『黒服物語』中島健人の人の引きつけ方(4/5) | Deview-デビュー
2014年11月25日

『黒服物語』で中島健人が演じる彰は、親を継いで医者になるため、大学の医学部を目指していたが、2浪しても不合格。ヤケになっていたところで、キャバクラ「ジュリエット」の黒服になる。ひと目惚れしたNo.1キャバ嬢の杏子(佐々木希)目当てで。

 そもそも黒服とキャバ嬢の恋愛は御法度。お坊ちゃん育ちの彰は仕事をどこかなめていて、先輩の黒服からボコられる。杏子にも突き放されながら、夜の世界で生きる覚悟を決めて、「黒服はキャストの召使い」という美樹(柏木由紀)に靴をなめるように命じられると、なめてみせた。

 さらに、美樹が彼氏にソープで働かされそうになるのを止めて、彼氏にもボコられる。たびたびひどい目に遭う彰。中島のきれいな顔に赤いアザが。でも、彼は殴られて吹っ飛ぶ姿も似合う。なんてのもヘンな言い方だが、女子に「やめてー!」と叫ばせる子犬感が絶大だ。

 一方、彰は受験勉強の要領で、客の名前や好み、入れてるボトルなどを暗記し、キャストの接客を助けたりも。一進一退で成功と失敗を繰り返しながら、黒服として男として彰が成長していく物語のようだ。

 それでも、ちょっとうまくいくとカン違いが入ったり、すべては杏子にふさわしい男になることが動機だったりと、彰のお坊ちゃんらしさは根っこに張り付いたまま。そこが中島健人の持つおおらかな王子っぽさとシンクロしていて。ニッコリした顔は“コイツめ”と思わせながら人を引き付ける。

 そんな彰に、美樹は想いを寄せるようになった様子。演じている柏木由紀(AKB48)はこのキャバ嬢役で、オイシイところを持っていってる。(続く)


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