できる事を、とにかく精一杯やるしかなかった。そうしたひとつひとつのお仕事の積み重ねで今に至っているし、まだまだ経験値も少ないので、今は“どうなりたい”というよりは、とにかく現場をたくさん経験したいんです。たくさんの作品に関わらせていただくことが、目標というか、自分がやっていかなきゃいけないことだと思ってるので。あ、僕からも質問していいですか? 二人は、何を目指しているの?」
――「女優です。子供の頃にモーニング娘。さんを見て、自分もあちら側の人になりたい!と思ったのが最初のきっかけで。その後、沢尻エリカさんの『1リットルの涙』の演技に感動して、女優を目指すようになりました」(松本)
――「私も女優です。映画やドラマを観て泣いたりしたことがなかったんですが、映画『マリと子犬の物語』を観たときに、初めて感動して泣いて、そんな自分にびっくりしたんです。それで“お芝居って面白い”と思って、スクールなどに通い、演技の勉強をするようになりました」(寺越)
――「私も女優です。映画やドラマを観て泣いたりしたことがなかったんですが、映画『マリと子犬の物語』を観たときに、初めて感動して泣いて、そんな自分にびっくりしたんです。それで“お芝居って面白い”と思って、スクールなどに通い、演技の勉強をするようになりました」(寺越)
――「なるほど。僕が思うのは、“絶対に自分はやるんだ!”って強い気持ちがあれば、なんとかなると思っていて。夢が形になる前だと不安もあると思うけど、好きだという想いや、芝居をやりたいという気持ちを大事にして欲しいんです。“事務所に所属する”っていうのも大事な目標だけど、その前に、とにかく芝居をやるっていうことを第一に考えてもいいんじゃないかなって。友だちと集まって芝居を作ってもいいし、サークルや劇団に入ってもいい。好きなことに夢中になっていく過程で見いだせるものって、絶対にあるから。たくさんの人の目に触れる映画やドラマに魅力を感じるのはもちろんあるけれど、小さな劇場でやっている舞台、スクールの発表会も、観た人に影響を与えられる作品になる。伝えられる場所をひとつひとつ大切にしていけば、何かしらの形や結果になっていくと思います。あとは、どれだけ自分を客観視できるかも大切だと思いますね。自分が今どれだけ芝居ができているのか、何をしたらいいのかを考えていくと、どんどん夢中になり、楽しくなっていくと思います」
――ちなみに、モニターを観ているときは、どんなところをチェックしているんですか?(編集部)
「“自分の芝居がどう見えているのか”ですね。芝居が大きいのか、小さいのかとか、見え方はモニターで見てみないとわからない。カメラがどこを重点的に映しているのかとか、考えながらお芝居をしているので、次のシーンへの繋がりなどを意識して、テンションの上げ方などの加減をしたりしています」
――場面によって、どんな風にスイッチを切り替えていますか?(松本)
「スイッチは自然に入っている感じですかね。お芝居をしていると、同じシーンを何回やっていても、毎回違うんです。同じ台詞を言っていても、同じ動きをしていても、感じ方が違っていて」
――やる度に、違う発見があったりするんですか?(寺越)
「そうですね。って、僕もお芝居が好きになったのは最近なんですけど(笑)。最初に舞台をやったときは、楽しいと思う余裕すらなかったです」
――どれくらいやって、楽しいと思えるようになりました?(松本)
「1年ぐらいしてからかな。回を増すごとに、“場数を踏む”という意識から、“1回1回を大切にする”っていう風に変わったところから、楽しさが勝ってきたなって思います。すべては本人の意識次第なんですよね。それが行動に繋がっていくから」
――行動といえば、私は今、ダイエットをしているんですが、志尊さんも以前、ダイエットを頑張った時期があるとお伺いしたのですが(松本)
「18kg落としました。僕はかなりムチャなダイエットをしたのでオススメはできませんが(笑)、やっぱり食事の量を減らして、運動するっていうのが王道かな。女のコは筋トレするよりも、有酸素運動したほうが痩せると思うよ。女優さんやモデルさんも、ドラマの現場とかでも、僕らがお弁当を食べている横で、炭水化物を抜いていたりと、みんな、見えないところで努力してるんです。僕も甘いものが好きだから、今でも太らないよう、走ったりしているし。だから、辛いかもしれないけど、ダイエット、頑張ってね!」
――最後に、彼女たちをはじめ、デビューを目指している人へのメッセージをお願いします!(編集部)
「どこでどう人と人とが繋がっていくか、どういう巡り会わせがあるかは誰にもわからない。見た目で選ばれる、選ばれないってことでもないと思う。審査する人、見ている人は、“カッコイイ”“可愛いとか”だけじゃなくて、どんな人かを知りたがっていたりするんです。一つのことにめちゃくちゃこだわっていたりとか、個性の強い人も多いから、そういう人がキャスティングされることもある。今はすごく活躍している人でも、昔は何百回もオーディションに落ちていて、たった1回、受かったことで人生が変わったと話している人もいます。本当に、誰がどうなるかわからないから、そこまで諦めず、もっともっとという気持ちを持つことが大切なんだなって思います。今の“好きだ”という想いを忘れずに、自分らしく、夢に向かって行動していってください」
撮影/横井明彦 取材・文/根岸聖子
PROFILE
志尊淳
しそん・じゅん●1995年3月5日生まれ、東京都出身。ワタナベエンターテインメント所属。金曜ドラマ『表参道高校合唱部!』(TBS系)に出演中。10月17日公開の主演映画『先輩と彼女』、ドラマ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の放送が控えている。NHK Eテレ『エイエイGO!』レギュラー。
しそん・じゅん●1995年3月5日生まれ、東京都出身。ワタナベエンターテインメント所属。金曜ドラマ『表参道高校合唱部!』(TBS系)に出演中。10月17日公開の主演映画『先輩と彼女』、ドラマ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の放送が控えている。NHK Eテレ『エイエイGO!』レギュラー。
今回参加してくれたTeamDメンバーの感想
松本天希ちゃん
「撮影現場の雰囲気や役者さんたちの動きが気になっていましたが、実際にドラマの撮影を間近で見ることができて、とても勉強になりました。役者さん、スタッフさんの動きを見て、ひとつの作品を作るために、1シーン1シーン、本当に細かいところまで集中していて。チームで形にしていっているんだということや、画面には映らないところでのスタッフさんたちの動きを見ることができて、作品への愛や情熱を感じることができました。また、志尊さんに直接お話を聞いて、表には出ていない部分での意識や努力があること、お芝居や役者としての自分の考えをしっかり持たれていることがわかりました。ひとりの俳優として注目されるには、その気持ちの部分というのがとても大事なんだなと。しっかりした意見を言ってもらえて、これからの励みにもなったし、改めて、行動することの大切さを実感させてくれました」
「撮影現場の雰囲気や役者さんたちの動きが気になっていましたが、実際にドラマの撮影を間近で見ることができて、とても勉強になりました。役者さん、スタッフさんの動きを見て、ひとつの作品を作るために、1シーン1シーン、本当に細かいところまで集中していて。チームで形にしていっているんだということや、画面には映らないところでのスタッフさんたちの動きを見ることができて、作品への愛や情熱を感じることができました。また、志尊さんに直接お話を聞いて、表には出ていない部分での意識や努力があること、お芝居や役者としての自分の考えをしっかり持たれていることがわかりました。ひとりの俳優として注目されるには、その気持ちの部分というのがとても大事なんだなと。しっかりした意見を言ってもらえて、これからの励みにもなったし、改めて、行動することの大切さを実感させてくれました」
寺越美友ちゃん
「実際に、自分が観ているドラマの現場と、生で役者さんたちの演技を見るのを楽しみにしていましたが、一つのドラマを作るために、いろんな役割を持つADさんが何人もいたり、本当にたくさんの人が関わっているんだなと、驚きました。スタッフさんの数だけ、やるべきことがあって、そんなスタッフさんがいるからこそ、キャストが一丸となって、作品作りに集中しているんだなって。撮影中も、みなさん、学校の部活みたいに本当に楽しそうで、歌っているシーンではこちらも笑顔になれました。お芝居の力ってすごいなって改めて思いました。志尊さんも芯の通った方で、意識が高く、とても努力家なんだなと。私も、自分に甘えてちゃいけないなと気合いが入りました。間近で現場を見られたことで、自分も彼らの側に行きたいなという想いも強くなり、自分らしさをちゃんと出していきたいと思いました!」
「実際に、自分が観ているドラマの現場と、生で役者さんたちの演技を見るのを楽しみにしていましたが、一つのドラマを作るために、いろんな役割を持つADさんが何人もいたり、本当にたくさんの人が関わっているんだなと、驚きました。スタッフさんの数だけ、やるべきことがあって、そんなスタッフさんがいるからこそ、キャストが一丸となって、作品作りに集中しているんだなって。撮影中も、みなさん、学校の部活みたいに本当に楽しそうで、歌っているシーンではこちらも笑顔になれました。お芝居の力ってすごいなって改めて思いました。志尊さんも芯の通った方で、意識が高く、とても努力家なんだなと。私も、自分に甘えてちゃいけないなと気合いが入りました。間近で現場を見られたことで、自分も彼らの側に行きたいなという想いも強くなり、自分らしさをちゃんと出していきたいと思いました!」
『表参道高校合唱部!』撮影現場に潜入取材!
7月末、ドラマ『表参道高校合唱部!』のスタジオ撮影の現場に潜入! この日、見学させてもらったのは、合唱部の部員が規定の8名になり、部室で歌の練習をしているシーン。テレビで観ていたセットの中に実際に入ったTeamDの2人は、やや緊張気味な面持ち。スタッフさんによる説明にも真剣にメモを取っていた。合唱部が集まる旧音楽室は、元名門校らしく賞状や受賞の楯があったり、監督と美術部のこだわりたっぷりの、リアリティのある教室セット。監督が出演者に演技をつけるセットリハ、映りをチェックするカメラテスト、そして本番という流れをアングルやカット割を変えて、何度も撮影していく。
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TBS系 金曜ドラマ『表参道高校合唱部!』 毎週金曜 午後10:00〜
出演:芳根京子 志尊淳 吉本実憂 森川葵 堀井新太 高杉真宙 萩原みのり 泉澤祐希/城田優
勉強、恋愛、人間関係などなど、いつも何かが足りないような不安と隣り合わせで落ち着かない……。そんな居心地の悪い思いで不協和音を奏でている高校生たちが“合唱大好き!”という破天荒なヒロインと出会い、“合唱”に巻き込まれていくうちに、本当に輝ける場所を見つけていく青春ストーリー。
主人公のヒロインを含めた高校生役のメインキャストをオーディションで選抜し、演技力はもちろんのこと、歌唱力やカリスマ性を兼ね備えた次世代スターをキャスティング。日々悪戦苦闘する爽やかでほろ苦い青春群像はもちろん、ドラマへの出演が決定して以降、まさしく部活のように練習を重ねている彼女たちの“歌声”による合唱で、各話に名曲が登場することにも注目!!
TeamDメンバー大募集中!
“エンタメの現場を体験したい!”“有名人に会ってみたい!”“芸能界の裏側を覗いてみたい!”など、さまざまなエンタメ体験企画に参加したいTeamDメンバーを大募集中!!