コンセプトは正解でも結果は不正解なドラマ(4/5) | Deview-デビュー
2015年3月18日

 1月クールのドラマは名脚本家たちの決戦という面もあった。坂元裕二氏の『問題のあるレストラン』については以前に書いたが、その後も泣かせる話が続いた。ゲイのパティシエが親戚に疎まれてるため弟の結婚式を欠席するが、2次会で最高のウェディングケーキを作る…とか。

 『リーガルハイ』で名を馳せた古沢良太氏の『デート』も評判が良い。恋愛に興味ない男女の“ラブストーリー”を小気味良いテンポで描いていて。『僕の生きる道』など暖かみのある作風だった橋部敦子氏は『ゴーストライター』の冷たい心理描写で新境地を開き、ゾクゾクさせる。『女王の教室』『家政婦のミタ』の遊川和彦氏が手掛ける『○○妻』は、好き嫌いは別れると思うが、独特の奇妙な雰囲気は醸し出している。

 そんな中で、去年は『昼顔』で当てた井上由美子氏の『まっしろ』のつまらなさが“なんで?”と思うが、もう1本。『ふたりっ子』『オードリー』『セカンドバージン』などの大御所・大石静氏の『セカンド・ラブ』も“先生! どうされました?”という感じだ。

 亀梨和也が演じるコンテンポラリー・ダンサーが、深田恭子の演じる年上の高校教師・と恋に落ちる話。それはいいけど、ダンサーが街で偶然見かけた女教師に心奪われ、毎日のように学校の正門前に現れて…って、ストーカーじゃん。

 しかも、出会ったばかりでキスするわ、1話の終わりにはもうベッドシーン。何だろう? この視聴者を置いてけぼりにした勝手な盛り上がりは。放送は金曜23:15〜で、“昼メロよりももっと危険でスキャンダラスな「夜メロ」”が謳い文句。

 キスシーンは生々しく、亀梨の引き締まった裸を見せ、深田も背中ヌードで絡み合う。そういうシーンが見どころには違いないが、それだけで“夜メロ”とは安易だろう。(続く)


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