低視聴率でも感動を呼ぶ『あすなろ三三七拍子』(4/6) | Deview-デビュー
2014年9月2日

 2話から観始めた『あすなろ三三七拍子』で、まず目についたのは金髪の翔(風間俊介)。大介の娘・美紀(飯豊まりえ)の彼氏だが、大介に初めて会ったときも「ちーっす」とあいさつするチャラ男。応援団に入ったのは、団員を集めたい大介から美紀と交際する条件にされたから。それも「いいっすよ。面白そうだし」とチャラく応じた。ちなみに、20歳の大学生役だが、風間自身は30歳。

 ところが、このチャラ金髪、実は意外といいヤツだった。合宿では団員の健太(大内田悠平)が太鼓をうまく叩けなかったため、連帯責任で全員が腹筋をやらされたが、落ち込む健太を「無茶しないほうがいいよ。俺はちょいちょい数ごまかしてるから」と励ます。

 次の日も健太が腕立て100回を途中でできなくなると、「健太くんは朝から太鼓も叩きっぱなしで、腕ヤバいと思うんすよ。つーことで、続きは俺がやらせてもらいま〜す。お〜す!」と、代わりに腕立てを始める。自分もギリギリで苦しいのに…。

 健太は苦しさに耐えかね、合宿を早朝に抜け出そうとする。大介と顔を合わせたが、「お前は十分頑張った。これを挫折だなんて思うな」と言われて。だが、健太は結局合宿に戻ってきた。「寝坊いたしました。腕立てやらせていただきます!」と叫んで。翔には「今逃げたらやっぱり挫折だし、一生後悔しそうで」と話した。彼もまた熱い子だった。

 『あすなろ三三七拍子』はこんな感じで、登場人物たちがみな根はいいヤツなのも惹かれるポイント。さらに健太の父親は、OBの齊藤や山下と同期の野球部の元エースだった。今は病床に伏し、もう長くないと告げられていて。危篤となった健太の父親のもとに、応援団とOBたちが駆けつける5話も泣けた。(続く)


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