2014年10月22日
海外のOTAKUに向けて日本のアイドル情報を発信している英語サイト「Tokyo Girls Update」の月別アクセスランキングを見ると、6月の1位は東京女子流、7月はアイドルカレッジ、8月はフェアリーズとなっていた。もちろんAKB48らも抑えて…ということ。日本ならない順位だろう。
講演で運営会社の助野太祐社長は「衣装のかわいらしさなどに引っ張られるのではないか」と分析し、「コンセプトによってどこかの国に受け入れられるという意味では、すべてのアイドルに海外進出のチャンスはあると思います」と話していた。
ただし近年の日本と同様、大きなタイアップを付けて大量プロモーションすれば売れるような時代ではない。「しっかりコンセプトを設計したうえで、メンバーが語学を習得することも重要」というのが助野社長の見解だ。そして、「3年は現地で活動を続けてほしい、と地元の関係者に言われます」。
そうした点では、K-POPアーティストの日本進出に学ぶところがある。KARAや東方神起はバラエティで掛け合いができるほど日本語ができるし、もう少し前ならBoAはさらに流暢で、曲も日本語で歌っていた。自分が韓国語を覚えることを考えたら、頭が下がる。
また、ひと口に“海外”と言っても、アメリカでは歌唱力が重視され、ウクライナではスポーツ選手がアイドル視されたり、各国で求められる偶像観も異なるという。「清純なイメージとかわいい衣装という日本のアイドルらしさに加え、国ごとの独自性を取り入れるのが重要では」と、助野社長の考えも福嶋氏と重なる。
日本のアイドル界は活況だが、飽和状態でもある。そこでパイを奪い合うより、海外に展開していくことがビジネス的にも求められてくる。
日本でイマイチだったグループが、価値観の違う海外でブレイクすることもあるかも。『キャプテン翼』が世界中に一流サッカー選手を生んだように、日本のアイドルが世界に夢を与えるだろうか。(終わり)
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