日本のアイドルは海外で通用するか?(3/6) | Deview-デビュー
2014年10月20日

 “国内最大のアイドルによる国際音楽見本市”と謳ったイベント『@JAM EXPO 2014』が、8月末に横浜アリーナで開催された。100組のアイドルが複数のステージでライブをやって盛り上がる最中、会議室では関係者向けセミナーも実施。

でんぱ組.incプロデューサーの“もふくちゃん”こと福嶋麻衣子氏が「秋葉原発、世界へ」と題した講演を行った。

 でんぱ組.incは2008年に結成。メンバーはもともとアニメ好きやゲーマーなどのオタク少女たちで、福嶋さんが秋葉原に開いたライブ&バー「ディアステージ」を拠点に活動していたが、2011年にメジャーデビューして人気爆発。今年5月には初の日本武道館公演に1万人を集めた。

 前述の通りアジアや欧米でもライブをしているが、福嶋さんは「デビュー当初から海外向けのアイドルユニットにしようと、日本的なものを取り入れてきました」と言う。

“サムライ、フジヤマ、カップヌードル”のCMで、“光る刀”を振り回す若者たちの前で歌っていたのがでんぱ組。CMソング「ちゅるりちゅるりら」は戦国時代をモチーフに、アレンジでも和楽器をフィーチャーしていた。

 そもそもは「アキバカルチャーを世界に発信したい」と考えていた福嶋さん。「秋葉原は世界一のヘンタイな街。おかしなこともここでなら許されて、趣味に没頭する人たちをバカにしない。唯一無二の文化があります」

 とはいえ、外から見ればオタクにはネガティブなイメージがあったが、近年は原宿のポップカルチャーとアキバのオタクカルチャーが結びつくなど、裾野が広がった。それがでんぱ組ブレイクの背景でもあるだろう。そして、海外でも“OTAKUフェス”が信じられないほどの活況を見せるようになっている。(続く)


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