さくら学院“成長期限定”の真実(3/5) | Deview-デビュー
2015年3月24日

 成長期限定ユニット・さくら学院は学校の体裁を取っている。メンバーは“生徒”、リーダーは“生徒会長”、マネージャーは“先生”。そしてファンは“父兄”と呼ばれる。だから、握手会は一切やらない。父兄が生徒と握手しに来るのはおかしいから。ファンはあくまでメンバーを見守る立場とされている。

 インディーズリリースのアイドルでもオリコンTOP10に入ることが少なくない昨今、さくら学院はメジャーレーベルから7枚シングルを出してTOP10入りは1枚のみ。セールスはイマイチだ。2014年度にはCDシングル自体から撤退し、DVDシングルのみに。

 ただ、昨今のアイドルは握手会などで複数買いを煽り、予約・売上げ枚数を押し上げてるのが現状。さくら学院もビジネスを考えれば、握手会をやったほうがいいに決まっている。「やってほしい」というファンの声も多い。だが、“学校”として“生徒”であるメンバーに過分な負担を掛けないことが優先された。その姿勢は健全だと思う。まあ、他に売れてるタレントが多いアミューズだから、育成メインにできる面もあるが。

 “成長期限定”は単にロリ好きに向けたコンセプトではなかった。誤解してゴメンナサイ。スタッフは「期間を区切った中でアイドルをやり切ってほしい。そこで自分がやりたいことを見つけてほしい」と話していた。アイドルはグループから離れた途端に下降することが多いが、さくら学院の卒業生は活躍が目立つ。

 武藤彩未はソロ歌手として80年代アイドルのテイストを追求し、松井愛莉と三吉彩花は共に女優、モデル、CMと股にかけている。中元すず香は課外活動のBABYMETALを続けていて。中には、看護師を目指して卒業と同時に芸能界から引退したメンバーもいる。それはそれで自分の道を見つけたのだろう。そして今年度の卒業式も、3月29日にNHKホールで取り行われる。(続く)


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